そんな未来で世界が終わるとか誰かが死ぬとか……そんな展開、ねぇから!!(たぶん)   作:クレナイハルハ

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第1話

砂漠の広がる大地で、互いを隔てるように離れ対面する二つの存在。

身体中が青と銀色の体、頭部には特徴的なゴーグルと矢印のようなデザインの黄色い複眼のついた仮面の人物。そんな仮面の人物と対峙している人物はその人物とほとんど同じ姿をしてるが、全身のカラーリングが赤とオレンジであり身体中に炎を連想させる装飾がついており矢印の複眼は青く輝いていた。

 

「答えてくれ、お前は……お前は何を隠してるんだ!」

 

「お前に、隠すような事などない」

 

「嘘だ!じゃあ、なんでお前がいるんだよ……デイブレイク」

 

この場に対峙している片方の戦士は、ことなる世界でケミーと心を通わせ力を借りて戦い、やがて地球を錬成する程までに成長した奇跡の錬金術師、仮面ライダーガッチャード。

そしてそんな彼と対峙しているのは、暁の錬金術師、仮面ライダーガッチャードデイブレイクという存在であった。

 

「……」

 

「未来で、何かあったのか!?だからお前がこの時代に」

 

「………」

 

「答えてくれ、答えてくれよ!デイブレイク!お前は、何を背負ってるんだ!」

 

仮面ライダーガッチャードに対しては何も語ることは無いと言うように、背中を向けて歩きだす仮面ライダーガッチャードデイブレイク。

ガッチャードが見たデイブレイクの歩む後ろ姿は、まるでこの世のすべてを背負ったように重く孤独に見えた。

 

「なんで、なんでだよ……頼れよ、頼ってくれよ……()()の、おれ」

 

膝をつきながら、そう俯きながら言葉を溢すガッチャードへと彼の背後にいた多くの少女と一人の青年が駆け寄りそれぞれがガッチャードへと心配の声をかける。

 

「大丈夫なの、淡太郎」

 

「怪我はありませんか淡太郎くん?ペロロ様のグッズで包帯やペロロ絆創膏もありますよ!使いますか!?」

 

ピンク色の長い髪をポニーテールにして頭頂に一本の巨大なアホ毛が生えたショットガンを持った少女、アビドス高等学校の3年生、小鳥遊(タカナシ) ホシノ。そして舌をだした鳥らしき何か、モモフレンズと呼ばれるマスコットキャラクターのペロロのリュックサックを背負った少女、阿慈谷(アジタニ) ヒフミが心配しながらガッチャードへと寄り添う。

 

「"大丈夫?淡太郎"」

 

「あ、ありがとう。怪我はしてないから大丈夫だよ阿慈谷さん、小鳥遊さんも怪我はないから大丈夫。それに先生もごめん、心配かけて」

 

「大丈夫そうなら良かったよぉ。それにしてもアイツは何者?淡太郎のガッチャードと同じ姿で急に現れるなんて」

 

心配してくれた二人と青年へ感謝を述べながら仮面ライダーガッチャード、いや二ノ瀬 淡太郎(ニノセ ホウタロウ)は立ち上がるともう見えなくなったデイブレイクの歩んでいった先を見つめる。

 

「アイツ、何だったの……空から落ちてくるなんて」

 

「ん……でも銃弾から庇ってくれたから、味方?」

 

困惑した様子で話すのはツインテールに結んだ黒髪に赤い瞳、そして頭部に生えた猫耳が特徴的な黒見(クロミ) セリカ、そしてセミロングの銀髪に水色の瞳が特徴的なアビドス高等学校2年生であり、頭部の犬耳?が生えた少女、砂狼(スナオオカミ) シロコである。

 

彼女達が困惑している理由としては、二人がガッチャードデイブレイクに庇われたことである。

先程の話から仲は良いとは言えない会話をしてたガッチャードデイブレイクだが、彼はセリカとシロコがカタカタヘルメット団から狙撃されそうになったところを助けていた。

空から炎と共に落ちて地面に着地すると同時に、二人の前に立つとカタカタヘルメットからの銃撃から庇った。そして射撃が止んだ瞬間に射撃してきたカタカタヘルメット団へ肉薄し気絶させていたのである。

誰なのか、なぜ助けてくれたのかといった疑問が尽きない二ノ瀬 淡太郎(ニノセ ホウタロウ)ではない、淡太郎がガッチャードと呼ぶ姿の存在に驚愕したが、何故か恐怖は感じなかった。

