ドラゴンボール~兄より優れた弟は存在する!~ 作:ナッパにウィッグを。
あとバーダックがでてきたのは、ドラゴンボールスパーキングネオ!のラディッツが主人公のIFストーリー要素です。
そっちでも「ああ……親父ぃ……」って言ってるからね!!!!!!
あやうく「悟空の兄だと思ったが、どうやらブロリーだったようです」に変わるところだったぜ……!
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今後、本編とは関係のないお話とかもちょくちょく間に挟もうかなとおもうんですが、
原作や裏話だとどうだったかなぁって思ってることがあります。
悟飯ちゃんの年齢考えると、既に未来の嫁のビーデルがいますが、
サタンの奥さんのミゲルさんっていつ頃亡くなった想定なんですかね?
あとミスターサタンの師匠は、とっくに桃白白に倒されているんですかね?
わっかんねぇぞ! みんな! オレに元気をわけてくれ!!
「冥土の土産に……一戦相手してやるぜ!」
目の前の親父……バーダックは構えをとる。
俺の小さい頃の親父の幻覚なんだろう。
「へっ……吠え面かくなよ、親父!」
「口だけは達者だな……、来い! ラディッツ!!」
両者の拳が激突し、辺りに衝撃波が走る。
蹴りを放てば蹴りが。
気を放てば、気が。
全くの互角で帰ってくる。
悪夢として感じていた親父の顔。
そんな、親父の顔が今は。
──どこか、暖かかった。
◇◇◇◇◇
──これは、少し前のピッコロとラディッツの会話。
ナッパと交代し、倒れているラディッツの傍に近寄ったピッコロは、そのラディッツから──あるものを受け取っていた。
「こ、これは……!? ものすごい気だ……」
ぶぅん……と自分の手のひらに浮かぶ光り輝く球を見つめ、驚嘆するピッコロ。
「……俺が死んでいた時に……あの世で、学んだ……『元気玉』ってやつさ……」
「あの世……って貴様、何を……」
ラディッツはピッコロに渡した元気玉と同じような球を手のひらに出し、そしてそれを握った。
「……ッ……ふ、ふぅううう……まさか、できるとはな」
手のひらの元気玉が完全に消えたとき、ラディッツは立ち上がった。
「なっ!? 貴様はもう死人も同然のはず……!?」
「お前さんに渡した元気玉は半分くらいでな、もう半分を吸収して身体を動かせないか試してみたが……うまくいくもんだな」
今度は目を見開いて驚愕するピッコロに対し、ラディッツも自身でやったことの癖に驚いた表情をしていた。
「ぶっつけ本番ってことか……つくづく、お前たち一族には驚かされるぜ……」
「はぁーっはっはっはっ……最高の弟と甥っ子だろ?」
「お前も含んでるんだぞ、馬鹿」
そうやって自慢げに笑うラディッツに対し、ピッコロは皮肉げに口角をあげた。
が、すぐ真面目な顔へと戻る。
「……で、だ。お前が死ぬ前に、俺は何をすればいいかさっさと教えろ」
「……、流石だなピッコロ。俺がどのみち死ぬこと、わかっているか……」
少し寂しげに表情を変えるラディッツに、チッと舌打ちをしつつピッコロは言葉をつづけた。
「当然だ。お前からどんどん気が抜けてるからな……いいからさっさとしろ!!!」
「わかった。……頼むぞピッコロ」
(ったく……、ここぞとばかりにいろいろと一気に伝えてきやがって……100個くらいなかったかアイツ!?)
ラディッツから、いわゆる『遺言』を受け取ったピッコロは彼に対しぶつくさと文句を言いながら気配を隠し、岩陰に潜んでいた。
ラディッツから受け取った『遺言』の一つである、「ベジータに元気玉を当ててくれ」を実行するために、バレないように潜んでいたのだ。
隙をなかなか見つけることができず、苦戦する。
(しかし……ベジータを『できるなら殺さないで欲しい』、か……)
元気玉を当てるって行為と矛盾してないか? とピッコロは考えたが、
これを当ててもあの侵略者は生きているってことなんだろう、と考え直した。
たしかに、これは決め手にはなるが、死にはしないだろう。
(しかし……少なくとも百害しかない奴に見えるがな……殺した方がいいんじゃないか?)
ピッコロは少し考え、一つの答えに行きつく。
(『仲間』だから、か?)
そう思うとすんなりと納得できた。
甘い考えだ。しかし……
そんな甘い考えを受け入れられるほど、ずいぶんと自身も甘っちょろくなってしまった。
──悟飯と関わったことで。
「その『遺言』、しっかりと叶えてやるから……だから」
既にこと切れた、遠くのラディッツへ話しかける。
──悟空と関わったことで。
「安心してあの世で情けない面で見ておけよ」
──アイツと関わったことで。
「……ラディッツ」
ふと、悟飯が吹っ飛ばされた音がした。
反射的にピッコロは、ベジータへ元気玉を投げつけてしまった。
「あっ、しまった……」
普段のピッコロからは想像できない呟きをする。
そしてベジータに避けられた時──
「しまったぁああああああああああああ!!!!」
絶叫をしていたのだった。
◇◇◇◇◇
突然ベジータが飛びあがり、目の前に丸い玉が迫ってきている状況。
悟飯は足がすくんで、ただその玉を見ているだけだった。
「あ、あれは……『元気玉』……? そうか、兄ちゃん……ご、悟飯!」
悟空は、それが誰の元気玉か気付いた。
そして悟飯に力の限り必死に伝えた。
「そ、そいつは味方だ! 恐れるんじゃねぇ! 悪い奴じゃねぇなら跳ね返せる!」
悟空の言葉を聞いた悟飯は、パッ、と両手を前に突き出した。
元気玉が悟飯に迫り、そして。
──ドンッ!
元気玉が悟飯にぶつかって跳ね返され、上空へ上がる。
ベジータに向けて。
しかし……。
「……はっ……はぁーっはっはっは! おいおい、コントロールが悪いな、ええ?」
ほんの少しだけ、ベジータより横の方向にズレていたのだ。
元気玉が跳ね返ったあとの軌道が。
このままでは……当たらない。
「くっそぉおおおおおおおお!」
悟空が悔しそうに叫ぶ。
「ざまぁみやがれ!……なにっ」
──ドンッ!
もう一度、何かが、今度はベジータにぶつかる音がした。
皆、その音を発生させた方へ視線を向けた。
「……ぼ、ボールが……ゴールポストからズレとるなら……! ゴールポスト側をずらして…‥ゴールすりゃーいーんだぎゃ!!!」
ヤジロベーがベジータの横っ腹へ、その体格をいかし体当たりをぶちかました。
ほんのちょっとだけ、ベジータが飛ばされる。
皆が欲しかった、元気玉への『ほんのちょっと』。
「あ……あ……!」
ベジータは自分に近づいている強烈な光の玉を見ていることしかできなかった。
スローモーションのようにゆっくりと近づいてくるそれは、ついに──。
──カッ!
「ぐわあああ────ー!!!」
元気玉がベジータに当たり、空に青白い光がほとばしる。
ベジータの絶叫が響き渡っていた。
「へっ……王子様特製のきたねぇ花火……ってやつか」
ナッパがボソッと呟いていた。
しばらくして、空からベジータが落ちてきた。
リモコンで、何かを操作をしながら──。