【二巻発売】海外のエロ動画サイトで俺だけ無修正ダンジョン配信 ~無双してスパチャNo.1になったら世界中の女性パフォーマーから罵詈雑言がDMで届きました~   作:フーツラ

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第26話 日本調査団のダンジョンアタック

 日本時間午前十二時。勤め人の昼休み時間を狙ったように、『ソマリアダンジョン日本調査団』はライブ配信を始めた。

 

 日本冒険者協会理事長、八塚舞はサプリメントをスムージーで流し込むと、かぶりつくようにノートPCのディスプレイを見つめている。

 

『いよいよ、日本の調査団がソマリアダンジョン第一階層に挑みます!』

 

 森林の中に突如ぽっかりとあいた大穴を背にして、【A-generation】の遥が声を上げた。

 

 カメラはアングルを変え、ソマリアダンジョンに入っていく黒髪の集団を捉えた。先頭はA級冒険者ハヤト。その後に緊張した面持ちのメンバーがぞろぞろと続く。

 

 ハヤトと遥を除いても十五名の大所帯。他国が五名程度の冒険者でダンジョンアタックしているのに対し、日本の調査団は過剰ともいえる戦力で臨んでいた。

 

「ちょっとやり過ぎたかしら……」

 

 絶対に失敗出来ない。という思いから、八塚は多額の報酬でA級冒険者を集めるように指示していた。カメラを回している者さえ、A級冒険者という念の入れようだった。

 

 一行は静かにソマリアダンジョンの第一階層を進んでいく。

 

 前衛の五人はタワーシールドに短剣、中衛の五人はバックラーと短槍という装備だ。後衛の五人は魔力を増強する杖を持っている。

 

 最後尾にはハヤトと遥がいた。

 

 整然と進む調査団を見て、視聴者は期待のコメントをチャット欄に流す。

 

<壮観だね>

<ピシッと揃ってて気持ちいい>

<日本は冒険者まで規律がある。って海外でも話題になってるしね>

 

 カメラはダンジョンの先を映す。奥から早速、モンスターが姿を現した。

 

 前衛が足を止める。

 

『よし! 一体ずつ相手するぞ! アースウォールの準備を!』

 

 ハヤトの指示に従い、後衛が魔力を練り始める。

 

『今だ!!』

 

 通路を狭めるように土の壁が生成され、ハイオーク一体だけが通れるだけの隙間が生まれる。

 

 先頭のハイオークがハンマーを振り上げながら走り出す。その首にはピンクのリボン結ばれていた。

 

『ユニーク個体かもしれない! 慎重に!』

 

 ハヤトの注意喚起に返事をし、前衛は腰を落としてタワーシールドを構える。ハイオークはもう目の前だ。

 

 ドガン! と金属同士がぶつかる音がする。カメラはハンマーを弾き返され、焦るハイオークの顔を捉えていた。

 

<もう決まりだね>

<パターンに入った>

<なんでリボン付けてるの?>

<プリアーポスじゃん!>

<???>

 

 カメラはこの後の残虐シーンを予想して、ハイオークをフレームから外す。と、同時に悲鳴が上がった。

 

 中衛五人が短槍でハイオークを突いたのだろう。

 

『前衛は前進して二体目を抑えろ! 中衛は一体目を固定! 後衛は火球で窒息させろ! 魔力の無駄遣いはするなよ! この先は長い!』

 

 ハヤトがテキパキと指示を飛ばす姿がディスプレイに映し出された。

 

「大丈夫そうね」

 

 その様子に八塚はホッと息を吐いた。その瞬間──。

 

『ハヤトさん! 壁が動いてる!』

 

 最後尾にいた遥の声だった。釣られてカメラがダンジョンの壁を映す。一角がまるで生き物のように蠢き、そして亀裂が入った。

 

 ハイオークが一体、壁から出てきた。そして、もう一体。さらにもう一体。

 

『どういうことだ……!?』

 

 ハヤトの焦った声をマイクが拾う。

 

 それを嘲笑うかのように、更に壁からハイオークが生まれ続ける。合計六体。

 

 調査団の背後に突如現れた脅威に、緊迫感が高まる。

 

<えっ、何これ?>

<何が起きてるの?>

<やばくない?>

 

 視聴者にも動揺が広がる。

 

『背後にもハイオークだ! アースウォールを!!』

 

 後衛のうち二人が反応し、即座に土の壁を生成する。しかし──。

 

「ブィイイイイ!!」

 

 雄叫びを上げながらハンマーを振るうハイオークに破壊される。魔法に込められる魔力が足りなかったのだろう。

 

 後方から雪崩込むように六体のハイオークが迫ってくる。

 

「……何よ。これ……」

 

 八塚が呟くと同時に『ソマリアダンジョン日本調査団』のライブ配信は終了した。カメラを回している場合ではなくなったのであろう。

 

「こんなこと……あるわけない……」

 

 目の前で起きたことを信じられない八塚は壊れた玩具のように、何度も同じことを呟き続けた。

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