【二巻発売】海外のエロ動画サイトで俺だけ無修正ダンジョン配信 ~無双してスパチャNo.1になったら世界中の女性パフォーマーから罵詈雑言がDMで届きました~   作:フーツラ

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第59話 第十五階層フロアボス戦

 虎ノ門にある高層ビルの最上階。日本冒険者協会理事長代理、八塚舞は理事長室に持ち込んだ私物のノートPCを私用スマホにテザリングし、ExtremeChatにアクセスしていた。

 

「ExtremeChat」は海外のアダルトサイトであり、セキュアウェブゲートウェイのフィルタリングの対象だ。

 

 冒険者協会内のネットワークから直接ExtremeChatに接続できるよう、システム部門に要望は出していたが、「それだけは勘弁」と断られていた。八塚が駄々をこねた結果、「ExtremeChat接続用の別回線、別端末を用意する」との返答はあったが、それには時間がかかる。

 

 仕方なく、八塚は私物のノートPCでハヤト達を応援することにしたのだ。

 

 ExtremeChatの日本調査団公式チャンネルであるハヤトアカウントは既にチケットチャットが始まっているにもかかわらず、三百万を超える人が接続していた。これはダンジョン配信のみならず、日本のライブ配信の同時接続数の記録を大きく塗り替えるものだった。

 

 今も増え続ける接続数を見て、八塚は満足そうだ。

 

「ハヤト。頑張って」

 

 八塚はPCのモニターに向かって呟く。それに応えるように、モニターの中ではハヤトを始めとした冒険者達が動きだした。植物の茎が絡み合ってできたダンジョンの通路を少し歩くと、一面が赤い蕾に覆われた巨大な扉が現れた。

 

 先頭のハヤトが扉に触れると、蕾が一斉に開き、赤い液体が流れ始めた。まるで冒険者達の死を暗示するかのように。

 

 赤い花は一瞬で枯れ落ち、今度は地響きが始まる。扉が横にずれ始め、ドローンカメラがボス部屋の中を映した。

 

 広大は空間はこれまでと同じように植物の茎で構成されており、それ自体が生きているかのように脈打っていた。

 

「不気味ね……」

 

 ボス部屋の中央には巨大なオブジェクトが寝そべっていた。蕾とも卵とも受け取れるそれは、深緑色をしており、表面がヌラヌラと光っている。

 

 ハヤト達がボス部屋に足を踏み入れた途端、巨大オブジェクトの表面に、花が咲くように魔法陣が広がる。そして、強い光りを放った。

 

 ExtremeChatのコメント欄が賑わい始める。

 

 

<一体、どんなボスが現れるのだ?>

<巨大なドッペルローパーを希望するのだ!>

<虫系の強モンスターってなんなのだ?>

 

 

 巨大オブジェクトの光りがおさまり、ボスの姿が露わになる。ドローンカメラが宙高く舞、全貌を伝えた。

 

 

<でっかい芋虫なのだ?>

<いや、違うのだ! 女王アリなのだ!>

<卵を産み始めたのだ……!!>

 

 

 二十階建てのビルが横倒しになったような女王アリの巨体から、もの凄い勢いで卵は排出される。その一つ一つが人間よりも大きい。

 

 ハヤトと諸越が剣を構えて警戒する。アリの卵は孵化し、幼虫や蛹を経ることなく、いきなり成虫の形で動き始めた。

 

『マズイ! タイラントアントだ!』

 

 それは一体でA級冒険者パーティーを壊滅させると言われる、最強のアリ型モンスターの名前だった。

 

 

#

 

 

「マズイ! タイラントアントだ!」

 

 俺はそう叫んで他のメンバーに警戒を促すと、フレイムタンに魔力を注ぎタイラントアントの大群にむけて灼熱の斬撃を飛ばした。クチクラ層が焦げた嫌な臭いが空間を満たす。

 

 タイラントアントの軍勢はこちらを警戒して進軍を止めたが、その背後では女王アリから凄まじい勢いで卵が排出され続けていた。

 

 どんどん卵は孵化し、タイラントアントは増え続ける。その一部は背中に羽を持ち、中空を舞い始めた。

 

 ハヤトがグラビティソードを握ったまま、顔に焦りを浮かべている。

 

 タイラントアントは発見されているモンスターで最も硬い外骨格を持ち、加えて非常に強力な蟻酸を有している。いくら【ネイキッド】持ちとはいえ、タイラントアントの大群から蟻酸を浴びるのは危険過ぎる。

 

「アカネ! 奴等に【魅了】は効くのか?」

「うん! 大丈夫! ほら!」

 

 タイラントアントの軍勢の一部が本隊から離反し始めた。アカネの【魅了】された奴等だろう。アカネ軍、数十体はタイラントアントの本隊に向かって突撃し、混乱が広がる。

 

「マオマオ! 【火魔法】で牽制を!」

「わかたよ!」

 

 マオマオが前線に出て、一指し指をピンと立て、横に払った。呼応するように地面から炎の壁が現れて、タイラントアント進行を止める。少し、時間を稼げそうだ。

 

 さて、どう戦う? 女王アリを倒さない限り、タイラントアントは増え続ける。しかし、もう数百体にまで膨れ上がったタイラントアントを超えて女王アリに辿り着くのは困難だ。

 

 羽付きのタイラントアントの対応もキツイ。フレイムタンで灼熱の斬撃を飛ばしているが、簡単に躱される。

 

「諸越さん! オークキングの王冠を! 俺は小人の腕輪を使います!」

 

 ハヤトからの提案。まさか……あれをやろうというのか……。

 

 俺は地面においていたバックパックから急ぎ【オークキングの王冠】を取り出し、頭にかぶった。俄かに視線が高くなり、巨大化する。もちろん穿いていたブリーフは跡形も弾け飛び、全裸である。

 

 その足元ではハヤトが【小人の腕輪】を使い、小人化した。かなり魔力を込めたようで、いつもより小さくなっている。もちろん、ブリーフのサイズが合わなくなり、はらりと脱げている。

 

 ドローンカメラについたスマホから視聴者のコメントが聞こえてきた。

 

 

<巨人化キャストオフと小人化キャストオフが同時にやってきたのだ!>

<これは伝説的な瞬間なのだ!>

<しかし、どうやって戦うのだ? タイラントアントは増え続けているのだ!>

<そろそろ押し寄せてきそうなのだ!>

 

 

 視聴者の疑問はもっともだろう。地上も中空もタイラントアントが制しているように見える。しかし――。

 

「ハヤト!」

「はい!」

 

 ハヤトはフル【ネイキッド】になった身体能力で大きく飛び上がる。俺は小人化したハヤトの身体を右手で掴むと、大きく振りかぶった。そして――。

 

 

<投げたのだ!>

<もう滅茶苦茶なのだ!>

<ハヤト弾が女王アリに着弾したのだ!>

 

 

 ハヤトは着弾と同時にグラビティソードに魔力を流し、女王アリの外骨格を突き破る。そして、内部からの侵攻を始めた。

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