前話で5.000UA突破!って喜んでたらもう10.000超えてて変な声出ました。
評価バーも真っ赤になったので匿名外します。
「もしもこの2つのリングを手に入れ、娘との結婚指輪に出来たなら喜んで結婚を認めよう」
パパがフローラの旦那候補たちに向かって無理難題を吹っ掛ける中、フローラが「どうかお願いです!私などのために危ない事をしないでください!」と訴えかけているのが聞こえる。
原作通りだなぁと思いつつ階段の上から盗み聞きをする。
しばらくするとパパとフローラが二階へと上がって来た。
するとフローラが詰め寄ってきて……。
「姉さん!もしかして知ってたの!?」
問い詰められてしまった。
まあ確かにパパから予め聞かされていたのである意味同罪だ。
「まあ、ね。 一応私が取りに行くって言ったんだけど……」
「フローラ、今回の件はワシが考えたのだ。 軟弱者にお前を渡すわけにはいかんからな」
パパはフローラを愛している。私とフローラなら間違いなくフローラを選ぶぐらいには。
大事な愛娘だからこそ、フローラを確実に守れる相手に託したいのだろう。
……それと多分、ブオーンに対抗するために強い花婿が欲しかった、という下心もあるのかもしれないけど。
「で、でも、私のために誰かが傷つくなんてそんな……」
フローラの顔が曇る。優しいフローラは旦那候補とはいえ危険なことをして欲しくないのはよく分かる。だから私がいる。
「安心しなさいフローラ。 万一に備えて私も『死の火山』には行くわ」
「なに!? 聞いておらんぞ、そんなこと!」
「今決めたんだから当然よ。 それに、旦那候補とはいえ死人を出したらマズいでしょ? だったら私が危ないところを助けるぐらいならいいでしょ?フローラも安心出来るし」
「そ、そう言われると言い返せんが……」
「た、確かに姉さんなら大丈夫だと思いますけど……」
「そういうわけで、私は『死の火山』に行ってくるわ。 ついでにフローラ狙いの婿候補の顔でも拝んで来るわ」
パパとフローラをやり込めて、私は『死の火山』へ向かうことにした。
「あ、デボラさん!」
「あら、アンディじゃない。 アンタもフローラ狙い?」
「も、もちろんです! これから準備をして『死の火山』に向かうところです!」
偶然出会ったのはアンディ。原作でもフローラと結婚したくてアベル以外で唯一『死の火山』に挑んだ私たちの幼馴染だ。
原作では魔法を扱い──メラで自分のベッドを燃やすと言うミスをする程度だが──『死の火山』に挑んだが、実力が足らず全身に酷い火傷を負って敗退してしまう。
その際フローラにずっと看病してもらえるので、ある意味役得だろう。
仮にフローラと結ばれずとも、ちゃんとパートナーを見つけられているので安心出来る。
「そう。 ちゃんと鍛えてる?」
「ええ、デボラさんに言われた通り訓練は欠かしていません!
フローラに見合う男になるため、そしてデボラさんに認めてもらえるよう日々精進してますとも!」
アンディはある日私に相談を持ちかけて来た。
フローラが好きなのだが、どうすれば振り向いてもらえるか、と。
そんな相談を受けた私はフローラを守れるぐらい強い男じゃなければ認めないと告げて、アンディを鍛えることにした。
元々初級の魔法が多少使える程度だったが、今ではヒャダルコを唱えられるぐらいには強くなっている。
加えて、剣を少し教えてあげた。いわばなんちゃって魔法戦士なのが今のアンディだ。
「ならいいわ。 今までの成果をここで発揮しなさい。必ずリングを持ち帰るのよ」
「はい! リングを持ち帰り、必ずデボラさんもルドマンさんにも認めてもらいます!」
「……ところで、前々から思っていたのだけど、なんで私に対しては敬語なの?フローラにはタメ口なのに」
「そ、そんな、俺なんかがデボラさんにタメ口なんて恐れ多くて……」
どうやら完全に私が上の上下関係が出来上がってしまっているらしい。
フローラが選ばれなければいずれ私の身内になるのだから、もう少しフランクでもいいのに……。
そんなことを思いながら、私はアンディを見送った。
……ふと、余計な改変をしてしまったと後悔したものの、実質アベルの一人勝ちになる結婚イベントだ。これぐらいの障害があってもいいだろう。
「私も向かうとしましょうかね」
一先ず薬草などを買うために道具屋へ向かった。
私はホイミなど使えないので、薬草といった回復アイテムはある意味必須なのだ。
『きせきのつるぎ』を持っているので不要かもしれないが、あれは斬る相手がいないと使えないので、薬草が不要ということにはならない。
『しゅくふくのつえ』なんかがあれば必要ないのだけどね。
なお、フローラはこっそり転生デボラとアンディが一緒にいることを知ってしまっているので、あらぬ誤解が生まれてしまっている。