【二巻発売】海外のエロ動画サイトで俺だけ無修正ダンジョン配信 ~無双してスパチャNo.1になったら世界中の女性パフォーマーから罵詈雑言がDMで届きました~   作:フーツラ

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第7話 第五階層フロアボス戦

 ソマリアダンジョンの入り口からすぐにある転移の間に向かい、転移石に手を触れる。頭の中に数字の1から5が浮かんだ。これは俺が今までに到達した階層を示している。

 

 俺は【5】を強く念じた。身体が光につつまれ、一瞬視界が真っ白になる。

 

 辺りを見回すと、少しだけ部屋の様子が違う。ここが第五階層の転移の間だからだ。

 

 俺は背負っていたリュックからドローンカメラを取り出して起動する。そして左腕に装着したスマホと連携させて、無修正ダンジョン配信開始だ。

 

「今日はフロアボスに挑もうと思う」

 

 スマホを見ると一瞬で同時接続が一万を超え、今も上がり続けている。やはりソマリアダンジョンの無修正配信には興味があるらしい。

 

<遂にフロアボス戦だぁぁ!! テンション上がる!!>

<どんなモンスターが現れるのかワクワクするぜ!>

<情報が全くないのヤバイよなぁ。諸越、大丈夫か?>

<そういえば諸越ってC級なんだってな>

<えっ、C級なの?>

<C級ってこんなに強いの?>

 

「俺は日本冒険者協会と連携していないアフリカや中南米の国でずっと活動していたからな。ランクは上がっていないんだ」

 

<なるほどね>

<A級冒険者ハヤトの配信で馬鹿にされてたぞ! 諸越>

<てか、冒険者資格をはく奪だってよ! 諸越>

 

「ふん。日本冒険者協会の資格なんてどうでもいい。俺のやることに文句があるならソマリアダンジョンに来ればいい。まぁ、そんな度量はないだろうがな」

 

<パンツ一丁で煽るのじわるwww>

<パン一でかっこつけるなよwww>

<そろそろボス戦行こうぜ!!>

 

「そうだな。ボス戦に集中しよう」

 

 俺はスマホを弄って「ExtremeChat」のコメント読み上げ機能をオンにした。以降のコメントは全てずんだもんの声で読み上げられる。

 

 転移の間から出ると、ボス部屋までは一直線だ。扉に近付くにつれて拍動の音が大きくなるのが分かる。

 

 年甲斐もなく、心を躍らせているのだ。人類が初めて臨む、ソマリアダンジョン第五階層のボス戦に。

 

 不気味な彫刻が施された黒く巨大な扉の前に立つ。扉自体が生き物のように脈打っているのが分かった。

 

<気持ち悪いのだ!>

<一体、どんなボスが現れるのだ?>

<諸越、早く開けるのだ!>

 

 視聴者に促され、俺は手で扉を押した。黒かった扉が急に赤く染まり、大きな振動と共に二つに別れて開き始めた。

 

 中は東京ドームを超える程の空間が広がっている。そして、過去に見たこともないほど巨大で禍々しい魔法陣が地面に展開された。紫色のいかづちが魔法陣に落ち、それがモンスターの体を形どる。

 

 体長二十メートルはあるだろうか。王冠を被り、マントで全身を隠した豚面のモンスターが現れた。

 

「オークキングなのか……?」

 

<滅茶苦茶デカイのあらわれたのだ!>

<これはオークキングなのだ?>

<オークキングはヤバイのだ! 国が亡びるのだ!>

 

 コメント欄の言う通り、オークキングはヤバイ。かつてドイツのダンジョンでイレギュラー発生したことがある。その時はダンジョンを飛び出して都市一つを崩壊させた。討伐時に犠牲になった冒険者は千人近かったと言われている。

 

 しかし、逃げるなんて選択肢はない。

 

 俺は長剣を握り締め、ボス部屋に足を踏み入れた。

 

 オークキングは口元を歪め、笑っている。

 

「何がおかしい?」

「ブイィィィィイイ……!!」

 

 叫び声に肌が粟立つ。人間の矮小さを無理矢理感じさせられる。

 

 俺は自らを奮い立たせ、長剣を正眼に構えた。

 

 オークキングはローブを捲り腰から剣を抜いた。奴からしてみれば短剣扱いなのだろうが、剣身は十メートル近い。とんでもないサイズだ。

 

 俺に合わせるように、オークキングも正眼に構える。巨大な壁が目の前に現れたように錯覚する。迂闊には動けない。オークキングの口元がニヤリと吊り上がる。

 

「ブイィィィィイイ……!!」

「なっ……!?」

 

 オークキングが剣を振るった途端、衝撃波のようなものが俺の身体を通り抜けた。

 

 一拍おいて、左の肩が熱くなる。

 

<諸越、左腕やばいのだ!>

<左腕もげたのだ!>

<ぐろいのだ!>

 

 地面に何かが落ちる音。見ると俺の左腕だ。スマホからずんだもん達の悲鳴が聞こえてくる。

 

「ブイィブイィブイィ……!!」

 

 オークキングは大口を開け、巨体を震わせながら笑っている。あっけなく左腕をなくした俺を指差して。

 

「すまなかったな。舐めプをして。お前には最初から全力で行くべきだった」

「ブイ?」

 

 俺は無造作に地面にしゃがみ、斬り飛ばされた腕に装着されたままのスマホを弄る。

 

「オークキングとはブリーフを脱いで全力で戦うことになる。悪いがここから先は有料、つまりチケットチャットにさせてもらう」

 

 そうドローンカメラに向かって宣言し、俺は「チケットチャット開始」のボタンをタップした。そして、片手でブリーフを脱ぎ捨て、力を解放した。

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