天空の花嫁の姉って?   作:ざいざる嬢

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昨日は忙しかったのと、今日朝早かったのと、眠気に勝てなかった結果更新を諦めてしまいました()
寝ても2、3時間で起きちゃうんだよなぁ。ぐっすり寝れぬ。



姉妹

 

 

 ビキニアーマーは残念ながらフローラに没収されてしまった。

 アベルとアンディから接収した見物料も、本人たちの元へと返って行った。私のビキニアーマー姿は安くないというのに。

 でも、ビキニアーマーを頬を赤らめて着ているフローラを想像すると前世の私が喜ぶので、ある意味グッジョブだった気もする。

 

 その後だがアベルが『炎のリング』を手に入れたことで、次の『水のリング』獲得のため『滝の洞窟』へとアベルたちは出発したらしかった。

 らしい、というのはこのサラボナで彼らの姿を見ないからだ。

 

 さて、きっと今頃は幼馴染でありもう一人の天空の花嫁であるビアンカと再会している頃だろう。

 ビアンカと言えば主人公──アベルの幼馴染であり、こちらもプックル同様十年の時を経て再会することが出来たキャラクターの一人だ。

 ここでビアンカと再会することによってアベルは人生において最も重い決断を迫られることになる……というのがこの結婚イベントだ。

 

 『死の火山』では万が一に備えて参戦する心構えをしていたが、今回の『水のリング』のある『滝の洞窟』は危険がないため、ここから最後まで傍観するつもりだ。

 アベルが選ぶのがビアンカであれ、フローラであれ祝福しよう。

 もしもフローラを選んだとしたら身内贔屓であれこれ渡してしまいそうだが、それはパパも同じことなので許して欲しい。

 

 

「姉さん?」

 

「ああ、ごめんフローラ。 ちょっと考え事をしてたわ」

 

 今、私はフローラと二人でお茶会をしている。

 もう半ば結婚相手も決まったも同然なので、結婚前に姉妹水入らずで話そうということになったのだ。

 

「フローラが結婚ねぇ……月日が流れるのも早いわね」

 

「……本当なら姉さんの方が先に結婚するべきなのに」

 

「何言ってるのよ。 私は結婚する気はないわよ。釣り合う男がいないもの」

 

 アベルには惹かれたものの、それ以外は皆無だ。アンディを男として見ることもないだろう。いいところで弟分だ。

 

「でも姉さん宛に何度か縁談の話が出てたみたいですよ?」

 

「なにそれ初めて聞いたんだけど」

 

 多分パパかママが断ってたのね。なんでだろ?

 

「私にも来てたみたいなんですけど、どれも断っていたとかメイド長が教えてくれました」

 

「……ホント、子煩悩よね。パパとママには頭が上がらないわ」

 

 私とフローラはルドマン家の実の娘ではない。いつだったかまでは覚えていなかったけど、養子として迎えられたのだ。

 そんな養子だった私たちをここまで育ててくれたのは感謝しかない。

 

「ところで、姉さんが以前会ったお方ってどんな方でしたか?」

 

「ん? 急にそんなこと聞いてどうしたの?」

 

「いえ、今までそういった話がなかった姉さんが会ったお方が気になっただけで……」

 

 うーん……、下手に話すわけにもいかないんだよなぁ。

 なにしろその相手はアベルなのだから。

 ただ、話さないと離してくれなさそうな雰囲気を……いや、聞き出すまでは逃がさないって感じだな!

 仕方ないから抽象的に語るとしよう。

 

「彼は強かったわ。私ほど、ではないけどね」

 

「姉さんに勝てる人なんて、むしろ少ないと思うんですけど……この前大きな岩の魔物を真っ二つに割ってましたよね?」

 

 ああ、幼い頃に妖精に会った場所を二人で探していたら出てきた【メガザルロック】のことね。気づかれていなかったから背後に忍び寄って、せいけんづきを叩き込んだら綺麗に割れたのをフローラに自慢したわね。

 その後【アンクルホーン】を始めとしたそこそこ強い魔物を相手に戦い続けて探したけど、結局見つけられなかったのよね。

 

「まあ、彼もゆくゆくはこの域に達するわ。それは保証出来る。

 後は……そうね、彼の眼ね」

 

「眼ですか?」

 

「そう。 どこか不思議な眼をしているのよ。不思議と心を許してしまうというか……優しい瞳をしているの」

 

 確かあの眼は母親譲りだったかしら?エルヘブンの血が流れてるのもあってアベルは魔物と心を通わせることが出来る……みたいな感じじゃなかったかな?

 

「姉さんがそこまで言うお方……私も一度会ってみたいですわ」

 

「そうね、彼は旅をしているって言っていたから、もしかしたらここにも来るかもしれないわね」

 

 もうとっくに来てるんだけどね。なんならフローラの旦那候補だし。

 ……なんだろう、心にチクリと刺すようなものがある気がする。これは……?

 

「……姉さん、その方にきっと恋をしたのですね」

 

「は、はぁ!?急に何を言うの!?」

 

「姉さんがその方の話をし出してからずーっと乙女の顔をしていましたよ? フフッ、姉さんもそんな顔をするんだなーって」

 

 私が?アベルに恋をしている??

 いや、それは……

 

「違うわよ。 うん、違わないといけない」

 

「姉さん?」

 

 だって私は本来いないはずの存在。

 そんな私が主人公であるアベルに惚れた、恋したなんて──あってはならない。

 ましてや私の前世は男だ。今世では女だけど、私が結婚に興味を抱かないのは男として生きてきた前世がそれを拒むからだ。

 そんなこの世界の異物がアベルに恋慕を抱くなど──。

 

「もしかして──」

 

「……ごめんなさいフローラ。 ちょっと身体を動かしてくるわ」

 

 姉妹の茶会もほどほどに、私はこの雑念を払うべく近場の魔物相手に憂さ晴らしに向かうことにした。

 

 その日フローラと顔を合わせることはなく、翌日アベルが『水のリング』を手に入れて帰ってきたという知らせがあった。

 

 





次回からいよいよプロポーズ編。

多分アベル視点がどっかしらで入ります。

余談ですがこのフローラもメラミが使える程度には強いです。
転生デボラはもっと強いです。
転生デボラにルドマンとフローラ、アンディの四人でブオーンに挑む未来もあったかもしれないと妄想したり。

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