祝5.000UA突破!
評価バーが真っ赤になったら匿名外します宣言しておきます(笑)
「ただいま〜」
「デボラッ!! お前一体何処へ行っていたんだっ!?」
サラボナの屋敷に帰ってきたと同時にパパの叱咤が始まった。
正直もう諦めて欲しい。私はこういう人間だから。
「あ、姉さん帰って来られたのですね……って、あれ?」
「ただいまフローラ。 何か私の顔にでも付いてる?」
「ええい!聞いているのかデボラ!」
「今はフローラと話してるのよ!邪魔しないでちょうだいパパ!
で、フローラどうしたの?」
「……姉さん、何かいいことがありましたか? なんだか前より綺麗になったというか」
ん?綺麗になった?あまり身に覚えがないけど、もしかしたらレベルが上がって肌の調子が整ったからとかかしら?
「もしかして……いい出会いがありました?」
「いい出会い、ねぇ」
そういう意味なら主人公のアベルと出会ったというぐらいだ。
後はカボチ村で原作における憂さ晴らしをしたのと……結局あの後ポートセルミで遊んだぐらいかしら?
「まあ、そうね。いい出会いはあったかもしれないわ」
「まあ!」
フローラが頬を薄っすらと赤くして驚いている。可愛い。
ちなみに前世ではビアンカ、フローラ論争でビアンカ派だった私だが、今世においてはフローラを推している。
アベルと結ばれたなら苦難が待っているが、その分乗り越えれば今以上の幸せが待っている。だから私はフローラを推すのだ。
「なにっ!? デボラ、それは本当か!? こうしてはおれん!すぐにでも──」
「パパ、そういう相手じゃないから落ち着いてくれる?」
「何を言うか! お前が良い出会いなんてもう二度とないかもしれんのだぞ!?そんな相手を逃がしてなるものか!」
「それはいくらなんでも私に失礼じゃない?」
生憎だが、私は今世で出会いを求めてはいないのだ。
ただ、パパの娘として政略結婚などがあればやむを得ないとは思っている。ドラクエの世界にそういうのがあるとは思えないけれど。
「ところで、例の話はどうなっているの?」
「例の話?」
おや?この反応はもしや……。
「パパ、まさかだけど話してないの?」
「……………」
あ、これ話してないな。
フローラだけきょとんとしてる。可愛い。
「姉さん、何か知ってるんですか?」
「パパ」
お前が始めた物語だろ、とばかりに睨みつけてやる。 するとその視線にびびったパパは意を決してフローラに結婚の話を打ち明けた。
「え……なんで、なんで私なんですか?普通は姉さんが先じゃないですか!」
「そ、それはそうなんだが……」
「私は別にどうでもいいのよ。 そんなわけで近いうちに結婚志願者が来るからフローラ、キッチリと相手を見極めなさい」
「ど、どうでもいいってそんな……!」
なんでそんなにフローラは絶望した様な表情をしているのかしら??
まあ、好きでもない相手と結婚させられるのは確かに嫌かも……でも、この結婚志願者にはアベルに加えてアンディもいるはず。
結果的にどちらかとは結ばれる運命にあるから、ここは遠回しに励ましておくとしよう。
「多分アンディのやつも話を聞けば参加するだろうし、大丈夫よ」
すると今度は困惑したような複雑な表情になる。なんで?まだ恋心に気づいていないから?
「アンディは多分姉さんのことが……」
「フローラ?」
「な、なんでもありませんわ」
フローラが何か言っていた気がするけど、多分気のせいだろう。
一先ずこの日はフローラの結婚相手の募集をサラボナ全体に発表することだけを告げて終わった。
肝心の2つのリングの話をパパはしていなかった。まあ、この話をすればフローラは反対するだろうからあえて黙っていたんだろうけど。
そうして数日が経ち、いよいよフローラの結婚相手を決める戦いが幕を開けることになった。
当然、その中には──
「あ、やっぱりいたわね」
──アベルの姿もあった。
自室の窓から覗くだけだったけど、ちゃんと原作通り犬のリリアンが駆け出しアベルとフローラが出会うイベントも確認済みだ。
「さあ、一度きりの運命の選択。 私も特等席で楽しませてもらおうかしら」
この時、私は想像もしていなかった。
まさか、アベルが選ぶ相手が私になるなんて。
連続投稿はここまでかな?
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