遅れて申し訳なく。
ちょっと忙しかったのと、別作品読み漁ってたら滞ってしまった。
アベルのプロポーズを受けてからは少し忙しかった。
結婚式に向けての準備だと私はメイドとフローラ、ビアンカに連れられ別荘で支度を受けている。
「まさか私がウェディングドレスを着ることになるとはね……」
「ふふっ、姉さんはあまりドレスは好みではありませんでしたね」
「そうね。ビアンカさんの様な軽装の方が好みよ」
「わ、私みたいにですか?」
私が普段着にしているこの服はママとフローラが仕立ててくれたものだ。これなら品もあるし、動きやすかろうと結構な金を注ぎ込んでくれた経緯があった。
「そうよ。元々屋敷を抜け出してあっちこっち冒険したりしてたから、そういう格好の方が動きやすいのよね」
「……確かにデボラさんの冒険譚は私の住む村にも届いていましたね。 たった一人で魔物の大群を追い払ったとか」
「あ、それ間違いですよ」
「え?そうなんですかフローラさん」
「ええ。その噂だと正しいのは一人で魔物の大群を壊滅させて、魔物の巣も叩き潰したというのが正解です」
「えぇ……」
あー、そんなこともあったなぁ。
大群を倒した後に何匹か急いで逃げていくから、こっそりと付いていって巣を特定して暴れ回ったやつね。
あの時の魔物の絶望した顔が忘れられないのよね。ちょっと悪いことをしたなとは思ったけど。
「でもそれと似た様なことは何度かやっているんですよね。
姉さんが戦乙女なんて呼ばれる様になったのも、元々はとても露出が激しい装備で魔物の群れに襲われているキャラバンを助けて出来たものですし」
「露出が激しいなんて。 あれは歴とした由緒正しき女戦士装備だから!」
ビキニアーマーの素晴らしさをフローラには理解してもらえない。
動きやすいし、意外と防御力あるし、何よりも目の保養になる。装備しているのは自分とはいえ、鏡で見れば私の中の男の部分がとても喜んでパフォーマンスが上がるんだ。
同様に武闘着もいい。スリットが深ければ深いほど上がる。
この辺りのことは清楚なお嬢様であるフローラには理解出来ないしされない。悲しい。
ただ、ここまで言っておいてなんだが、私は痴女ではないことだけは明言しておきたい。ちゃんと恥じらいはある。
「ビアンカさん、姉さんはこういう人なんです」
「……ちょっとイメージ崩れたわ」
「フローラ?それってどういう意味で言ってるの?」
二人にすごく残念な人を見る目で見られてる気がする!確かに女子力皆無だけどさ!酷い!
と、そんな雑談を交わしながら準備は進んでいき、私は花嫁衣装に身を包んでいる。
少し早すぎやしないかと思ったのだけれど、原作でもシルクのヴェール取りに行って、戻ってきたら即結婚!みたいな流れだったので仕方ない……のかな?
「おお、デボラ。花嫁衣装がとても似合っておるぞ!よかったよかった!」
「で、パパ。 結婚式はどこでするの?教会かしら?」
「それなんだがな……おお、ヘンリー殿!こちらです!」
パパが呼んできたのは緑の髪が特徴のヘンリー王子──いや、もう王子じゃないのか?
まあ、王子でも王子じゃなくてもヘンリーはヘンリーに違いない。そんなヘンリーは奥さんであるマリアさんを連れて来ていた。
「はじめましてデボラさん。ラインハットから来ました、アベルの友人のヘンリーと申します」
「ヘンリーの妻のマリアです」
「ヘンリーさんにマリアさんね。 アベルがかけがえのない友人だと言っていた方と会えて光栄です」
とりあえず無難に挨拶を済ませておく。
……そういえばラインハットとどうやってこんな短時間で連絡を取ったのかしら?
原作のゲーム的進行なら割り切れるけれど、ここは現実だしこんな数日で来れるものなのかしら?
「パパ、どうやってラインハットに連絡を?ラインハットは海の向こうだから連絡を取るにはどうしても時間が──」
「ああ、それは私から。 アベルはルーラという古代の魔法を習得していて、アベル自身がラインハットに来て招待状をくれたんです。
それと、このサラボナにすぐ来れる様に『キメラのつばさ』を用意してくれてたので短い時間でここまで来れたわけです」
なるほど。それなら辻褄は合うか。
でも『キメラのつばさ』は最後に行った場所に飛んでいく効果だった気が……いや、ルーラが復活したから同じ効果を得たのかしら?
どちらにせよアベルの晴れ舞台に間に合った様で何よりだ。
「そうだ。アベル君はルーラという記憶を辿り転移する魔法を使えるという。ならば、わしの記憶を辿って移動することも可能だからな。
折角だから『カジノ船』で盛大に執り行おうと思ってな!」
あー、なるほど。フローラと同じパターンなのね。
つまり、原作通りならアベルはルーラした後ぶっ倒れると……式は少し遅らせてあげよう。時間がないからとか言わせない。パパはアベルを便利に使いすぎなのよ。
「パパ、私の夫になる男よ? もう少し優しくしてあげて欲しいわ」
「無論、分かっておるとも!」
本当かしら?
そんな疑問を抱きながら、ひと足先に馬車へと乗り込みアベルの帰還を待つ。
そうしてアベルが『シルクのヴェール』を持ち帰り、パパがカジノ船へと関係者と参列客を全員ルーラで転移させ──原作通りぶっ倒れた。
とりあえずアベルをベッドに寝かせた後はパパを叩いた。これぐらいは許されると思う。
ドラクエウォークで結婚イベントあったらしくて、デボラのウェディングドレス見れるんですけど、他の二人と違ってデボラだけなんかピンクっぽくなってるんですよね。あれ好き。
後、ウェディングドレスで戦ったりするのも好き。
陰実のローズ王女のあのシーンなんか特に。