ドラゴンボール~兄より優れた弟は存在する!~   作:ナッパにウィッグを。

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おひさしゅうございます。
なかなかうんうん唸りながら書きつつ動画編集をしつつ寝てたらこんなことになってました。
ストレスで髪の毛が……



あっなかったわ髪。


弟はナメック星へ 兄はあの世へ 強敵は地球へ ★28

──それは突然やってきた。

 

何ごとも包んでくれそうな、あの優しかった青い空は今、何者も拒みそうな分厚い雲に覆われ、生きとし生けるものに恵みをもたらす太陽は遮られた。

熱を持つ光はその分厚い雲をかき分けることはできず、地球は暖かみを忘れ徐々に凍りついていく。

地球上の生き物は皆、その暖かみが残る場所へと走り屋外にはほとんど生き物の気配が消えた──。

 

「おめぇら早く家ン中さ、はいるだ!」

「ギギ……」

 

とある農場主も直前まで外で作業をしていた、寒さに凍える珍妙な生物──サイバイマンたちを家の中に入れ、そそくさと暖炉に薪を焚べる。

 

「動物たちも全て小屋の中さ入れただよ、寒かったろうに手伝ってくれてありがとな」

「ギ……ギギギィ……」

 

サイバイマンたちが暖炉を囲う様子を見ながら、農場主のおっさんは窓の外へちらりと視線をやった。

 

「……気味の悪い雲だな。おらは一度死んじまったからもう驚くこたぁねぇと思うとったが……まだまだ世の中にはたまげることが多いんだなぁ……」

 

空を覆う雲に、薄ら寒いものを感じながら彼は呟いた──

 

◇◇◇◇◇

 

「なんでごんなにざむいんじゃ……!スビー!」

 

鼻から無限に垂れ下がる水に文句をたれながら、鶴仙人はブツブツとこたつで愚痴る。

 

「おい兄者……流石になにかおかしいと思うぞ……テレビのリモコンとってくれんか?情報を得たい」

「自分で取りに行け!あっかんベロベロベー!」

「……はぁ」

 

そんな兄の気持ちをわざと無視してリモコンを取るよう指示する弟の桃白白に対し、アッカンベーと拒否するいい歳をしすぎたおじいちゃん同士の争いに、ユーリンは一人ため息をついた。

 

「「……!?」」

 

──そんなとき、二人の兄弟の顔は急に険しくなる。

 

そのシリアスな表情に何事かとユーリンもまた表情が険しくなったその時──。

 

「アタタタタタ……き、昨日食べたきのこにあたったか……ゆ、ユーリン、ちょっと西の都のカプセルコーポレーションまで行って腹痛を抑える薬を貰ってきてくれ……!飛行機とか使っていいから!!」

「は……?」

 

ユーリンは突然お腹を抑えてゴロゴロ転がりまくる鶴仙人に驚いていると、続いて桃白白もまたゴロゴロ転がり始めた。

 

「イチチチチ……あ、兄者、ワシも腹が……。と、いうわけでユーリン、超特急で西の都までお使い頼むぞ!!なんならカプセルコーポレーションに泊まっていいぞ!!!」

「え……え……?」

 

腹痛を起こしたのはつらいだろうから薬を取りに行くのはやぶさかでないが、こんな異常気象の中、近くの村ではなく遠い街へ行くのは少々気が引けたユーリンはおずおずと控えめに抗議した。

 

「こ、こんな寒い中を西の都まで……?近所の医者連れてきたほうが……いやそもそも急ぎなのに泊まっていけって……」

 

「「はやくせんかー!イタタタタタタ!!」」

「はっ、はいー!……ついにボケたのかな……」

 

頭に処方するお薬も必要かもしれない……と呟きながら出ていくユーリンがジェット機に乗ってエンジンを吹かす音を聞いた二人はパッと起き上がった。

 

「兄者」

「わかっとる」

 

そのまま二人は、腹痛などなにもなかったような様子で玄関へでるとそこには──。

 

「おっ、地球人か!おい!!この星はスラッグ様が──」

「どどん!」

 

話しかけてきた兵士に向けて先手必勝とばかりに桃白白が頭へどどん波を打ち、頭を貫く。

 

「なっ、きさま──」

 

味方がやられたことにより、別の兵士が応戦しようとするが──。

 

「遅いわ!どどん!!!」

 

鶴仙人が放ったどどん波によりただの骸と成り果てた。

 

「ふぃ〜……嫌な気配がしたからあやつを避難させたが……まだまだ気配を感じるわい……こやつらは何じゃろうな」

「……レッドリボン軍でもないな。存外、ターレスと同じように宇宙から来た奴らかもしれん……」

「……となると、この雲も存外こやつらのせいかもしれんな」

 

ほっ、と二人は掛け声とともに死体を蹴り飛ばし、藪の中へ放り込んだ。

 

「……たしかスラッグ様とか言っておったよなこやつら……」

「言っておった言っておった……兄者、あまりこのあたりに長居はしないほうがいいと思うぞ」

「うむ……しかし……周りの気配を探ってみろ弟よ」

 

桃白白が周りの気配に気をやると、アチラコチラからガサガサと物音がする。

普段は人がほとんど立ち入らない場所なだけに、この気配……しかもよからぬ気の多さは異常であった。

 

「むむ……これでは逃げることも難しいか」

「予想はしておったがな……とはいえ障害が多いこの地形なら……わかるな弟」

「うむ!」

 

二人はお互いに頷くやいなや、近くの茂みに気配を紛れさせた。

しばらくして……。

 

「うっ……」

「おい、どうした急に倒れ……死んでる!皆、敵だー!敵がいっ」

「ひっ……どこだ、どこにい」

「お、応援を、応援を呼べ!じゃないとおれた」

 

あちらこちらから阿鼻叫喚の声が聞こえるが、まるで竹藪に吸い込まれたかのように静かになっていく。

 

(暗殺が生業のワシら鶴仙流の領域に敵意を持って入ったのだ、命の御駄賃はおいていってもらう!)

