転生したら死にキャラだったので生き残る為に必死に頑張ったら、とんでもない事態に陥っていた件 作:究極の闇に焼かれた男
皆さん、御機嫌よう。 憑依転生者兼帝国軍第七部隊の第四班、通称『特攻班』の班長を務めているヨハン・ヘルダースです。
自分が憑依転生者だと知ってから早くも数年近くも経った現在、あれだけ必死に原作を回避しようと悪戦苦闘していた俺ですが結局は原作のヨハンが所属していた第七部隊へと無事所属する事となりました。(泣)
本当なら軍人になるつもりは俺ですが、悲しい事に現在同じ第七部隊に所属する三名の同僚が引き起こした事件に不運にも巻き込まれ、色々あった末にその三名を捕らえた功績として皇帝から直々に軍への勧誘からの第七部隊への配属が決まってしまったのです。
一つだけ敢えて言おう──何でこうなるんだよ!?
──────────
「どうかしたのですかヨハン?」
「あ? すまん、少し考え事をしててな…」
おっと不味い不味い、第七部隊に所属する羽目になった経緯を思い出して思考の海にフケっていた様だ。 今日は原作主人公が七紅天に就任する日だったな。
「珍しいですね。 もしかして、緊張でもしてるのですか? いつものヨハンらしく有りませんよ」
「別に緊張してる訳では……いや、ある意味では緊張してるとも言えるけど。 それより"カオステル"、前もって言っておくが頼むから閣下に対して変なことはするなよ、マジで」
そう言いながら俺は隣に立つ枯れ木の様な長身痩躯の同僚、第七部隊の第二班、通称【広報班】の班長にして、自分が第七部隊に配属される切っ掛けを作った内の1人でもある【カオステル・コント】へと答える。
このカオステルなのだが第七部隊に配属される前は衆人環視の前で幼女誘拐を行い、偶然にも現場に居合わせた俺と鬼ごっこの末に逮捕され、なまじ優秀なだけに第七部隊へと左還されたという経歴を持つ文字通りの"ロリコン野郎"である。
「心配には及びませんよヨハン。 仮に何か起きたとしても、その時はヨハンも一緒ですから」
「何で俺まで巻き込むつもり満々なんだよ!? そこは流石に自重しろよ!」
こんな調子で毎回の如く俺の頭を悩ませるので、正直なところ一度で良いから本気でシバキ倒したいと内心では思うのだが、どうにも憎めない正確なのが困り者である。
「それよりもヨハン、例の話は聞きましたか?」
「いきなりだな……それで、例の話って何だよ?」
「そんなの決まっているじゃないですか。 我が第七部隊を率いる事となった"テラコマリ・ガンデスブラッド閣下"の事ですよ」
「ああ、テラコマリ閣下ね……」
「何ですかヨハン。 まさか……閣下に御不満でも有ると言うのですか!?」
「なんでそうなるんだよ!? 別にそう言う事じゃなくて、ただ……」
「ただ?」
「……いや、これは俺個人の問題だから気にしなくて良い」
「そうですか? なら良いのですが…」
そう言うとヨハンは不思議そうな表情を浮かべながらも、それ以上の言及はしないでくれた。 普段はロリコン故にアレだが、こういう気遣いが出来るからこそ何だか憎めない。
そうしてカオステルとの他愛の無い会話を続けること数分後……
「──おや、ご到着のようですよ」
カオステルの言葉に顔が強ばるのを感じた。
遂に、この時が来てしまった────長らく七紅天大将軍の居なかった第七部隊に将軍となる人物、テラコマリ・ガンデスブラッドが就任する所から物語が始まり、ヨハン・ヘルダースは幾度となく死ぬ事となるのだ。
死にたくない─────そんな思いで今日まで生きてきた。
その為に今日まで様々な経験を積んできたのだから、この先に何が待ち受けていようとも必ず対処出来ると信じて俺は原作主人公が居るであろう扉の方へと視線を向ける。
すると、僅かに開かれた扉の隙間から部屋の中の様子を伺うようにして、金色の髪と紅い瞳を持つ一人の少女の姿が微かに見えた。 部屋の中の様子を伺っていたであろう少女は恐る恐るといった様子で扉を開けると、傍に専属メイドであり"原作ヒロイン"の1人でもある少女を連れて中に入って来ると、そのまま第七部隊の面々の前へと立つった。
