ドラゴンボール~兄より優れた弟は存在する!~ 作:ナッパにウィッグを。
ドラゴンボールの世界だから何故か全員持ってると私も思ってました。
恥ずかしいのでここら一帯に特大デスボール放ちます。
貴様らの惑星ごと記憶から消してやる!!!!!!!!!!!!!!
ナメック星に向けて進む、『ブルマ』『ピッコロ』『クリリン』そして『悟飯』を乗せた宇宙船。
ブルマたちはチチたちに別れを告げ、地球から宇宙へと旅立っていたのだった。
「しっかし、よくやるわよねー3人とも……」
宇宙服から軽装に着替えてジュースを飲みながら、隣の部屋から修行の様子を強化窓ガラス越しに眺めていた。
実はこのナメック宇宙船はブルマとブリーフ博士が夜通しで大改造し、『重力トレーニングルーム(1~150Gまで調整可能)』を増設していたのだ。
※きちんと神様の許可は(多少強引ではあったが、最終的に神様が折れて)得ているので合法である。
ブルマはもちろん修行をしないので、外から見ているだけだ。
ホイポイカプセルから何となく、自分の姉であるタイツが書いているSF小説を取り出し、パラパラとページをめくる。
強化ガラスが厚くて何を話しているかわからないが、ピッコロが先生役でクリリンと悟飯が生徒役になっているらしい。
(もしアイツが生きてたらピッコロとラディッツが先生役を取り合いしてたのかしらね? ふふ)
今はあの世にいる友人の顔を思い出しながら、ブルマはその修行の様子を見ていた。
◇◇◇◇◇
パチリ、と目が覚めた。
「知らねぇ……天井だ……」
天を見上げ男はつぶやく。
首を回し周囲を確認する。
古びてはいるがしっかりとした木造の家。
しかしどこを見ても、自分と結びつくような情報がないように思えた。
今の状況を把握しようと起き上が…………ろうとしたところで身体のあちこちから悲鳴がほとばしることに気付く。
(いてぇ……怪我、してるのか俺は……)
手を見ると包帯でぐるぐる巻きにされている。
それを見て、今の自分の状況をそれとなく予想した。
(俺が大怪我をして倒れていたところ、誰かが見つけて看病してくれた……ってところか?)
少なからずも遠くないだろう、と男は天井を見つめ考える。
判断に迷うことが一つ。
(俺を助けてくれたのは……とんだお人好しか? それとも……恩返し待ちか? そして──)
お人好しならまだいい。だが恩を返してほしいタイプなら……ちと困る。
そう、何故なら彼は──。
ふと、扉──ふすまがガラッと開く。
「うわっ! め、目が覚めたか!」
開口一番「うわっ」て……男はなんとも微妙な気持ちになりつつも、その入って来た女に話しかける。
「……お前が……この俺を助けてくれたのか?」
「お? おお……そうだ。……正しくはあの! 有名な!! 鶴仙流だがな!!! ……感謝しろよ?」
「ツルセンリュウ……?」
自信の記憶を探るが特に思い当たるものがない。
「……あのな、そこは嘘でも『えっ! あの有名な!!』とかリアクションしてくれよ……」
「……その……すまん……実は……」
思っていたリアクションと違ったのかしょげかえる女に、男はちょっと罪悪感を覚えつつ、話を続けようとした。
「……謝るなよ、余計に惨めになるじゃねぇか……」
「……すま……いや…………」
謝罪の言葉でさらに落ち込みの色を深くする女にまた謝りそうになり、慌てて自分の口を閉じた。
(俺に……どうしろと……)
なんとも言えない暗い雰囲気の中、別の会話の糸口を思いついた男は女に話しかける。
「……ところで、名は?」
「あ゛!? ……チッ、人に名前を尋ねるときはまず自分から名乗るべきだって知らねぇのか?」
今度は何故か怒りに触れたらしい。
そして、一つの事実を確認した俺は仕方なく、自分の名前と覚しき名を伝える。
「……ターレス……、だと思う……」
