そんな未来で世界が終わるとか誰かが死ぬとか……そんな展開、ねぇから!!(たぶん) 作:クレナイハルハ
仮面ライダーガッチャードの力を授けられ転生した転生者、二ノ瀬淡太郎。
彼はブルーアーカイブの世界でキヴォトスでも一番生徒数の少ないであろうアビドス高校へと入学し、毎日を借金返済の為のアルバイトとケミー達との交流、勉強に費やしていた。そんな中でキヴォトスに先生が就任したニュースを耳にし、とうとう原作が始まることを悟る。
先生の就任、それはブルーアーカイブのストーリーで最初に向かえるアビドス対策委員会編の始まりを意味する。
大きな戦いが始まりの鼓動を見せるなか、未だにファイヤーガッチャードへと変身するどころか、ファイヤーガッチャードへと変身するアイテムであるガッチャーイグナイターを錬成することができずにいた二ノ瀬淡太郎は自身がガッチャードとして未熟であることを感じ焦りを感じ始めていた。
彼は原作に沿い可能な限り良い未来を向かえるため、日々ヘルメット団や傭兵達の襲撃から学校を守っていたのだが、彼の前にデイブレイクガッチャードが現れる。
未来の自分であるデイブレイクガッチャードの出現にとうとう先生へと自身の力の元について、打ち明けた。
デイブレイクガッチャードと二ノ瀬淡太郎達が出会った次の日、アビドス高校へ1人の生徒が来校していた。
彼は待合室とされている教室で、金髪で白い制服の上からキラキラと輝くコートを羽織った男子生徒がソファに足を組んで座り優雅に出されたお茶を口にしていた。
「ねぇ、あの人って誰?」
「えっと、どうやら淡太郎のお客様らしくて」
「えぇ!?アイツにあんな友人がいたなんて……」
「私も急にこられて驚きました……うう、失礼のないよう対応出来ていたでしょうか」
アビドスの現れた客人に黒見セリカは誰のお客なのかという疑問に首をかしげ、それに奥空アヤネは、同じく一年である二ノ瀬淡太郎であることを教える。
どんな関係なのか?どのようにして出会ったのか等を考える二人だったが教室の扉が開く音がして、思考の海を泳いでいた二人は現実に戻されてた。
「えっと、俺にお客さんって聞いてきたんだけど……あれ、輝夜?」
輝夜と呼ばれた金髪をポニーテールにした少年は部屋に入ってきた二ノ瀬淡太郎を確認すると、即座に持っていたコップをテーブルへと起き立ち上がると淡太郎へと近寄る。
「|久しぶりだな淡太郎、ゴージャスに元気なようでなによりだ《久しぶりですね淡太郎くん!元気そうで良かったです!》」
「ありがとう、言ってくれれば迎えに来たのに」
そう言いながら握手をするため手を差し出す淡太郎とそれに即座に答える輝夜と呼ばれた少年。
「あれ、どうしたの二人とも?」
「ふむ、どうやらこの輝夜様のゴージャスな美しさにやられてしまったようだな。ふっ、全く自分ながら罪な輝きだ《アハハ、どうやら僕たちの関係が分からなくて固まってるみたいですね。二人で勝手に盛り上がってしまって申し訳ないです》」
「え、えっとその淡太郎。その方との関係は……」
「あぁ、ごめんね。彼は」
「|ふっ、待て淡太郎。ここは輝夜様自ら、彼女達にゴージャスな自己紹介をさせて貰おう《待ってください淡太郎くん、ここは僕からお二人に改めて挨拶します》。
「と、トリニティ!?じゃあ淡太郎がブラックマーケットでヒフミと会ったときに言ってたのって」
「彼のこと、みたいですね」
妙に演技掛かった動作での挨拶に、思わず後ずさるセリカとドラマのようですと目を輝かせるアヤネ。
少しの雑談後、後は淡太郎が来たのも確認できたし淡太郎に輝夜を任せてセリカとアヤネは部屋を退出していった。
二人が出ていったのを確認すると、淡太郎は改めて輝夜へと向き直った。
「アハハ、それよりどうしたの?急に来るなんて」
「|淡太郎……デイブレイクガッチャードが現れたらしいな《淡太郎くん、デイブレイクガッチャードが現れたっていうのは本当ですか?》」
「っ、話が早いね輝夜」
「|流石は輝夜様のバトラーやメイド達だ、常にゴージャスな働きをしてくれる《うちに使えてくれてるみんなが優秀なおかげでね》」
