ドラゴンボール~兄より優れた弟は存在する!~ 作:ナッパにウィッグを。
毎回勢いで書いて勢いで投稿してるから細かい部分でミスが多いな……
誤字報告いただけている方々、本当にありがとうございます!!!
ちなみに現在人の主人公がカカロット呼びなのは、多分ブロリストなのかもしれません。
3日後、ついに定期的戦闘力検診の日が訪れた。
オッサンの野菜は途中で悟空の家によってチチに渡しといた。
……美味しい野菜なら、美味しい料理ができる人に任せた方がいいだろう。
カリン塔で待つ俺たち。
連れてくるのはヤムチャに任せた。
「来たわよー」
「戻ってきたぜ!」
小型飛行機(ジェット機?)に乗って、ブルマとヤムチャが現れカリン塔に移る。
「ほらラディッツ、頼まれていた小型無線機できたわよ」
「感謝する。……? 人数以上に数があるが……」
「もしかしたら修行中に間違えて壊すかもしれないでしょ? 余ってた部品で作ったものだからそんなに大変じゃなかったわ」
─これは助かる。Z戦士はよく物を壊すからな。
「備えあれば嬉しい、ってやつだろブルマ!」
自信満々にそういうヤムチャに対し
「……はぁー」
そのため息の意味を知り、ブルマに同情する俺だった。
「なぁラディッツ、俺なんかしたかな?」
えぇい俺に話をふるんじゃないヤムチャ!!!
このハデ無茶野郎が!!!!!
「それじゃ〜一列に並んでねー」
俺と悟空を除いた戦士たちの計測を始めるブルマ。
各自の戦闘力はこんな感じらしい。
チャオズ 2500
天津飯 3900
ヤジロベー 2700
ヤムチャ 3700
亀仙人 3600
クリリン 3850
ピッコロ 5000
悟飯 4600
─ナッパくんが、ブチギレそうなくらいみんなつおい。
「流石ピッコロだな……ご、悟飯も……」
クリリンがたまげたように声を出しているが、
この中で一番おったまげてるのはこの俺─ラディッツくんだと思います。
いや原作より強いだろーなー、とか考えてたけど強さが過ぎる。
……さて、俺と悟空の番か。
「カカロット、気は開放しておけよ……正確に知りたいからな」
「おうわかったぞ兄ちゃん!」
言うが早いか気を開放する悟空。
うん、強いな。さて数値はいくつだろうか。
「えーと孫く……ん……は…………?」
「どぉしたブルマー、オラぁいってぇいくつなんだ?」
「……あんたどんな修行したのよ……ええと孫くんはね」
─10000
誰よりも圧倒的な数値を前に、皆、騒然としはじめた。
「さ、流石悟空だな……強い」
「お父さんすごい!」
「チッ……今にお前を超えてやるからな!!」
─原作の悟空が8000とかだったかな? 伸びしろしかないねこの弟。流石だと褒めてやりたいところだぁ。
「へっへ〜……、強くなれたのは兄ちゃんのおかげかな!」
兄のおかげで強くなれた、という悟空にちょっと感激した。褒めてやるところだぁ。
「……カカロット、俺が与えた力ではない。お前自ら掴んだ力だ─自信にしろ、だが慢心はするなよ?」
「うん、わかった、兄ちゃん!!」
悟空の返事にうんうん頷きつつ、俺も計測するために気を開放する。
「次は俺だな、計測して欲しい」
「は、はいは〜い……ラディッツね……孫くんの数値をみたあとだともうおどろ……おろろ?」
─おろろ? 何があったブルマ? 働くのは嫌でござる侍なのか俺は。
「……ええとね、ラディッツの……せ、戦闘力は─」
─13000
「は?」
この発言、誰だと思う?
俺。俺俺。
「悟空の兄じゃからとは思うとったが、さ、流石じゃのう……」
「ラディッツ、すごい……!」
「俺がお遊びになるレベルじゃないか……!」
いや、いやいやいやいや。
そ、そうか俺強いのか。
悟空の方が強いと思っていたが……。
ふと悟空を見ると─めっちゃ目をキラキラさせて俺を見てる!!
やべぇあれサイヤ人の目だよ!
「す、すんげぇーぞ兄ちゃん! オラ、ワックワクすっぞ!」
おう、こっちは己の強さにドッキドキしてんぞ!!
しかし、強くなりすぎた気がする。
うーんどうするか、この時期あたりに出てきそうな
劇場版の敵でも想定して修行するか。存在するのか知らんけど。
◇◇◇◇◇
「……なぁ、ラディッツ。ひとついいか?」
脳内の中でピーチクパーチクスパーキンしてたら
天津飯がすごい真面目な顔で俺に話をふる。なんだろ。
あの腕が生える技を教えてくれるのかな?