(仮にここでワシらが死んだとしても、鶴仙流の血は絶えぬ!ユーリンと、そしてターレスが引き継いでいくわい!)

(えっ兄者、ワシまだ死にたくないんだけど)

(……ワシもまだ死にたくはないかな?)

((……わっはっはっ!!))

 

超能力で会話をしながら、二人の鶴仙流は隠密に動いていた。

 

◇◇◇◇◇

 

「……ふぅ、大体こんなもんかな」

 

とある小さな町から少し離れた場所で、ノックアウトした侵略者たちを脇に運びながらヤムチャはそう呟いた。

悪意のある気が近くの町に向かっているのを感じ取り、向かったところ挨拶もなく撃たれたのだ。

 

「しかしこれだけ沢山のやつと戦ったのにまったく疲れてないなこの身体……重力室のおかげか天津飯たちとの組手のおかげか……ははっ、これならどんな奴が現れても……」

 

自分自身でも驚く予想以上の強さを手にしたヤムチャは、慢心しそうになるがふとこれまでの自分やラディッツの姿を思い返した。

 

(……いや、よそう。慢心と油断で何度オレは倒されてきたんだ?それより、他にいないか警戒を──ッ!)

 

突如、ヤムチャは横に跳び跳ねた。

と、同時に彼がもともといたところへ、自身を狙ったであろう強力なエネルギー波が地面にあたり、穴を作ったのだ。

ずんぐりむっくりとした大柄の、パワータイプに見える魔物のような何かがいた。

 

「ほう、雑魚を倒して意気がってる雑魚かと思ったが……回避だけは一流ダボ!」

「今丁度意気がってるのを反省していたところだ、残念だったな!お前も図体だけは一流だな……!」

 

そういうヤムチャだったが正直なところ、この魔物は強い……そう勘が告げている。

だが勘が告げていても自分の肩に地球と女の子たちの運命がかかっているのだ。

逃げるわけにはいかない。

 

「……貧弱な地球人にしては威勢がいいダボ……お遊び程度に殺してやるダボ!!」

 

(オレだって鍛えたんだ!……あの技はきちんとは習得できていないが、試す価値はある!!)

 

ヤムチャはその魔物──ドロダボをキッと睨みつけつつ構えた。

 

「お遊びはここまでってところを──見せてやるぜ!!」

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「む……西の都に大きい気が二つほど向かってきておるな……」

「武天老師さま、それはスリッパとかいうやつだか?」

「『スラッグ』ですよチチさん……というより武天老師さま、ふ、ふ、二人もバケモノが来てるんですか?!」

 

西の都にあるカプセルコーポレーションで亀仙人とチチ、そしてミスターサタンことマークの、戦力として数えられる三人は待機していた。

多くのよからぬ気が集まっている各地点にはヤムチャ、そして天津飯とチャオズがそれぞれ向かっていたため、いつ何があっても動けるように……併せて、実はカプセルコーポレーションの中に秘密裏に保管している7つのドラゴンボールを奪われないよう防衛も兼ねていたのだった。

 

「……ワシひとりでは少々、荷が重いかもしれんの〜」

「いーっ!?……そ、そのぉ〜……ご、悟空さんやナッパさんの怪我はまだ治らないんですか……?」

 

亀仙人が真面目な顔でそんなことを呟くと、マークはガタガタ震えだした。

ちなみに彼の姿はいつもの姿ではなく、顔バレを防ぐためにブルマの父ブリーフ博士に作ってもらった変身グッズにより、その頭部は覆面で覆われていた。

彼はその変身姿を自分の名前由来で「デビル●ン」にしようとしたところ、あの世のラディッツから『デビル●ンだけは駄目だ……!』とガチトーンで言われたため、現在名前募集中とのこと。

 

「普通なら数ヶ月はかかる怪我だべ、まだまだ安静にしなきゃいけねぇだよ……オラが悟空さを持ち上げて、悟空さが動ける方の腕でかめはめ波すれば無理矢理戦えるかもしれねぇだが……」

 

チチの言葉にマークはなるほどと手を打ちつつ、思いついたことを口に出した。

 

「いいですね、夫婦共同人間戦車!やりませんか!!」

「マークさは人の心無いんか!?オラの旦那さに無茶させようとすんじゃねぇべ!!!!!」

「じょ、じょうだんですって〜アハハハ……(考えたのは自分のくせに……)」

「何を漫才しとるんじゃおぬしら……」

 

地球滅亡の危機にも関わらず、変わらない日常の雰囲気に亀仙人は少し呆れながらも、今後の戦いの行く末について考えていた。

 

(こっちに向かってきておる二つの大きな気も厄介じゃが……それ以上に大きな気を感じる……!恐らくあれが、スラッグじゃろうな……)

 

スッと懐に入れているホイポイカプセルを取り出し、目の前に掲げる。

 

(一番はワシらで勝つことじゃが……あの技を使うしかない、か……あのときはしくじって命を落としたが……)

 

そのカプセルを覚悟と共に握りしめる。

 

(見ていてくだされ武泰斗様……次代のために必ず、必ず成功させてみますぞ……『魔封波』を!)




ところで頭髪力が強いドラゴンボールキャラはラディッツでいいんですかね。
・・・・・・あの髪型のせいで原作から退場させられた可能性がある……?????
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