改めて解説しよう、二ノ瀬 淡太郎と話す少年の名は鳳王 輝夜。淡太郎と同じく、ブルーアーカイブの世界に転生特典として仮面ライダーレジェンドの力、呪いとして鳳桜・カグヤ・クォーツのロールで会話や動作をする事を刻まれた転生者である。ちなみに、呪いとしてのロールや言い回しは同じ転生者には聞こえず本来の言葉づかいで聞こえる。
そのため、淡太郎には輝夜の本来の性格や言葉遣いで話が伝わっているのだ。
「彼は、恐らく」
「|言わなくていい、輝夜様のその事に関してゴージャスに理解できる。淡太郎から視て、どうだったんだデイブレイクガッチャードは《言わなくても大丈夫ですよ、本編見てますし。淡太郎くんから、デイブレイクのはどう見えたんですか?》」
「彼は、未来の俺は全部……全部自分で背負って、自分だけで解決しようとしているように見えたんだ」
不安そうに、悔しそうに表情を浮かべながら淡太郎がそう口にするのを見て輝夜はそうか、と頷いた。
「輝夜、俺……正直なところ不安なんだ。俺はまだファイヤーガッチャードになれてない、それにガッチャーイグナイターだってどうすれば錬成出きるのか、まるで検討がかないんだ」
心底から不安な様子を見せながらソファに座った淡太郎は自身の両手の掌を握っては開いてを繰り返す。
「もしこの状態でホシノ先輩の救出戦やビナー、エデン条約編を迎えたらと考えると怖くて仕方ないんだ」
「淡太郎……」
「アルティマやレインボーはまだしもプラチナ、ファイアーにすら変身できない俺なんかが、この世界をより良い未来へ変えるなんて本当に出来るのか、分からなくなってきたんだ。ごめんよ、君と会ったときみたいに大きな事はいえない。出来なくて、力不足で状況を悪化させてしまうかもしれないってずっと考えちゃってるんだ」
そう言いながらソファに座り込み、立ち上がれない。そんな淡太郎の元へと輝夜は近付くとそっとその肩に手を置いた、側にいることを伝えるように、近くにいるのだと訴えるようにしゃがんで淡太郎と顔を会わせた。
「|同じ仮面ライダー同士、本音で語り合うことを輝夜様は望んでいる《ライダーは助け合いでしょ、本音で話してくれて嬉しいです》。|淡太郎、オレはおまえと出会い、とびきりゴージャスなものを貰った《淡太郎くん、僕は君と出会って変われたんです》。|いつでも力になるぞ淡太郎、どれだけ離れどんな状況でもこの輝夜様は駆け付けてみせよう《僕で良ければいつでも力になるよ、呼んでくれたらすぐ駆け付ける》。だから、
「俺は、ブルーアーカイブの世界の未来をより良い未来に変えるというドデカイ夢を実現させたい、転生者で仮面ライダーガッチャード。二ノ瀬淡太郎」
そう言いながら顔をあげる淡太郎は先程までの沈んだ表情から僅かに明るくなっている様子だった。その顔を見て輝夜は満足してはいないが、考え方を明るい方向へと向けてくれることを祈って頷いた。
建物が密集している場所に近付いた俺こと、ホータロー(仮)はデイブレイクゴルドダッシュを降りて車体を撫でる。
「よし、お疲れゴルドダッシュ」
『構わない、だが安全を考えヘルメットの購入を考えてほしい』
「考えとくよっと」
そう言いながらデイブレイクゴルドダッシュをカードに戻し、カードを腕のホルダーに納める。
さて、ポケットに入った金を換金出来そうな場所を探すとするか。
そうして歩き出したが、やはりブルーアーカイブの世界だ。ロボとか二足歩行の犬とか猫とか鳥とかがいて、早くも常識から逸脱した光景に頭が痛くなってくる。それを耐え、暫く散策したが全くそれらしき店が見つからない。
「どうすっかなぁ……」
思わず項垂れていると、向かい側の通路から見覚えのある四人組が歩いてくる姿にオレは希望を見た。
俺は彼女たちを追いかけ彼女たちの前を塞ぐように向かって歩き、彼女たちの少し前で立ち止まる。彼女は特に有名だったから名前をすぐに覚えた、例のBGMや顔芸で一気に人気キャラの階段を駆け上がった自称アウトローなポンコツ少女。
「便利屋68だな、一つ依頼を頼みたい」
