天空の花嫁の姉って?   作:ざいざる嬢

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どうせならとアンケート用意してみました。
争え……争え……!



集う花嫁

 

 

 どうやら原作通りビアンカを連れて『水のリング』を持ち帰ってきたらしいアベル。

 そしてビアンカとフローラが対面し「もしやビアンカさんはアベルさんをお好きなのでは……?」という発言と共に運命の日を迎えることになるが……。

 

「まあ、落ち着きなさいフローラ。今夜一晩アベル君によく考えてもらって、フローラかビアンカさんか選んでもらうのだ」

 

「一晩? パパ、それせっかちすぎないかしら?」

 

「デボラ? どうしたんだ急に」

 

「たった一晩で結婚相手を決めるなんて、流石に酷でしょう。

 せめて互いの気持ちを確認するために一日二日は与えてもいいんじゃないの?」

 

 原作の時から思っていたけど、一晩で決めろというのはゲームの展開上仕方のないことだが、ここは現実だ。

 ならこれぐらいのお節介は許されるだろう。

 

「そもそもフローラとアベルも出会って間もないわ。 互いのことを全く知らないも同然の相手と、幼馴染のビアンカさんでは不公平ではなくて?」

 

「し、しかしだなぁデボラ」

 

「パパ、確かに『時は金なり』っていう言葉はあるけれど、愛は育むのに時間がかかるものなのよ?

 なら、一晩と言わずもう少し時間を与えてもいいとは思わない?思うわよね?」

 

「……わ、わかった。 では一日時間を与えることとしよう。明後日、答えを聞かせてもらう。それでいいかな?」

 

 無言で私はアベルたちの方を見れば3人がコクリと頷いた。ヨシッ!

 

「では、アベル君には宿屋を一部屋用意しよう。ビアンカさんは私の別荘に泊まるといい」

 

 こうして、結婚相手を決める運命の日が決まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「お父様、お話が──」

 

「なんだフローラ。そんな真剣な顔をして──」

 

「姉さんのことです」

 

 

 

 

 

 

 翌日、私はというとフローラとビアンカの邪魔にならない様にアンディを連れて見晴らしの塔へと来ていた。

 この見晴らしの塔は後にブオーンとの決戦の舞台になる場所だ。

 原作ではそこまで大きく感じなかったが、実際のこの塔はあの巨体のブオーンと戦うための舞台なだけあって広く、高く、頑丈に作られている。

 なので誰にも邪魔されずに訓練を行うにはもってこいの場所だった。

 

「せいっ!」

 

「ぐふっ!」

 

 私の突きがアンディの鳩尾にクリーンヒットしてしまい、悶絶しているので一時訓練は中断。休憩とすることにした。

 

「いてて……やっぱりデボラさんは強いなぁ。 強くなった気でいましたけど、まだまだ敵いません」

 

「それはそうでしょ。 アンディが私に勝とうなんて100年早いわ」

 

 アンディが私に勝てるとしたら魔法ぐらいでしょ。

 マホカンタで全て跳ね返すけど。

 

「ふぅ……ところでデボラさん、何かありましたか?」

 

「……なによ、急に」

 

「これでも一応幼馴染なんです。ある程度デボラさんのことは知っているつもりです。

 ──デボラさんが私をフローラ抜きで誘う時は何かがあった時です」

 

「……………」

 

 アンディは意外と勘がいい。伊達に長年幼馴染と弟子をやっていない。

 私もアンディには少し甘えているところもあった、ということだ。恥ずかしい。

 

「フローラと喧嘩した時、お母様に勘違いで怒られた時、この場所に私を誘ってこうして模擬戦をしましたね。 きっと今日もそれに近いことがあったんじゃないかって思ってるんです」

 

「……何でそう思うの?」

 

「今デボラさんたちを巻き込む案件はそれしかありませんしね。 それに……いや、これは言わない方がいいか

 

「なによ、ハッキリ言いなさい? 何がとは言わないけど潰すわよ」

 

「そ、それは勘弁して欲しいです! 去勢拳だけは何卒!」

 

「冗談よ」

 

 本気で焦った様子のアンディの姿に思わず笑ってしまう。

 確かに何度かアンディの前で潰したことはあるが、よっぽどのことがない限りそんなことはしないので安心して欲しい。

 

「……アンディはさ、フローラのことはもういいの?」

 

「それは……いえ、まだ未練はありますよ。ずーっと想い続けて来たんですから。

 でも、私が『炎のリング』をアベルさんに譲ったのは彼ならフローラを任せてもいいって思えたからなんです。

 アベルさんの様な強く優しい男なら、必ずフローラを幸せにしてくれるって信じてますから」

 

「……そうね、アベルならフローラを任せられるわ」

 

「……やっぱり、デボラさんもアベルさんのことが」

 

「何か言ったかしら?」

 

「……いえ、何も」

 

「じゃあ、そろそろ続きを始めましょうか。 そろそろ新技もお披露目したいから、覚悟なさい」

 

「……え!?新技!? 聞いてな──」

 

 この後、私のばくれつけんが炸裂した。

 ボロボロになったアンディを見て少し申し訳ない気持ちになったが、それでもすこしスッキリした。

 そして日も暮れた頃、そんなボロボロアンディを連れて帰ったらフローラにバレて滅茶苦茶怒られた。

 しかも真顔で詰め寄ってくるからすっごい怖かった。

 今日のフローラはあまりにも怖いので今は酒場に避難している。反省。

 

 と、現実逃避しているとアベルの姿を見かけた。どうしてここに?

 

「アベル、こんなところで何してるの?」

 

「デボラさんこそ……フローラさんが探してましたよ?」

 

「フローラが、ね」

 

 ゲッ、フローラと会った後か。となると、バレるのも時間の問題か……。

 仕方ない、素直に謝って帰るとしよう。

 

「はぁ、仕方ないわ。 そろそろ帰るとしますか……」

 

 席を立ち、フローラたちからまた怒られるのを覚悟しながら勘定を済ませようとすると、アベルが話しかけてきた。

 

「デボラさん、一つ相談に乗っていただきたいんですが……」

 

 

 





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