【テラコマリ・ガンデスブラッド】──原作主人公にして、ムルナイト帝国に置ける"はみ出し者"を集めたアウトロー軍団として知られる第七部隊を率いる七紅天大将軍の1人。
そしてムルナイト帝国において最強の吸血姫と言っても過言では無い少女でもある。
ふと周囲に視線を向けると殆どの隊員達が彼女を品定めするかの如く見ており、テラコマリは気付かれないようにしているがその顔は引き攣っているのが伺えた。
(流石に今の空気は不味いか。 ここは俺が何とかして他の隊員達との仲を取り持つとしよう)
このままでは不味いと感じた俺は、動揺を見せない様に気を付けながら彼女の前に一歩踏み出した。
「お初にお目に掛かります。 自分は第七部隊第四班の班長を務めさせてもらっております、ヨハン・ヘルダースと申します。 階級は中尉です。 どうぞ宜しくお願いしますテラコマリ閣下」
俺は成るべく彼女を怖がらせない様に注意を払い、尚且つ他の第七部隊の面々から舐められないよう気をつけながら声を掛ける。
すると何故か彼女は驚いた様子で俺を見つめ返してきた。
「? どうかされましたか」
「ッ!? い、いや…知っている人に似てたからつい…」
「そうですか? なら良いのですが……」
どうにも歯切れの悪い様子を見せる彼女に内心疑問を抱きつつも俺は周囲に視線を向けると、何故か知らないがテラコマリの傍に控えている原作ヒロインが彼女と同じ様な視線を向けきており、そして他の隊員達がヒソヒソ声で話しているのが耳に入った。
「おい、ヨハン班長を相手にしていながら平然と話しているぞ」
「流石の俺様でも班長と話すのは緊張するのに平然としているなんて」
「第七部隊最強の特攻班であるヨハン班長に臆せず話せるなんて、見た目に反して将軍閣下は凄い御方なんじゃないか」
(いやいやいや、何で俺程度の男と話しただけで彼女に対しての印象が変わるんだよ!? それより、俺が第七部隊最強なんて初耳なんですけど!?)
隊員達の会話を耳にした俺は思わず叫びそうになるのを堪え、務めて冷静を装いながらカオステル達の元へと戻る。
「…ヨハン、貴方から見て閣下はどの様に見えましたか?」
カオステルの問い掛けに俺は一瞬だけ考えると、第七部隊の隊員達が彼女に従いやすくする為に静かな口調で答える事にした。
「見てくれは美少女だと思うが、何か底知れない物を内に秘めているのを感じられた。 もしかすると他の七紅天大将軍が束になったとしても勝てる可能性が無いように思える」
「ッ!? ……貴方の口からそう言わせるとは。 閣下は容姿だけではなく我等を率いるに相応しい御方の様ですね」
少しだけ仰々しい言い方をした俺の言葉にカオステルは普段は閉じている目を微かに見開くと、口元に笑みを浮かべるのだった。
その後、簡単な挨拶と原作ヒロインによるハッタリと言うなの事実により第七部隊の隊員達は一先ず納得した様子を見せ、そして明日の戦争の準備のため解散となるのだった。
それから数十分後…
「──そう言う事ですので、今後ヨハン中尉にはコマリ様の護衛として活動してもらいます」
テラコマリの就任挨拶から対して間を置かずして俺は、過去最大級の死刑宣告に等しい言葉を原作ヒロインの1人であるメイドの少女こと【ヴィルヘイズ】の口から、そう言い渡されるのだった。
神よ、あなたは俺に何か恨みでもあるんですか!?
他キャラ視点も見たい?
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みたい
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別にいい
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とりあえずコマリン最高!