闇の帝王ファウスト   作:四隅

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規格外の遭遇

 

 ORTはこの世界に一番最初に来た転生者。

 転生時は何処かも分からない宇宙空間。

 宇宙に投げ出されたのは自身の存在の影響と思われる。

 fateのfgoで登場したORTの亜種。

 終わりの星、極限の単独種、星喰らい等の異名がある。正式名称はOne Radiance Thing(ワン・ラディアンス・シング)

 輝ける唯一の存在。

 ORTは円盤を背負った100mほどの巨大な蜘蛛。本体は円盤。

 

 宇宙空間ではやる事がなく、ORTは転生した世界を把握するために宇宙を彷徨った。地球を探したが座標が分からなく見つからない。また、何処に行っても知的生命体に会えない。

 お腹は空く事がなく、眠気も疲れも感じない。自身を動かすためのエネルギーはメインエンジンがなくても、他のパーツが無限に思えるほど生み出して移動だけでは切れることがない。

 

 ORTは転生して、10年ほどの月日が流れたあたりで、他の転生者が出現した事を知覚した。ORTとして進化する過程で手に入れた転生者の感知能力。

 

 転生者に向かって一直線でORTは移動を開始した。最短で進むため、道中にある惑星や隕石を破壊して進む。

 

 転生者に向かって進んだ結果。1年ほどで、今まで探しても見つからなかった地球をORTは発見した。そして、ORTは火星辺りで地球から来たと思われる感知した転生者に襲撃された。

 ドス黒い極太のビーム1発にORTの防御膜が3枚も持っていかれた。

 

 何億光年離れた先でORTは能力で認識できた。

 なら、地球に近づけば、感知した転生者も何かしらの力で感知できると考えから抜けていた。

 

 ORTは転生者を観察する。

 ぱっと見は小柄な少女。頭の上に砕けて黒く変色している輪っか。髪の色も白がベースに霞んで汚れたような黒。

 

 ORTに転生して初めて遭遇した知的生命体。しかも転生者。

 自身と同じ何かの原点を持つキャラ。ORTはどんな理不尽な力を使うのか身構える。

 

「そんな、コレはペロロ様じゃない。ペロロ様が何か分からないけど」

 

 少女の輪っかがより黒く濁る。圧が強くなる。

 

「転生して何処にもないから、宇宙から何かを感知しましたのでペロロ様だと思って来たのに。なんですかこの蜘蛛は壊しておきますか」

 

 ハイライトのない瞳がORTを見つめる。

 

 少女が手を振るうとORTの1番前の足が2本が切り離される。ORTの解析が間に合わなく、次々に外部端末の蜘蛛の体が分解されていく。本体に影響はないが簡単に破壊されるパーツではない。マントルの熱にも無傷で耐えれて、最低でもクレーターを起こすほどの墜落をしても問題ない程の耐久性がある。

 

 ORTには言葉を喋る機能がない。自身の行動に理解を求める必要がないからだ。だが進化して耐性を得るのではなく、今、会話するために瞬時に進化して自身の機能に念話を追加する。

 

(初めまして、私は敵ではありません。ORTに転生したものです。あなたも同じ転生者だと思うのですが、どんなキャラに転生したのですか)

 

 攻撃には何も触れずにORTは敵対しないように出来るだけ情報を探る。

 

「喋れてる? なんか違いますね。はじめまして、阿慈谷ヒフミです。キャラと言うのは分かりませんが転生者です」

 

 ORTは少女の名前とペロロ様のワードからすぐに理解する。ブルーアーカイブのキャラだと。ただ自身の記憶に残っている存在と違いすぎる。

 ブルーアーカイブの知識を思い出す。テラー化。目の前の阿慈谷ヒフミがテラー化した姿。遭遇した時に言っていたペロロ様が転生した世界にないため、手に入らない苦痛からテラー化したと推測する。

 

(ブルアカのキャラですね。ペロロ人形でしたら作りましょうか?)

 

「本当ですか! ペロロ様を知っているんですね!」

 

(知っています。でも、タダでは作りません)

 

 食い気味にヒフミが反応する。

 

「条件はなんですか!」

 

(私をあなたの仲間にしていただきたい)

 

 明らかにブルーアーカイブのキャラを逸脱した力を振るうヒフミと敵対するのは得策ではないと判断。

 

「チームとかはないですが、いいですよ。さあ早くペロロ様を作ってください」

 

 ORTは蜘蛛の外殻を作る要領で水晶体のように青白く透明な20cmのペロロ人形を作成する。

 

「あぁ! これがペロロ様」

 

 ヒフミは思いっきりペロロ人形を抱きしめる。ペロロ人形はぐにゃぐにゃと縦に伸びる。

 

(その人形を気に入ってくれてよかった)

 

 ORTが人間だったら冷や汗を出していた。ペロロ人形はどれだけ形を変えても元に戻るように作っているが硬さは蜘蛛の外殻と同じ。

 

「ペロロさま~」

 

 ハイライトのなかった瞳がキラキラ輝いている。

 

(ヒフミは地球から来たでいいですよね)

 

「はい、そうですよ」

 

(宇宙空間にどうやって対応したのですか)

 

 ヒフミが宇宙空間に生身で来れるのはブルーアーカイブのキャラとしておかしい。不自然なまでの強化を受けている。

 

「さあ? ペロロ様を求めて、感じた反応に向かっていましたら、大気圏を超えて宇宙空間にいます」

 

(そうですか)

 

 意味不明なヒフミの回答にORTも反応に困る。

 

「直感に任して来たかいがありました。ペロロ様を手に入れられてよかったです」

 

(地球について色々と聞きたいのですが、今は難しいですね)

 

 ORTも察している。地球はこれと自分ほどの力がないと生きていけない修羅の世界。

 すぐに地球に降りてテラフォーミングする気でいたORTだが一度、月で2つの準備をすることにした。

 メインエンジンを作成して完全体になる。

 空想樹を植えて不死身性の強化。

 

(これも渡しておきますので、今後はそれで連絡をしましょう)

 

 ペロロのストラップをヒフミに渡す。

 

「ペロロ様。ありがとうございます。私は帰りますね」

 

 ヒフミは何事もなく、ふわーと飛んで大気圏に突入していった。

 

 

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