【二巻発売】海外のエロ動画サイトで俺だけ無修正ダンジョン配信 ~無双してスパチャNo.1になったら世界中の女性パフォーマーから罵詈雑言がDMで届きました~   作:フーツラ

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第20話 アカネ用シェルター

 下着とライブ配信に必要な機器と大人の玩具だけをリュックに詰めてソマリアダンジョンにやってきた馬鹿野郎の処遇について考えていたら、すっかり陽が高くなってしまった。

 

 当の本人は俺のテントの中でスマホを弄り、ずっとエゴサをしてニヤニヤしている。

 

「諸越ちょっと見て! Twittorの海外トレンドランキングにAkaneが入ってる! 何千人にBitchって言われてる!!」

「すまん……。嬉しいのか……?」

「話題になれば何でも嬉しい!!」

 

 パフォーマーの思考はシンプルだな。バズればなんでもいいらしい。

 

「アカネは当分、ソマリアダンジョンにいるんだよな?」

「当然でしょ! これから世界中のエリート冒険者がやってくるのよ? パコリングしまくって私は富豪になるの!!」

「頭の悪い造語を使うな。で、どこに寝泊まりするつもりだ?」

「えっ、ここだけど」

 

 アカネは「当然でしょ」という顔で答える。なんて太々しいんだ……。頭が痛くなる……。

 

「このテントは一人用だ。しかもおれは身体がでかい。言いたいことは分かるな?」

「……今夜は寝かせないってこと……!?」

「うるせえ馬鹿! アカネを寝泊まりさせる余裕はないってことだ!」

 

 瞳を大きく見開き、アカネは口をパクパクさせた。

 

「そんなリアクションをしても無駄だ。とりあえず雨風が防げる程度のシェルターは作ってやるからそこで寝ろ。もしくは日本に帰れ」

「おぉーなんだかんだで優しいじゃーん? もしかして私のこと狙ってる?」

「野宿するか?」

「ごめんて~。私もやるからシェルター作ろ! なんかワクワクするね!」

 

 こいつ、どこまでもポジティブだな……。サバイバルに向いているかもしれない。

 

 バックパックからモーラナイフと手斧を取り出し、テントの外に出る。

 

 ホットパンツ姿のアカネがスニーカーを履いてついて来た。

 

「私、何やればいい?」

「こいつで木を縛る蔦を集めてきてくれ。川の近くには行くなよ。ワニがいるから」

「分かった!!」

 

 何が楽しいのやら。アカネはぴょんぴょん跳ねながら蔦植物を探し始める。

 

 さて。どこにシェルターを建てるか。あまり俺のテントから遠くにすると、野生動物にやられる恐れがある。あまり気は進まないが、近くに建てるのが無難だろう。【ネイキッド】の効果で、普通の動物は寄ってこない。

 

 俺のテントから三メートル程離れたところをシェルター建築予定地とした。大きな岩を拾ってきて地面に叩きつけ、三メートル四方を地固めする。

 

「まぁ、こんなもんだろ」

 

 シェルターはコの字型に壁を作り、片流れ屋根を乗せればいいだろう。予備の防水シートを天井部分と入り口に取り付ければ、雨風は防げる。

 

 俺は手斧を待って手頃な木を見つけては、力任せに伐採する。欲しいのは直径十センチ程度の丸太だ。杭としても使えるし、壁にもなる。

 

 屋根に使える竹も生えていた。こちらも直径十センチ程度のモノを見つけて伐採し、半分に割って節をとる。

 

 小一時間掛けて木材を集め、壁の作成に取り掛かった。手斧で杭の先端を尖らせ、地面に打ち込む。

 

 二本の杭の間に丸太を挟み込む様にして壁を作っていく。隙間は粘土質の土で後から埋まればいい。それはアカネの仕事だ。

 

 壁が出来上がると今度は屋根。先に防水シートを張り、その上に半分に割った竹を互い違いにして並べていく。

 

 あとは接合部分を蔦でかしめていけば、とりあえずシェルターは完成。側溝を掘れば雨もたまらないだろう。

 

 肝心の蔦だが、アカネは随分と遅──。

 

「諸越! 紐になるような蔦とか色々と集めてきたよ!!」

 

 アカネは両肩に蔦植物をコイル状に巻き、右手に何か巻きつけ、嬉しそうに掛けてきた。

 

「この蛇ちゃんも紐にする?」

 

 俺に右手の蛇を見せる。

 

「それ、毒蛇だ! ブラックマンバだぞ!」

「えっ? そうなの? 全然平気だったけど?」

 

 なんて怖いもの知らずなんだ……。

 

 俺はアカネの右手に絡みつくブラックマンバの頭をつかみ、遠くへ放りなげた。シュルシュルと逃げていく。

 

「あいつに噛まれたら一般人なら三十分で死ぬぞ?」

「アカネは大丈夫! スパチャ一位だから!」

 

 本気で思ってそうで怖い。

 

「てか、諸越すごくない? もうシェルター出来てるじゃん!」

「冒険者なら当たり前だ。蔦をもらおう」

 

 アカネの集めた蔦で丸太や竹をしっかり固定していく。その間、アカネはシェルターに出たり入ったりして騒がしい。

 

「よし、とりあえずこれで完成だ。壁の隙間は土や草を詰めて自分で塞いでくれ」

「わかった! ありがとう! いつでも夜這いに来ていいからね!」

「行かねえよ」

 

 アカネはそう言って俺のテントからリュックを引っ張り出し、自分のシェルターに入れた。

 

 バッテリー充電用の小型ソーラーパネルを屋根に設置し「これは天才の発想!」と自画自賛している。おめでたいやつだ。

 

「地面に直接寝ると体温を奪われるから、シェルターの床には何か敷いた方がいい。慣れるまではなかなか寝られないかもな」

「大丈夫大丈夫! 何処でも誰とでも寝れるのがアカネちゃんの凄さだから!」

「そーいう話じゃない」

 

 何を言っても下ネタで返ってくるアカネを相手するのに疲れ、俺は自分のテントに戻るのだった。

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