【二巻発売】海外のエロ動画サイトで俺だけ無修正ダンジョン配信 ~無双してスパチャNo.1になったら世界中の女性パフォーマーから罵詈雑言がDMで届きました~   作:フーツラ

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第57話 ダンジョンアタック再開

 ダンジョンの先へと進み、異世界へと辿り着く。俺達の目標はシンプルだ。ただ四人で力を合わせてダンジョンを攻略すればいい。

 

「今日は第十三階層よ! 4545攻略しちゃうからね!」

 

 アカネがドローンカメラに向かって宣言すると、それに固定されたスマホから視聴者の声が返ってくる。

 

 

<4545攻略気持ちいいのだ!>

<第十二階層のビートルマンは手強かったのだ>

<第十三階層はどんなモンスターが出るかたのしみなのだ!>

 

 

 第十二階層では人型のカブトムシ、ビートルマンが登場した。硬い身体に恐ろしいパワー、そして何故か空手の技を使う強敵だった。アカネやマオマオによる支援がなければかなり苦戦したことだろう。

 

 逆に言うと、【魅了】や【呪術】で少しでも隙を作ることが出来れば、俺やハヤトにとっては十分だ。フレイムタンで炭化させ、グラビティソードで木端微塵に粉砕出来る。

 

「今日はマオマオのアカウントで配信しているから、みんなスパチャよろしくね~」

 

 マオマオがしっかり宣伝しながら、転移の間を出た。俺達も続く。

 

 第十三階層は第十一、十二階層と同じように通路全体が植物の幹や根で構成されていた。どこからでもモンスターが現れる可能性があり、慎重に進まなければならない。

 

 俺とハヤトが先頭に立ち、気配を殺しながら歩く。

 

 五分ほど進んだところで違和感を覚えた。

 

「諸越さん」

「あぁ」

 

 何か来る……!!

 

「わっ! 出た!」

「これは触手!!」

 

 壁からにゅるりと出て来たのは無数の触手だった。やがて本体も現れる。

 

 

<ローパー二体なのだ!?>

<でもローパーはそんなに強くないのだ!?>

<ここはソマリアダンジョンなのだ! 普通のローパーなわけないのだ!>

 

 

 視聴者の言う通りだ。ここに普通のローパーが現れる筈はない。実際、色も違う。一般的なローパーは深い緑色だが、こいつらは灰色だ。

 

「油断するなよ?」

「はい!」

 

 俺とハヤトは剣を構え、いつでも触手を迎撃できる体制だ。一方、二体のローパーは一つ目で俺達をしっかりと観察している。

 

 

<うん……? ローパー達の様子が変なのだ!>

<体が変形し始めたのだ!>

<人型になってきたのだ!>

 

 

 一体のローパーはガチムチ体系の大男に。もう一体のローパーは細マッチョで頭に角が生えていた。しっかりと色まで再現出来ている。

 

「諸越とハヤトじゃん!」

 

 アカネの言う通りだ。二体のローパーは俺とハヤトの姿を模写したようだ。

 

「ドッペルゲンガーの能力をもつローパー……」

「ドッペルローパーってところですかね」

 

 諸越型ローパーとハヤト型ローパーはゆっくりと歩き始める。二体の腕は数多の触手に分かれ、にゅるにゅると空間で蠢き始めた。いつ攻撃がきてもおかしくはない――。

 

「危ないわよ……!!」

 

 唐突にマオマオが叫び、駆けだした。先頭に立ち、俺達を庇う様に手を広げ――。

 

 ヒュン! と空気を裂く音がして、ハヤト型ローパーの触手がマオマオを捕まえた。マオマオは触手に弄ばれながら、身体を中空に浮かせる。

 

「抜け駆けはずるい……!!」

 

 今度はアカネが飛び出して両手を広げた。すかさず諸越型ローパーから触手が伸びてアカネを捕まえた。触手がヌラヌラと光りながら、アカネの身体を這う。

 

 何故か二人とも口元が歪んでいた。「狙い通り」とでも言いたげだ。

 

 

<マズイ! アカネとマオマオが触手に捕まってしまったのだ!>

<このままでは触手プレイが始まってしまうのだ!>

<もう始まっているのだ! 二人とも服がはだけているのだ!>

 

 

 触手に脱がされたのか。自分達で脱いだのか。俺達の目の前では諸越型ローパーVSアカネ、ハヤト型ローパーVSマオマオの触手プレイが始まっていた。

 

 時々アカネが指示を出しているので、既に二体は【魅了】済みなのだろう。とんだ茶番である。

 

 

