デボラの二次作品増えろ増えろと念じています。
なお、この作品は短めにサクサク更新できればいいなと思っています。
ある日、私はいつもの如く屋敷を抜け出し遠出をしていた。
書き置きもしてあるし、パパもいつものことだと諦めてくれるだろう。
ぶっちゃけ言えばカジノ船に連れて行ってくれれば、しばらく遊んで過ごせるけど生憎と私は出禁を喰らってしまっている。
理由は単純、勝ちすぎたからだ。解せぬ。
そんな私はポートセルミに来ている。ここは港町なので、たまに別大陸の珍しい品が並んだりする。
町に到着してから宿屋にある酒場に入り小魚のフライを注文し、小腹を満たす。港町なだけあって魚が美味しいのよね。
食べ終えてから支払いを済ませて、酒場を出ようと思った矢先にちょっとした出来事が起きた。
「ひー、お助けをー!!」
「お助けをはねえだろ! おれたちはおめえの頼みを聞いてやろうってんだぜ!? だからさっさとその金を渡しな!」
なんと!カツアゲの現行犯を目撃してしまった。
一応、よくある光景ではある。私も何度かこういう弱者から金を奪おうとする山賊やら盗賊を逆にひん剥いてやったものだ。
それにルドマンという大富豪の娘と知ってか襲いかかってくるヤツも昔はいた。もちろん、返り討ちにして身ぐるみ剥いで衛兵に突き出した。
なので、今回もカツアゲ野郎二人組を食後の運動がてら叩きのめしてやろうとして──。
「アンタたちちょっと「待て」」
誰かが割って入った。振り返れば頭に紫のターバンを巻いた冒険者、もしくは旅人の装いをした男がそこにいた。どこかで見たことあるような……?
「なんだぁテメェら? おれたちを山賊ウルフと知ってのことか?」
山賊ウルフ、ねぇ。確かそんな魔物いたわね。でもアイツら人間だからそう名乗ってるだけかしら。
「誰がどう見ても悪いのはお前たちだろう。 その人を放せ」
「そうね、私の目の前でカツアゲするなんていい度胸じゃない。 食後の運動がてら潰してあげるわ」
「減らず口を……痛い目にあわないとわからねえようだなッ!」
二人のうち一人がサーベルを抜いて斬りかかってくる──のを軽く受け流し、足払いで転ばせる。
「なっ──!?」
転ばせただけでは終わらない。
さて、人体において急所となる箇所はいくつかある。その中でも男にしかなくて、軽くぶつけるだけでも悶絶するぐらいにダメージを負う箇所がある。
私は脚を高く振り上げ、そこ目掛けて思い切り叩き落とした。
ちなみに履いているのはハイヒールなので一点集中でなお痛いだろう。
「くぁwせdrftgyふじこlp!?」
きっとゲーム画面があったら『かいしんのいちげき!』の表示が出ているに違いない。
山賊ウルフの一人は泡を吹いて倒れた。
もう一人は……どうやら割り込んできた旅人が服だけを切り刻んでパンツ一丁にしている。
服だけ斬るとか中々というかかなりの腕前じゃない?私でも出来ないことだし。
「すごい悲鳴が聞こえたと思ったら……一体何をしたんだい?」
「え?股間を踏み抜いただけよ」
「ヒエッ」
周りを見れば酒場にいる客の多くが股間を抑えている。
確かこういうのを共感性なんちゃらとか言うんだったかしら?
「一先ず、こいつらを衛兵に突き出すわよ」
「あ、ああ、そうだね」
と、そんなことを言ったと同時に衛兵が悲鳴を聞きつけ駆けつけてきたので、事情を説明し身柄を引き取ってもらった。
これにて一件落着……かと思いきや。
「んだ!あんたたちなら信用できるだ!」
カツアゲに会っていた農民が私と旅人の手を掴み「この人たちしかいない!」みたいな期待に満ちた眼で私たちを見ていた。
「まずはあぶねえところを助けていただき、ありがとうごぜえました。
それでどうか、あんたたちに頼みがある! オラの頼みを聞いてけれ!」
……これって確か、あのイベントじゃないっけ?
主人公と生き別れたキラーパンサーと再会する感じの……。
ということはやっぱり!?
「分かりました、話を聞かせてください」
主人公だ!?主人公がここにいる!?なんで!?
原作ストーリー思いっきり改変しちゃったけど、許してほしい。
ちなみにこの作品のデボラは職業的に言うと戦士、武闘家の要素が強いです。
「魔法はフローラが使えるから前衛は姉の私がやるべきよね!」とは本人の談。