「ふーんターレスか、俺はユーリン……って待て……『だと思う』?」
「ああ……俺はその、どうやら──」
──名前以外の記憶がねぇんだ。
『記憶が無い』──その話を聞いたユーリンの表情は変わった。
恐らく言葉をかけて慰めたいのだが、どんな言葉をかけたらよいかわからないのだろう。
口を開いては諦めたかのように閉じるユーリンの姿を見て、ターレスはクク……と笑った。
「な、何がおかしいてめぇ! 返答次第じゃめったんめったんのぎったんぎったんに……!」
笑われた事に気付き、ぷるぷると頬を染めて拳を握る。
返答次第とはいうが、どんな返事を返しても振り下ろされるであろうそれは──。
「……ありがとうよ……おかげで記憶が無いことも少し紛れたぜ」
本心からと思われるその言葉を聞いたことにより、振り下ろされることはなかった。
「……そ、そうかよ……そりゃ……良かったな!」
「……あぁ……おや……?」
グゥ〜……ゥ
ターレスのお腹から泣き出した虫に、ユーリンもプッと吹き出すと、お互いに笑い始めた。
──その後、その男の食べっぷりにユーリンと鶴仙人と桃白白は泣き出すことになったが。
◇◇◇◇◇
「───997、998、999……1000! ぐぉぉ……」
俺ことラディッツは腕立て伏せを終え、重力に身を任せ床にベチャっと寝そべっていた。
床の冷たさが心地いい。ブルマ天才。
しかし──
(これで、やっと70Gの基礎トレ完了か……150Gまではまだまだだな……)
9日か10日かそこらでこれかぁ……。
自分の弟である悟空は4日で100Gをモノにしたんだったか……流石自慢の弟だと褒めてやりたい。
……いや、たしか原作だと不眠不休で、かつ死の淵まで追い詰めて仙豆トレーニングもしていたんだったか。
「そんな危険なこと……俺は許さんぞカカロット!」
『なーにが許さんぞ、じゃ……兄らしくしたいなら命を落とすな』
兄らしくビシッとかっこつけているところへ界王様の脳内通信がやってきた。
ちくしょう、痛いところをついてきやがる……。
「界王様、どうした?」
『おう……ついさっきなんじゃが、ナメック星へ向けてついに出発したみたいだぞ』
「おー、今日だったか」
そうか、記念すべき日だったか。
無事にたどり着いたらいいんだが……。
「ところで界王様、なぜ脳内通信を……」
『お前が使ってるこの重力トレーニング室に入ったら、わしが大変なことになるじゃろうが!』
疑問に思いたずねてみると、至極真っ当な答えが返ってきた。
たしかにそうだ。気付かなかった。頭がサイヤ人化してきたのかもしれない。
『ラディッツ、早くメシにせんか?』
「え、いや俺は死んでいるから別にいらんが……カカロットとは違って食べる気は……」
『わしが腹が減っとるんじゃ! いいからさっさと出てきて料理せんかい!』
あー俺が料理することになってんの忘れてたなぁ……。
実は前に死んでここで修行をしていたときに、一緒にいた悟空が「味はともかく腹は膨れる」と評した料理を俺も少しもらってみたが……たしかに味気なかった。
それで可愛い弟のために、なんとか前世の記憶を頼りに俺が一肌脱いで調理をしてみると、その味に悟空とあろうことか界王様も気に入ってしまったらしい。
そのため、界王様の食事も用意する羽目になってしまったのだ。
『わし、今日ハンバーグがいい』
「……この前もハンバーグだった気がするが……」
『わしがいいと言っとるからいいんじゃ! ハンバーグ! ハンバーグ!!』
「…………お、おぅ」
なお、食べたいものと別のものを作り始めようとすると駄々をこねてくるので基本は界王様に料理のリクエストをしてもらっている。
神様より偉い人の姿か、これが……?
ターレスが「頭を打たなかった悟空」をイメージしていると聞いたことあるので、頭を打ってもらいました。
このまま何事も無ければいいですね!