<これは大ピンチなのだ! スパチャもっていけなのだ!>

<かつてない強敵なのだ! スパチャどうぞなのだ!>

<諸越、ハヤト!! うかつに手を出すと危険なのだ! もう少し静観するのだ!>

 

 

 視聴者は念願の触手プレイを少しでも長く堪能しようと必死である。

 

「どうする?」

「あと五分経ったらやりましょう」

 

 五分後、俺達は視聴者の惜しむ声を無視して触手プレイに勤しむドッペルローパー二体を葬った。モンスターを倒して視聴者から罵倒されたのは初めてだったかもしれない。

 

 

#

 

 

 ダンジョンアタックを終えてキャンプ地に戻り、ハヤトと二人で食事の準備をしているとき。ハヤトの動きがピタリと止まった。

 

 左腕に装着しているスマホに着信があったらしい。低いバイブレーションの音が周囲に響く。

 

 ハヤトはスマホを手に取り、神妙な顔つきになる。いつもテーブル代わりに使っている切り株の前に腰を下ろし、ゆっくりとスマホを耳に当てた。

 

「お久しぶりです」

 

 どうやら知り合いらしい。

 

「あっ、観ていたんですか? 八塚さんがExtremeChatのユーザーだったとは……」

 

 八塚? どこかで聞いた名前だ。

 

「諸越さんならここにいますけど……。あぁ、はい。じゃ、スピーカーにしますね」

 

 ハヤトはスマホを切り株に置き、通話音声をスピーカーに切り替えた。女の声が響く。

 

『諸越さん。初めまして。私は八塚といいます。日本冒険者協会の元理事長です』

 

 あぁ。かつてのハヤトのボスか。

 

「諸越だ。冒険者協会は引退したと聞いたが……」

 

 少し間がある。

 

『実は日本冒険者協会にトラブルがあって、一時的に協会に籍を戻したの』

「トラブル?」

『えぇ……。理事長の米沢が失踪したのよ』

 

 失踪? もうボロボロじゃないか。日本冒険者協会。

 

 ハヤトの顔を見ると、呆れてしまっている。

 

「御厨達の件で責任を問われると思って逃げ出したってことか? 米沢ってやつは」

『普通はそう考えるわよね。でも、実態は違うみたい。米沢は御厨君達が悪魔化したことを喜んでいたそうよ。まるで、予定通り。とでも言わんばかりに』

「つまり、御厨達がああなったのは米沢の仕業だと?」

『おそらくそうよ。米沢は人間を悪魔化させるようななんらかのスキルを持っているのよ』

 

 ここでMKRYの言葉が脳裏に蘇る。奴は自分のことを「召喚された悪魔の身体の一部が成長し、意思を得た存在」と語った。つまり……。

 

「【悪魔召喚】」

『未確認のスキルだけれど、名付けるとすればそんなところでしょうね。悪魔の身体の一部を召喚し、人間に植え付ける。魔石を捧げると悪魔は宿主に力を与えるけれど……』

「いずれ、身体を乗っ取られる。か。米沢が本当にスキル【悪魔召喚】をもって

いるとすれば、第二、第三のMKRYが生まれてもおかしくない」

『えぇ。今日本国内に残っているA級冒険者を総動員して米沢の行方を追っているわ』

 

 八塚の緊張感ある声から、事態の深刻さが伝わってくる。

 

「で、俺達にどうしろと? わざわざ電話してきたからには要件があるんだろ?」

『単刀直入に。あの悪魔から、遥を取り戻して欲しいの』

「それは個人的な依頼か? それとも日本冒険者協会としての?」

『両方よ』

 

 強く、ハッキリとした声が返ってきた。

 

「元々、遥を助けるつもりでダンジョン攻略は進めていた」

『なら、支援させて欲しいの。貴方達のダンジョンアタックを日本調査団のメンバー達にバックアップさせて頂戴。食事の準備や配信器材の整備、洗濯や身の回りの細々としたことを支援するわ』

 

 ハヤトと顔を見合わせる。ハヤトは判断に困っているようだ。

 

 確かに、生活面のバックアップを受けられるならダンジョン攻略の速度は飛躍的にアップするだろう。大国の調査団も同じような体制を取っていることが多い。ただ、今までの確執を完全にチャラに出来るのか? という想いもある。

 

「ダンジョン攻略と遥の奪還を全面バックアップすることで、日本冒険者協会への批判を和らげるつもりか……?」

 

 一瞬、八塚は間を取った。

 

『その狙いがないと言えば、嘘になるわ……。でも、遥を取り戻したいという想いは本当よ』

「わかった。日本冒険者協会の支援は受け入れよう。ただし、一つ条件がある」

 

 スマホの向こうから、八塚が唾を呑み込む音がした。

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