 

「"淡太郎、アイツは一体……"」

 

「それは……」

 

「"君のその力となにか、関係があるの?"」

 

「……先生、前に話したこの力についてももう一度話したい」

 

「"わかったよ、じゃあみんなで一度学園に帰ろうか"」

 

「ん、帰りに柴関ラーメンでご飯」

 

「いいねぇ、おじさんお腹ぺこぺこだよぉ……先生奢ってよ」

 

「"えっ!?"」

 

「あ、私はこれからペロロ様のライブがありますのでこれで!!」

 

ガッチャードデイブレイクへそれぞれが様々な思いを積もらせる中、彼女達を他所に既にデイブレイクはその場から歩き去り姿が見えなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し離れた場所、砂だらけの廃墟に入ったデイブレイクは周囲を見回すと少し疲れた様子でため息をつくような動作をすると腰に装着された変身アイテム、ガッチャードライバーへと手を伸ばす。

デイブレイクの手がガッチャードライバーの中央をつかんだ瞬間、腰を覆うようにドライバーから展開されたベルトが消滅し体を覆う仮面ライダーガッチャードデイブレイクの体が光る。

そして光が収まると、ガッチャードライバーを片手に持ったボロボロの服を身に纏い眼帯をした男が現れた。

 

「はぁ、なんで俺がここにいるのかって……逆に俺が教えて欲しいよ……全く」

 

そしてそう呟きながら耳を覆うほどに伸びた髪をくしゃくしゃとかきながら頭を抱えてしゃがみこんだ。

すると男の腕に巻かれたカードケース型のブレスレット、ガッチャードローホルダーが勝手に開き、二枚のカードが飛び出すと頭を抱えた男性の足元に着地した。

一つ目は左上には1という数字があり、白い炎のようなエフェクトが浮かぶ赤い背景を背に跳ぶバッタが描かれており下には《HOPPER 1 》と文字が並んでおり、もう片方のカードには左上に9と記され、ホッパー1と同様に炎のようなエフェクトが浮かび黒い体に赤い複眼を持つ蒸気機関車が描かれていた。

蒸気機関車の下には《STEAMLINER》と文字が並んでいた。

 

ホパホパ、ホパホパホーパ(やれやれ、また始まりましたね)……』

 

スッチーム……スチームム!チームムー!(仕方ない……元気だせって!ホータロー!!)

 

これらのカードはケミーカードと呼ばれるものであり、仮面ライダーガッチャードに登場する錬金術によって生み出された奇跡の人工生命体、ケミーを封じ込めたカードだ。

正確には封じているが、閉じ込めているわけではなくケミーの意志で自由に出入りが可能である。

そしてこの二枚のカードはケミーカードの亜種に当たるデイブレイクケミーカードと呼ばれるものであり、通常のケミーカードと比べ、全体的に赤やオレンジ色に染まっており燃えているような見た目が特徴だ。

そのためホッパー1は正確には《DAYBREAK HOPPER1》であり、スチームライナーは《DAYBREAK STEAMLINER》と呼称されている。

 

「いや、俺の名前は()()()じゃないって。ホータロー(仮)だから、自分の名前を思い出せないから君たちが勝手にそう言い始めて定着してきちゃったけどさ……本当にあの神許さねぇ」

 

ホータロー(仮)は頭を抱えながら今もなお話しかけ続けてくる2体のデイブレイクケミーカードを見つめる、本来ならば人間にケミーの声は聞こえないはずなのだがわ本当にどうなっているんだか。

ホータロー(仮)、取りあえずホッパー1とスチームライナーからそう呼ばれている俺の今の状況を表すのに最適なのは、所謂『異世界転生』や『二次小説オリ主』が相応しいだろう。

いつものように日常を過ごしていた俺は、突如として目の前が真っ暗になり気がつけばどこかポンコツそうというか、ドジっ子属性を感じさせてくるような二枚の包帯を重ねてバッテンにした何かを頭に着けた少女に土下座されていたのである。

俺は、転生特典を創造する事を任された転生神(見習い)がしてしまったくしゃみによって寿命の灯火をかき消されてしまい死んだとの事だ。

当然腹が立ったし、一言ぐらい物申しても許されると思った。

だが、このままでは上司に怒られると焦った少女は俺の声を無視してあれやこれやと俺を転生させ始め、気がつけば俺は少女が製作したという仮面ライダーガッチャードデイブレイクの変身アイテム、ガッチャードライバー(デイブレイクver)と二枚のデイブレイクカードを手にし、この世界で目覚めたのである。

