~ プロローグ・この世のどこかで繰り広げられる修羅場 ~
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「兎さん、兎さん、しっかりして、気をたしかに持って」
「めぇ先生・・も・・もう、げんかい、です・・倒れても、いいですか・・」
「頑張って兎さん、今月はひよ先生が落ちるの確定なの。私まで落とす訳に行かないわ」
「そんなの、雑誌社の、つごう、じゃないですかぁ。こちらはアシスタントが、O-157で、ぜんめつ、しているんですよ・・」
「そうは言っても兎さん、柱が二本も代理原稿の『月刊少女ラリアット』なんて、読者の方がお気の毒すぎるわ」
「気の毒なのは三日寝ていないこっちですぅ・・あああ、お花畑が・・」
「寝ちゃダメ、兎さん、眠っちゃダメよ!」
――ガラッ
「めぇ先生、緊急アシスタント、一名確保出来ました。今こちらに向かってくれています」
「ああ、さすが狐さん」
「少年誌の方だけれどいいですよね」
「勿論よ、この際どなたでも有り難いわ」
「とっととデジタル導入しましょうって私いつも言っていますよね。今時アナログアシスタントなんて探してもなかなか見つからないんですから。だいたい普段から先生は……」
「狐さん、その話は明日で」
「明日なんか一日ぶっ倒れているでしょうに」
「トーン張ってぇ、狐ちゃん」
「はいはい何処よ、兎ちゃん」
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「それで先生、今回も上がったらバイク便ですか。またあの担当、取りに来ないんですか?」
「『データ送信にして下さい、今時取りに来いとか何ですかそれ』なんて言われちゃってねえ」
「冗談じゃない。そんな事を言ったんですか、あのクソ担当。最近、他所の大手出版で身の毛もよだつようなハッキング事件があった所じゃないですか」
「ん――、そうなんだ? よく分からないけれど、狐さんがそう言うのならそうなのね」
「だから呑気過ぎるんですってば、もっと怒って下さい。新担当になってからまだ顔も見せに来ないんですよ、あいつ」
「そぉお? 何だかいつも忙しい忙しいって。いいじゃない、忙しくなくなってから来てくれれば」
「だからあ! 先生はもうちょっと……」
「ここベタお願い、狐ちゃん」
「はいはい待って、兎ちゃん」
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このお話はすべて、架空の世界の物語です。
登場人物、作品、会社、組織、すべて想像の産物です。
実在の物は、なに一つ、関係ありません。
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