1話
《状態の変化、および接触許可対象を感知。休眠状態を解除します。》
「「……」」
「め、目を覚ました……?」
緑色の機械的な耳を持った少女が声をかける
「「……」」
「状況把握、難航」
隣の薄着の少女が声を出す
「同意」
同じ状態なので私も同意する
「会話を試みます……説明をお願いできますか」
薄着の少女が会話を試みる
「え、えっ?せ、説明?なんのこと?」
桃色の機械的な耳を持っている少女は困惑している
「せ、説明が欲しいのはこっちの方!あなたは何者?ここは一体なんなの!?」
緑色の機械的な耳を持った少女は困惑しながらも質問を投げ返す
「本機の自我、記憶、目的は消失状態であることを確認。データがありません」
薄着の少女はデータがないと返す。私は黙ったまま聞いている
「ど、どういうこと……?い、いきなり攻撃してきたりしないよね?」
緑色の機械的な耳を持った少女は更に困惑する
「肯定。接触許可対象への遭遇時、本機の敵対意思は発動しません」
薄着の少女は敵対の意思はないと伝えている。私は首を縦に振り肯定する
「うわ、すごい。ロボットの市民ならキヴォトスによくいるけど、こんなに私たちに似てるロボットなんて初めて」
桃色の機械的な耳を持っている少女は私達の見た目に驚いている
「うーん……あなたはどう?」
緑色の機械的な耳を持った少女は私に声をかける
「本機もAL-1Sと同じく自我…?……っっっ!?!?!?」
会話途中で言葉に詰まり、強烈な違和感を覚える
違和感の原因を探っていると、
私は頭を抱え、苦しむ
「うぅぅ……」
「「"っ!?"」」
私の急変ぶりに、長身の男性と桃色の機械的な耳を持っている少女、緑色の機械的な耳を持った少女が近くに寄ってくる
何か伝えようとしているようだが、今の私の状態ではとてもではないが構っていられない
『○○が多すぎて終わらない?みんなはしっかりと終わらせています。はあ?他にも終わっていない人がいる?言い訳をしない!終わるまで帰れないと思いなさい!』
(量が多すぎる……こんなの小学1年生にやらせる量じゃないでしょ)
『○○が多い?うーん。お母さん達の時よりもちょっと多いかも?まあお母さんの子なんだしすぐになれるわ。頑張ってね!』
(そうなの?これができて当たり前なのかな)
『○○が嫌いだから残していいか?ですって?駄目に決まっているでしょ!?食材を無駄にするんじゃありません!完食するまでここから出られると思わないで!』
(食材をムダにするのが嫌なら嫌いな物を取らないようにすればいいのでは?給食なんだし)
『はあ!?何吐いてるのよ!口に入れなさい!!!』
(はぁ……○○口に入れると吐き気がするから嫌いなんだよな……好きな奴に食べさせたらいいのに)
『はあ……あなたのせいでこれだけの人に迷惑を掛けました。しっかりと頭を下げて謝りなさい』
(掃除の時間と午後の授業にまで食い込んだのは先生のせいでしょ)
『○○嫌いだから食べたくない?うーん。お家では入れないようにするけど、学校では我慢して食べなさい?栄養士さんが頑張って考えてくれたメニューなんだから。食材も無駄になるし、好き嫌いもあまりよくないの。わかるよね?』
(好きな人にあげるのはいけないことなのかな)
『なにしてるの!!!』
(腹立ったからやり返しただけなんだけど)
『○○された?嘘をつくのはやめなさい!!!真実を話しなさい!!!』
(本当のことなのになんで信じてくれないの?)
『はぁー……もういいわ。あなたの話は』
(え……?)
『私は○○君の話を信じます。今すぐ謝りなさい!』
(もういいや……適当に謝って終わらせよう…)
『うーん。いじわるされてカッとなった?駄目よ?やり返すとしても同じ位で留めないと』
(え……?先生が信じてくれなかった事も含めて全部説明してこれなの……?)
『やめなさい!!!』
(うるさい……嫌がらせされた事を相談しても嘘つき扱いしたくせに)
『そんなに怪我させて今になって被害者面か!!!』
(は……?)
『○○されてカッとなったから殴った?駄目よ?やり返すとしても同じ位で留めないと』
(今度は何とかしてくれると思ったのに……)
AL-1Sと同じく
「いやっ……」
そして誰かの記憶がフラッシュバックしたシーン、その時に抱いた想いも伝わってくる
「やめて……」
私はフラッシュバックの停止を求めるが、無情にもフラッシュバックは止まらない
『はい○○ー!これで○○はお前な!は?何してんの?○○だからお前は○○しちゃダメだろうが!!!』
(は……?おかしいだろ!そんなの言ったもの勝ちじゃないか……ふざけるな……!!!)
