【二巻発売】海外のエロ動画サイトで俺だけ無修正ダンジョン配信 ~無双してスパチャNo.1になったら世界中の女性パフォーマーから罵詈雑言がDMで届きました~   作:フーツラ

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第46話 マオマオとダンジョンアタック

 ダチョウ肉をたらふく食べた日の午後は第二、第三階層を探索したが、呪いのハヤト人形は見付からなかった。そして今日は朝から本命の第四階層の探索である。

 

 今回からマオマオもパーティーに参加だ。しかし、その前にやることがある。

 

「マオマオ。例のモノを」

「はいよ」

 

 マオマオは腰のポーチから小さな人形のようなモノを取り出した。そして俺に差し出す。

 

 俺はマオマオを信用しているわけではないし、ハヤトを呪ったのは許せることではない。何かしらのペナルティが在るべきだと考えた。

 

 そこで俺は尋ねたのだ。【呪術】は自分自身にも効果はあるのかと? その答えは「あるよ〜」だった。

 

 俺は提案した。

 

『ハヤト人形を無事回収して【解呪】するまで、マオマオ人形を寄越せ』と。

『それはスリルあっていいねぇ。わかたよ』とマオマオ。

 

 その結果、俺の掌には布で出来た小さな人形がある。

 

 マオマオの話が本当なら、この人形には呪いが掛かっていて、その相手はマオマオだ。

 

「確かめさせてもらう」

 

 俺はマオマオ人形の首を指で押さえながら念じる。途端、マオマオの首が赤くなる。

 

「あぁ……き、苦しいぃ」

「今、一瞬、気持ちいいって言ったか?」

「いてない……。苦しいぃ」

 

 マオマオは頬を赤く染めながら答えた。腰が砕けているが、大丈夫だろうか?

 

「はぁ……はぁ……。これで呪いの効果があると信じてもらえた筈」

「確かに色々と効果があったのは確かだな。マオマオ人形は俺が預かる」

「わかたよ」

 

 俺はマオマオ人形をブリーフの中に仕舞う。

 

「そこに仕舞うの!?」

「そこなんですか!?」

 

 アカネとハヤトから突っ込みが入った。しかしこれには理由がある。

 

「戦闘中はバックパックをダンジョン内に放置して戦うからな。イレギュラー発生したモンスターがバックパックを持ち去ると厄介なことになりかねない。マオマオ人形は俺が責任をもって身に着けておく」

 

「そう言われてみれば、可能性はあるわね」

「ソマリアダンジョンは何が起こるか分からないですからね……」

 

 二人は納得してくれたようだ。そして、ダンジョンアタックを開始だ。

 

 

 転移の間でライブ配信の準備を終えるとマオマオはドローンカメラに向かって話し掛けた。俺のアドバイスにより、視聴者コメントの読み上げボイスはずんだもんに設定してある。

 

「今日はソマリアダンジョンで『ExtremeChat』のスパチャランカーとオフ会することになたよ! 諸越、アカネ、ハヤト」

 

<ちょっと唐突で何を言っているか分からないのだ!!>

<そもそも何でマオマオはソマリアダンジョンにいるのだ?>

<マオマオが鎧着ているのだ! チャイナドレスじゃないのだ!>

 

 当然視聴者は混乱する。ドローンカメラはそれを助長するように俺達を映した。

 

<わっ! 本当に諸越、アカネ、ハヤトがいるのだ!>

<本物なのだ?>

<パンツ一丁で外をウロウロする二人組なんて諸越、ハヤトぐらいしかいないのだ>

<オフ会でダンジョンアタックするのだ?>

 

「実はマオマオ、冒険者もやってるのよ。台湾の冒険者はあまり稼げないから副業で『ExtremeChat』もやてたの。こう見えてもA級よ」

 

 マオマオは力こぶを作ってカメラに見せる。まぁ、A級ぐらいじゃないとハイオーガの前で自慰配信は出来ないよなぁ……。

 

<『ExtremeChat』のスパチャランキング上位が全部集まっているのだ!>

<諸越のサブ垢いれると五位まで揃っているのだ?>

<まさかオフパコなのだ?>

<マオマオは冒険者資格はく奪にならないのだ?>

 

「あぁ~、冒険者資格は大丈夫。台湾の冒険者協会は自由度高いから。今回のソマリアダンジョンの調査方法も個人の裁量に任されてるよ」

 

<なるほどなのだ!>

<速攻で冒険者資格をはく奪された諸越涙目なのだ!>

<ちょっと凄い速度で接続者が増えているのだ!>

 

「じゃーさそく、第四階層いってみよ!」

 

 マオマオは号令を掛けると転移の間から出ていく。アカネは飛び跳ねながら追いかけ、ハヤトは慎重な足取りで続く。俺はしんがりに最後尾に入った。

 

 アカネとマオマオはまるで街ブラをするような気軽さで第四階層を進んでいく。

 

「マオマオさ~、第四階層に出るトロールの秘密知ってる?」

「トロールの秘密? 知らない」

「実はトロールって、股間に何もついてないのよ!」

「えっ……!? 4545できないじゃん」

 

 お前ら、第四階層に何しに来たか忘れてないか……。

 