 

「住む家とか金とか服とか、はぁ……どうすりゃいいんだよ……いきなり無一文とか」

 

『でもホータロー、あいつのお陰で俺達は出会う事が出来たじゃないか』

 

『正確にはあの見習い神は上司に確認される前に()()()である私たちをホータローへ押し付け、バレないようホータローを転生させたと解釈できるかと』

 

『そうだったっけ?』

 

『えぇ、我々はあの神が通常のケミーカードを創造する際にくしゃみをして手元を狂わせた結果生まれた、生まれてしまったケミーカードですし。ケミーカードを創造する筈がケミーの人格にあたる場所へ、別の存在の魂を注ぐこととなり私たちが生まれました、私が()()()()であったように、あなたも元々はケミーではなかったはずでは?』

 

『確かに俺は元々は()()()()()()()だが、今はもうスチームライナーだからな……ところでホッパー1』

 

『はい?』

 

『この世界、自分から見てかなり可笑しいと思うんだが……君はどうだ?』

 

『……日常的に銃撃音が聞こえますし目にした人間の殆どが必ず銃を所持していました、少なくとも私の知る日常の風景とは思えません』

 

『だよなぁ……ホータローは何か知ってるか?』

 

「よりにもよって、この世界に転生させるとかマジであの神許さん。俺は明らかに子供じゃなくてを大人だし……いや、犬やロボットとか黒いスーツの何かになるよりましか?」

 

『この世界について知ってるのかホータロー!?』

 

「嫌でも世界観的に子供の方が……いやもう一度高校生活とか無理無理、精神的にもキツいし肉体的にも無理。でも子供だったらまだ色々と希望が……」

 

またもや頭を抱えてぶつぶつと話しだしたホータローにデイブレイクホッパー1はカードから外へ出ると勢い良くホータローへと向けてジャンプしホータローの頭部を軽く蹴りつけた。

 

「痛った!?」

 

ホッパー1はアニメであれば怒りマークが頭に現れているであろう。ホータローは頭を押さえながら立ち上がるとホッパー1を軽く睨むと溜め息をついた。

 

『ホータロー、一人でぶつぶつと話すの止めてください。殺しますよ?答えてください、この世界について知っているのでしょう?』

 

「いきなり罵倒された……この世界についてって言っても全然詳しくねぇよ俺?ゲームやってないし、たまに面白そうな反応集見るくらいだったし」

 

『そうなのか?かなり詳しそうだったが』

 

「取りあえずこの世界を表すのにいい言葉があったわ、なんでもこの世界では銃を持たない人は裸で歩いてる人より珍しいらしいぞ」

 

『はい?』

 

「後知ってることと言えば……ここは学園都市?だと思われることぐらいか?」

 

『えぇ……なんだか凄い世界だな……俺たちがきた世界』

 

『えぇ、以前私がいた地球のように地球外から様々な宇宙人が来て事件を起こすよりも凄いです』

 

「本当になんでこんな世界に……」

 

そう言いながら片手で頭をかくと、ホータローは廃墟からそとを眺める。

 

「はぁ、うじうじ悩んでても仕方ないか。ケミーカードはホッパー1とスチームライナー、所持金0で服はボロボロだけど」

 

ホータローの視線の先では空に浮かぶ太陽が、目の前に広がる全てを照らしていた。

目の前に広がる光景に、改めて自分は元の世界には戻れないことを実感しつつも、目の前に広がる世界に感嘆の息を吐く。

 

「この世界で、前世の分も生きてやるさ……」

 

そう言いながらホータローは振り返りホータローを見つめるホッパー1とスチームライナーのカードを拾い上げる。

 

「なんか色々とヤバい状況だけど、改めて宜しくな。ホッパー1、スチームライナー」

 

『仕方がありませんね』

 

『よっしゃあ!まずは何をするんだホータロー!』

 

「そうだなぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわーん!?またデイブレイクケミー作り失敗してしまいましたぁ!!」

 

『ここは、確か私はオーブ海域で戦死したはずでは……』

 

 

 

 

 

 

 







「よろしくなホッパー1!スチームライナー!」

『えっちぃのは嫌いです』

『倍ッ返しダァー!!』

「なんか違う」

こんな中の人ネタと、ガッチャードの力をもった転生者の元にデイブレイクが来たらこう考えるよなぁという発想から思い付いた作品です、よろしくお願いします。


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