『あなた何してるの!?!?!?今すぐ離しなさい!!!』
(離すわけないだろ?やっと捕まえたから廊下の壁に叩きつけて首を締めあげてるんだろうが)
『信じられない……あなた自分が何をしてたのかわかってるの!?!?今すぐちゃんと謝りなさい!!!』
(キレすぎてやりすぎちゃった気もするし形だけ謝っておこう。これで嫌がらせが収まったらいいな……)
『○○されてカッとなってやった?駄目だよ!やり返すとしても同じ位で留めないと!』
(はぁ……いつもどうりだね。わかってたけど。もう学校の事話さなくていいかな……)
『ハヤト君リーダーお願いー。あ、ここは○○したらいいんじゃないかな~……え?指示を出すのか出さないのかはっきりして?そんな怒んなくてもいいじゃーん』
(何がしたいの……?リーダーにするなら僕の事聞いてよ。意見を出してよ。僕を無視して指示を出すんだったら自分でリーダーやったらいいじゃないか……理解できないよ……)
『音楽発表会の会場での練習の前にどれだけ演奏できるかの3回目のテストを行うわ』
『十分に演奏できているわね。合格よ』
(うん、ほぼ完璧に演奏できてる。初めて触る楽器だけどしっかりと練習と復習、イメージでも練習してたから上手くなれて良かった♪)
『ハヤト真面目に演奏しなさい。何の為の全体練習だと思ってるの?はい?真面目にやってる?ふざけないで!いいわ。そこまで言うならみんなにも聞いてもらいましょうか。一人で演奏しなさい』
(は……?何言ってんだこの女。3回も合格出したのお前だろ!ふざけるな!)
『○○が違う、○○も違う。いい加減にしなさい!!!』
(ざけんな!!!間違ってんなら3回も合格させるな!!!俺は3回目のテストと同じ様に演奏してるわ!!!見てるだけのお前らもなんか言えよ!!!俺がおかしいのか!?頭がおかしくなりそうだ…)
『音楽会に行きたくない?うーん。そこまで演奏できるようになっているのなら先生も助かると思うな?○○のメンバーの中でかなりうまいんでしょ?』
(もう……いいや……なるようになるでしょ……学校には行くか。先生に必要とされてるらしいし。インフルエンザでの病欠以外で休んだことないし。学校は学生の義務だし。行かなきゃいけないんだ…)
『なあハヤト。この問題ってどうやって解くんだ?は?答えまで書くなよ』
(は……?ただの学習なのに答えを書くなってどういうことだよ。式と答えを書いて1から10まで説明と解説をしながら、適時理解してるか確認も取って理解できなかったらよりかみ砕いた説明をしてるだろ!何が不満なんだよ。一人で勝手にやってろよもう……)
『今勉強している範囲の2つ先の、この難しい問題についてわかる人はいるかな~?わからなくてもいいからみんなの意見を聞きたいかな』
『はい○○ちゃん……それも惜しいけど違うね。……はい○○君……それも違うね……はいハヤト君……正解だよ!解説お願いしてもいいかな……うーん。○○じゃなくて○○で覚えてほしいな』
(なんで……?正解なんだからいいじゃん!複数のルートがあってその中の一つを頑張って答えただけだろ?駄目だっていうならせめて駄目な理由と○○の方がいい理由を教えろよ!先生だろ!?)
『答え書いてから教えるのやめてくださーい「そうだそうだー!」』
『答え書かずに僕達に分かるように言ってくださーい「そうだそうだー!」』
(もう……つかれた……なにもかもどうでもいいや……らくになるにはどうしたらいいのかな……)
『学校にいくのがつらい?頑張っていきなさい!それがあなたのためになるのよ!』
(学校にいかなければ楽になるかと思ったのに……)
『お母さんやおばあちゃんにはあなたを養っていける様なお金はないの!』
(そんなこと見てたらわかるよ!)
『あなたは私達が死んだ後も生きていかないといけないのよ!?』
(家族以外信用できない僕が……ひと…り…で?……いやだよ……そんなつらいこと……)
(もういやだ……つかれたよ……らくになりたいよ……)
「もうやめて!」
私が泣き叫んでも相も変わらずフラッシュバックは止まらず、嫌な想像が頭をよぎる
(どうしたら楽になるのかな……もう生きるのがつらい……)
(……?……あ……思いついちゃった……)
(生きるのがつらいなら……生きていない状態になればいいんだ……)
(生きていない状態は死んでいるってことだよね……)
(つまり死んだら楽になるってことだよね……やっぱりぼくは賢いなぁ……)
「いや……」
嫌な想像が現実味を帯びてくる
(しぬにはなにがいいかな……)
(おぼれてしぬのは……かくじつにしねるけどとってもくるしいらしいし……)
(やけてしぬのも……とってもあつくてくるしいらしいし……)
(はものも……とってもいたくてくるしいうえにしねるかあやしいし……)
(しゅっけつしは……ろんがいだね……いたいうえにしねるまでのじかんがながすぎるのはいやだし……)
(らっかしは……ああ……とってもいいね……いたみはいっしゅんだろうし……あたまからおちたらたぶんそくし……みつかってちりょうされても……のうがそんしょうしてたらいやなこともつらいことも……かんがえることもできないだろうから)
「いや……もうやめて……許して……」
私の思考が理解を拒んでいる
(どこにしようかな……とおくにいくのはしんどいし……あ!いい場所があるじゃないか!)
(家の裏にある……高台がちょうどいい)
(ざっとみても10メートルはあるし……周囲の地面はコンクリートだし)
(………今年で11才か……こんな年で親より先に死ぬなんて……とんだ親不孝者だな……ふふっ……でも助けてくれなかったお母さんが悪いんだよ?)
(………よし……それじゃあ……)
(さようなら……来世は幸せになりたいなぁ……)
「あぁ……」
私は思考を放棄する
次に見える光景を
『グチャ……』
私の意識は闇に沈んでいった
オリ主の名前
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天童 ハヤト
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天童 ???(感想からチョイス)