そしたらダブルどころじゃないダブルサンデーが打てる!!
「……これから来る敵─すまん、二人はお前の仲間……だったんだろう?」
あっ、これすごい真面目な話だ。
こちらに気を使い、言葉を選んでくれている。
真剣に聞こう。
「……そうだな」
肯定する。
「……相手は殺す気でこちらに襲い掛かるだろう。だが─お前は奴らが殺せるのか?」
─ああ……なるほど。
このまま戦えば両者とも追い込むことはできるだろう。
そのまま追い返すこともできる、かもしれない。
しかし、天津飯が言いたいのは─
「お、おい天津飯! お前……!」
「クリリン……! ラディッツとこれから来るやつらは元々仲間だったんだ! 勘違いはしないで欲しい、俺は今のラディッツは信じている! だがな……」
天津飯はそこで一度言葉を切り、深呼吸したあとに再度続ける。
「ラディッツは、やはりというか─悟空の兄だ! 良く言えば優しい! 悪く言えば……甘っちょろいんだ! そんなやつが─『元』とはいえ仲間を殺せると思うか?」
ああ、天津飯の言葉はもっともだ。
「そ……それは……」
クリリンが言葉に詰まり、声がか細くなる。
「ラディッツ、改めて問いたい! お前に『元』仲間を殺せるか! ……厳しいことを話している自覚はある、すまない……だが!」
「天津飯」
天津飯に呼びかけ、言葉を止めさせる。
「……感謝する」
「……感謝されるようなことは、なにもしていない」
「いや、十分にある。……俺は、今までそのことを特に考えていなかった。いや─考えることを『無意識のうちに』避けていたんだろうな。今の感謝は、そのことに改めて気づかせてくれたことへの礼だ」
─そして、俺はラディッツとしての気持ちを吐露した。
「お前の言う通り、俺はあの二人を殺すんじゃなくて『無力化したい』─と考えている……昔のことを思い出すと、正直─な」
これは俺、そしてラディッツの過去を見て思うことだ。
あの二人は『弱虫』『泣き虫』─そんなことを言いながら危険なときにはいつの間にかそばにいてくれたらしい。
─そんな記憶が、俺になる前のラディッツの中にある。
そんな俺の言葉を静かに聴く天津飯。
原作だとナッパが死に、ベジータは瀕死の状態で見逃されていた。
できるなら、ラディッツ自身の気持ちも汲み取るなら、ふたりとも生き残りさせたい。
「だから、俺は『無力化』するように動くと思う……だがな、これだけは言っておくぞ」
だが、もしその気持を優先させて目の前の男を含めた、
今の仲間たちが死んでしまうなら……俺は弟に顔向けできない。
「俺は─あいつらは『元』仲間だからこそ……血も涙もないことは知っている。俺は『裏切り者』だからな─」
「ッ! ラディッツ─もういい、それ以上は言わなくていい!」
突如、天津飯からストップがかかる。
なんで止めた? これは俺の覚悟
「なぜ止める? 俺は─」
そんな俺に幼い声が心配そうに声をかけてきた。
「お、伯父ちゃん……何処か具合悪いの?」
どうして? という顔をしていたのだろうか。
悟飯は遠慮がちに答えてくれた。
「だって……、伯父ちゃん─お目々から涙出てるよ?」
そんなまさか、と思い手で目を拭ってみると─
「……っ、おお、本当、だなぁ」
─涙が手に染み付いた。
俺が意識して流したものではない。
……奥底に感じる、ラディッツとしての気持ちのせいか?
「伯父ちゃんはな、悟飯─泣き虫ラディッツって言われるくらい、よく泣くんだよ、だからいつの間にか泣いてしまう事があるんだ」
「ほんと!? じゃあ伯父ちゃんと僕は似た者同士だね、僕も泣き虫だから……えへへへへ!」
悟飯に心配ないことを伝える。
悟飯の優しさに少し心の奥底が癒された気がする。
「すまない……俺も、過去の仲間……いや師と喧嘩別れをしたことがあるからな……気持ちはわかっていたはずなのに……」
謝る必要がまったくないのに、天津飯が謝ってきた。
天津飯の師? ……あ、そうか。鶴仙人のことか。
「謝ることはない。俺は─そういうことにも『覚悟』はしてきている」
そういうと、天津飯は「……わかった」と返事を返してくれた。
そして続けて一言。
「─なるべく、お前がやりたいことができるよう……俺も戦おう なぜなら」
─お前も、大事な仲間だからな
その言葉に俺は泣いた。悟飯がタオル持ってきて拭いてくれた。