陸八魔アル、そして彼女が率いる便利屋68だ。
カイザーPMCからの依頼を受けた便利屋68社長、陸八魔アルは社員たちと共にアビドスへと訪れ、予算内で入れる飲食店での食事を終えて拠点へと戻っていた。
アビドス高校を襲撃するため、多くの戦力が必要となった彼女たちは依頼主であるカイザーからの前金の殆どを傭兵を雇うために使ったため、資金が尽きかけていた。そんな中でようやく見つけた柴関ラーメンで店主やアルバイトからの励ましとラーメンもあり、久々となる美味しい食事を取ることが出来た。
だが、ラーメン屋に来ていた学生やアルバイトの少女がアビドス生だと判明し陸八魔アルが白目を向いて驚きの声をあげていた。
「な!?なななな、なんですってーーー!?」
驚いた様子の陸八魔アルに、社員である浅黄ムツキ、伊草ハルカ、鬼方カヨコがそれぞれの反応を見せるなか、彼女たちの前に立ち塞がるように1人の大人が現れた。
「便利屋68だな、一つ依頼を頼みたい」
その大人は驚くほどに怪しく、不気味だった。
シャーレの先生とは違い、身に纏う服は着古したボロボロの服に黒いボロボロの外套を羽織り更には眼帯を着けた男性。彼はそう言うと、返答を待っているのか静かにこちらを見つめている。
そんな彼の姿に何を感じたのか陸八魔アルは一度、コホンと咳を一つすると便利屋68の社長として口を開いた。
「金さえ払えって貰えるなら何でもやるのが、ウチのモットーよ、で依頼の内容は?」
「悪いが今は手持ちがない」
その言葉に、目の前の男性の依頼の言葉はからかい目的なのかと目を鋭くさせるカヨコとショットガンを構え始めたハルカ。そして手持ちがないという言葉に、依頼を断ろうと口を開こうとした陸八魔アルだったが、男性が服のポケットから取り出した物を見て目を見開いた。彼の取り出したのは、掌に乗る石ほどの大きさの金塊だった。太陽に反射して輝くそれは、果たして売ればいくらになるのか検討も付かない。
「だが、
表情を見せず淡々と話すその姿は事務的だ、だがこれまで様々な依頼を受け、様々な依頼主と接してきた彼女たちは即座に頷かなかった。
「それ、純金?」
カヨコの言葉に、持ってみるかと金塊を差し出してくる男性。
「へぇ、私たちに渡して大丈夫?もし私たちがこのまま持ち逃げしたりしたら、おじさん大変じゃなーい?」
「おじっ!?……まぁ、信頼していると思ってくれればいい。別に、いくらでも作れる」
「作れる?」
「お前達は知らなくていい。金を貰えるなら何でもやる、だろ?」
男性の言葉に怪訝な顔をしつつ金塊を受け取ったカヨコ達はそれが本物か詳しく鑑定する手段がない。だが、もって感じる重みと輝きはとても偽物とは思えない。
カヨコは昔、調べた金のある特徴を思い出して金塊へと触れる。
純度の高い金は、熱伝導率が高いため触った瞬間ひんやりと冷たいのが特徴、この男がいつからポケットに金を入れていたのか分からないが、砂漠であるアビドスでもまだ冷たさを保っている。
「ど、どうしますか?アル様」
「正直、ここで臨時収入が得られるのは嬉しいよね?」
「アルちゃん、どうするの~?」
「勿論、受けるわ!今すぐ換金場所を見つけるわよ!」
アルの言葉に四人は一斉に頷いたのだった。
一方その頃、天界。
「うう、あの人の転生は先輩にばれないよう上手くいっているのでしょうか……そういえばそろそろ先輩が転生させた人が成長するために大きな出来事を作るって言ってましたね。えっとそのために必要な人とアイテムの用意を………へ、へぇええええええ!?!??う、うそでしょ!?『ガッチャーイグナイター』に『デイブレイクケミーホッパー1&スチームライナー』!?うわーん!もうぜんぶあの人の転生特典にしちゃった後ですぅ!どうやって誤魔化せばいいんですかぁ!は!?しかも同じ世界じゃないですかぁ!もうだめですぅ!先輩に怒られて転生神候補生から下ろされちゃいますぅ!!うわーん!!」
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