天空の花嫁の姉って?   作:ざいざる嬢

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オーバーロードの方がちょっと書き悩んでいるので、息抜きがてらこっちを投稿。予定にないキャラが動き出してしまった弊害ががが。
いや、何もしてないわけじゃないんです。更新してない間も古本屋でドラクエ5の攻略本買ったりしてるんです。
大人版も書き進めてるけど、思ったより上手く書けてないだけなんです。信じてください。(言い訳)
後、ELDEN RINGの新作PV観て熱が上がって、最初からまた始めてるだけなんです(最大の原因)


サンタローズ

 

 

「ここがアベルの故郷、ね」

 

「そうだよ……10年前はこんなじゃなかったんだけどね」

 

 ビスタの港からサンタローズへ辿り着いた私たち。

 サンタローズが酷く荒らされた状態なのを知ってはいたけれど、こうして目の当たりにするともっと酷いと感じた。

 

「知ってる人もほとんどいなくなっちゃったけど……ああ、いた!

 おーい!シスター!」

 

 アベルが手を振る先にいたのはとあるシスター。

 彼女は原作においてラインハットの襲撃からサンタローズに居続けた被害者の1人。 アベルの幼少の頃を知る数少ない人物でもある。

 

「……あ!アベルさん! 帰ってきたんですね。旅の方は順調なんですか?」

 

「ええ、なんとか。 それと……シスターに紹介したい人がいて」

 

 照れながらシスターにそう答えたアベルの横へと私は歩き出し、シスターへと挨拶をした。

 

「初めましてシスター。 私はデボラ、アベルの妻です」

 

「えっ」

 

 あ、固まってしまった。 まあ、まさかこんなビッグニュースがやってくるとは思ってもいなかったはずよね。

 

「その……僕たち、結婚したんです」

 

「……まあ!」

 

 シスターは硬直から抜け出し、ようやく事態を理解してか顔を赤らめ優しく微笑んだ。

 

「アベルさん……おめでとうございます。 ああ、良かった……村はまだこの有様ですが、こうして吉報があると嬉しいことには変わりありませんね……」

 

「ありがとうございます。 後は僕も結婚したので、父さんに報告をしないとと思って……」

 

「そうですか……。 きっとパパスさんも喜んでくれているでしょう。

 私のように、ね」

 

 

「わーい!うれしいなあっと!アベルさんが結婚した!わ~いわ~い!」

 

 

 おおっ、豹変した!?

 って、違うわね。 確か原作にも似たようなシーンがあったから、それに準じたものね。

 それにしても、年甲斐になくはしゃいでくれている辺り、本当に喜んでくれているのが分かる。 ありがたいことね。

 

 それから村の方々に一人一人挨拶をして、今は壊れてしまったアベルの家へ。

 

「ここが、僕たちの家だったんだよ。 ……今は見る影もなくなっちゃったけど」

 

「……ねえ、アベル無理してない?顔色が少し悪いわよ?」

 

「そう、かな? でも、大丈夫だよ」

 

 少しばかり影のある笑みを浮かべるアベル。無理をしているのが一目で分かる。 なら……

 

「アベル、ちょっとこっちを向いてしゃがみなさい」

 

「え? どうしたんだい?」

 

「いいから!ほら!」

 

 訳の分からないままアベルが言った通りに私に向き直りしゃがんだのを確認して、私はそのまま頭を抱き留めた。

 

「デ、デボラ?!」

 

「いいから。 私がこうしたいだけだから」

 

 ギュッとアベルを抱きしめる。

 精神を落ち着かせるにはこうして抱きしめてあげるといい……って、前世で聞いたことがあったから。

 抱きしめながら背中をポンポンと叩くと、アベルの身体が少し震えてるのを感じた。

 

「……辛かったわね、アベル」

 

「…………」

 

「いいわよ、今は私しかいないから、全部ぶちまけなさい」

 

「……うっ、ううっ………」

 

 すると、アベルは泣き崩れてしまった。

 今までずっと耐えてきたに違いない。本当ならヘンリーと共にこの村に帰ってきた時にこうなってもおかしくなかった。

 でも、亡き父──パパスの意志を継ぐためにその気持ちを押し殺して来たんでしょうね。

 ヘンリーはアベルの親友だけど、親友だからこそ見せられない弱いところってあるわよね。

 だから、家族になった私が受け止めてあげなきゃ。自然とそう思えたのは妻としての意識を持てたってことかしらね。

 

 そうして10分程アベルは私の胸の中で啜り泣いた。

 泣き終えたアベルは少しスッキリしたように見えた。

 

「……ごめんね、デボラ。 こんなところを見せちゃって」

 

「何言ってるのよ。 お互いに支えあってこその夫婦……家族でしょう?」

 

 ニッと笑って見せれば「そうだね」とアベルも笑ってくれた。

 

「ちょっとだけ昔を思い出したよ。 確か……ビアンカとレヌール城でお化け退治をした後のこと」

 

「前に聞いたプックルとの出会いのキッカケね。 その後何かあったの?」

 

「いや、顔まで覚えてないんだけど……旅の人がこの村に来たことがあったんだ。 父さんに会いに来たみたいなんだけど、すごく親切にしてくれたのを覚えてる。 今のデボラは、その人みたいだったよ」

 

「そんな人がいたのね?男の人かしら?」

 

「……いや、そこだけハッキリ覚えていないんだ。何故か記憶があやふやで……」

 

 ……? 原作でこんな話あったかしら?

 妖精の城でゴールドオーブを手に入れるため過去に戻る話はあったけれど、それなら過去に戻ったのはアベル本人で確定のはずだけど……。

 

 まあ、そんなことを考えても仕方ないと判断して、私たちはシスターたちに挨拶をしてサンタローズを後にした。

 

 次の行き先はヘンリー王子がいるラインハット。

 とりあえずヘンリー王子にはサンタローズの現状を伝えて復興を急がせないといけないわね。

 ラインハットがやらかした事だからケジメは取らせないと。

 

 

 






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