<そうなのだ!?>

<前にアカネが股間チェックした時なかったのだ!>

<そんなこと言ってると本当にトロールが来たのだ!>

 

 通路の前方にトロールが三体見える。巨体によって空間が埋め尽くされ、圧迫感が凄い。

 

「ここはアカネちゃんがやるね!」

 

 アカネは前方に飛び出したかと思うと突然地面に四つん這いになり、トロールに向かって尻を向ける。今日はミニスカなのでパンツが丸見えになっていることだろう。

 

 トロールは馬鹿にされたと思ったのか、手に持ったこん棒を振り上げアカネに迫る。

 

「やられる!」というすれすれのタイミングでアカネは振り返るようにトロールに視線を送った。振り上げられたこん棒は地面に捨てられ、トロールは顔を呆けさせた。【魅了】完了だ。

 

 アカネはドヤ顔で立ち上がると先頭のトロールのところの傍に行き、マオマオを手招きした。マオマオは駆け寄り、地面にしゃがんでトロールの股間の真ん前に顔を固定する。

 

「いい? 腰布めくるよ?」

 

 マオマオは黙って頷く。ドローンカメラがトロールに寄り、股間を大写しにした。

 

「それっ!!」

 

<本当に何もないのだ!!>

<つるつるなのだ!!>

<トロールは性別がないのだ!?>

 

 マオマオはトロールの股間をスリスリと摩り「パイパンじゃん」と呟く。パイパンは意味合いが違う気がするぞ……。ハヤトも首を捻っている。

 

「ね? 凄いっしょ?」

「トロール、股間なにもない。凄い」

 

 通じ合ったようで何より。そして、次のトロール三体がもうやってきたけどどうするんだ? またアカネが【魅了】するのか?

 

「次はマオマオの取っておきのスキルを見せるよ! チケットチャットにするからよろしくね!」

 

<仕方ないにゃーなのだ!>

<マオマオはチケチャの金額設定が財布にやさしいのだ!>

<オフ会記念でチケチャ参加するのだ!>

 

 マオマオの奴、あっさり自分のスキルを明かすつもりか? ハヤト人形について他国にバレなければ俺達は構わないが……。

 

【魅了】されて呆けたままのトロールの前に出ると、マオマオはスマホを弄ってチケットチャットを開始した。きっとものすごい数の購入者がいることだろう。『ExtremeChat』には気前のいい紳士淑女が多い。「記念」や「お祝い」という建前があると、喜んでパフォーマーに投資するのだ。

 

 そして、こちらの都合とは関係なく迫ってくるトロール。たるみ切った巨体を震わせながら、ドスドスと走ってくる。さすがに心配になり、マオマオのすぐ斜め後ろについてフレイムタンを構えた。

 

 マオマオ焦ることなく腰のポーチから何かを取り出す。それは粘土のようなもので出来た人形のように見えた。依り代だ。

 

 更にポーチから魔石を三つ取り出し、人形に押し込む。そして、トロール三体に狙いをつけるように、人形を持った手を前方に突き出した。

 

「【呪】!」

 

 まず人形が光り、三つの魔石が消えた。そして次にトロール三体の身体が一瞬光った。マオマオの口元が吊り上がる。

 

「えい!」

 

 マオマオが人形の脚を勢いよく引き抜いた。途端、トロール三体の右脚が根元から千切れ飛ぶ。そして盛大に地面に転んだ。

 

<エグイのだ!!>

<ちょっと想像していたのと違うのだ!!>

<もっとエロいスキルだと思っていたのだ!!>

 

 視聴者の反応はお構いなしにマオマオは人形を攻める。右手の人差し指を構え、妖しく瞳を輝かせると、人形の胸に突き刺し、貫通させた。トロール三体の胸にも大きな風穴があき、地面に紫色の血溜まりが出来る。まもなく、煙となって魔石が残った。

 

「どう? これがマオマオのスキル【呪術】だよ! このスキルを使う映像、たぷん世界初だからね! マオマオに悪いことしたら【呪う】から皆、いい子にしてね!」

 

 これは「ちょっかい出して来たら殺す」というマオマオの脅しだな。対象は各国の調査団だろう。

 

 見ていた限りでは効果範囲は不明。呪いの発動までは三工程。先ず、依り代に魔石を捧げて呪う相手を指定。次に依り代を通して希望を伝える。そして、呪いの対象に結果が反映される。

 

 マオマオ、怖すぎだろ……。【ネイキッド】でどこまでレジスト出来るのか不安になってきたぞ……。依り代に捧げるモノによって、【呪い】の強度は変わってくるだろうし、そもそも一体依り代に何を降ろしているというのか……。絶対にまともなもんじゃないだろう……。

 

「【解】」とマオマオが呟くと、依り代の人形が一瞬光った。トロールに対する【呪い】を解いたのだろう。しかし、結果は変わらない。トロールの身に起こったことは巻き戻らない。

 

 多分、同時に呪う数には制限がある筈だが、マオマオがそれを明かすことはないだろう。何人でも【呪える】と思わせた方が周りに対して牽制となる。

 

「諸越さん。【呪い】、やばいですね」

 

 ハヤトが後ろから声を掛けてきた。

 

「あぁ。やばい。早く探そう」

「はい」

 

 第四階層の探索は続く。

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