ドラゴンボール~兄より優れた弟は存在する!~   作:ナッパにウィッグを。

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なっかなかお話の進行速度が遅くて申し訳ねぇ!
でも当日書いて当日投稿しているってしているから行きあたりばったりになったる感じがすごい!です!




優れた自慢の弟に兄如きが勝てると思っているのか? ★8

「改めて、俺はラディッツ……カカ、いや、孫悟空の兄だ」

 

 悟空たちの再会も一通り終わったところを見計らって

 俺は皆に挨拶を始めた。

 

 さっきのチチ襲撃イベントは想定外だったが

 俺に対する皆の負の感情が上手い具合にほぐれたようだ。

 

「弟から素晴らしい仲間だと聞いている。……どうか、よろしく頼む」

 

 軽く頭を下げる。

 

「チチさんも言ってたけどよ、悟空の兄に見えねぇなぁ……」

 

 そうボヤくように言う男……クリリンか。

 ほ、本当に鼻がない……! 髪もねぇ! 

 

「俺はクリリンっていうんだ、よろしくな!」

 

 失礼なことを考えてたらクリリンが手を差し伸べてきた。

 ……もしかして握手か? マジかこいつイケメンだな? 

 

「悟空から聞いている。素晴らしい友であるとな」

 

 よろしく頼む、と俺はその手をとり固く握手する。

 力はもちろん加減しているから安心しなさい。

 

 それから俺は、前世から知っているキャラたちと挨拶を交わした。

 

 ヤムチャ、天津飯、チャオズ、亀仙人、ブルマ、ヤジロベー……

 

 ああ、あのキャラたちが目の前にいる生きている。

 そう、生きている。前世の人たちと同じく。

 

 ─死なせたくないなぁ……うん。

 

 そういえばヤジロベーが名乗ったとき、

 なんとなく「アルマジロ?」って聞き返したら怒られた。

 俺じゃなくてクリリンが。

 

 ヤジロベーは俺にクリリンが何か入れ知恵したと思ったらしい。

 ……あとでクリリンには謝っておくか。

 

 

 ◇◇◇◇◇

 

 

 悟空たちが蘇る前に、悟飯とピッコロを除き神様から誘われた者は皆、神様の神殿にいた。

 

 悟空が死んだ原因となった男─ラディッツ。

 そんな男を、悟空が一緒に蘇生させてほしい(かつその男が殺した一般人も含む)─

 悟空からそんなことを頼まれたと神様から聞いたとき、その場にいた者は……ほぼ全員が反対した。

 

「孫には悪いが、ラディッツとか言う男は信用できない。俺は……反対だ」

 

「そ、そうよ! 蘇るためにただ孫くんを騙してるだけだわ!」

 

 天津飯とブルマが声を上げ、他の皆も……

 口には出さないが頷いたり反対を主張するような表情をする。

 

 

 

「あ、あのよ……ちょっといいか?」

 

 皆がその男に視線を向け、当の本人─クリリンは俺の意見なんだけどよ、と気不味そうに話をつづけた。

 

「俺個人の気持ちとしては……ラディッツってやつを復活させるのは反対なんだけどよ……」

 

 そう前置きしつつ。

 

「悟空が望むのなら、それもありだと……思うんだよな」

 

 ─一瞬静まり返るような感覚。

 

 最初に静けさを破ったのは亀仙人だった。

 

「……わしも、そう思う。あやつは頑固じゃからの〜」

 

 豊かに蓄えたヒゲをさすりながら。

 

「神様─ちとお尋ねしますが……その時の悟空の様子は……貴方様から見てどうでしたかな?」

 

「……わたしの感覚にはなるが、悟空から感じたのは『必死』だった」

 

 思い返しつつ返答する神に対し、やはり─と納得した様子の亀仙人。

 

「やはり、とは……武天老師様にはお心あたりが?」

 

「うむ……ヤムチャよ、わしの主観を交えた話にはなるが……」

 

「悟空はな……『頼りたい』んじゃと思う」

 

「『頼りたい』─?」

 

「……これは決してわしらが頼りにならない、とかではない……特におぬしたちについてはな」

 

 じゃがな……と続く言葉。

 

「あやつは……まさしく強い。この地球だと恐らくじゃが最強じゃろう─故に」

 

 こほん、と咳をひとつ。

 

「─故に、あやつは恐れておる」

 

 

「自身の力が足りないせいで、誰かを死なせることを……極端に、恐れておる、とわしは考えておる」

 

「そこに、悟空の兄があらわれた─強く……そしてどうしてかはわからぬが……悟空が信用したやつじゃ」

 

「─悟空自身のためにも、復活させるべきだと思う」

 

 ここまでの話を聞いて皆、絶句した。

 ひとつは、自身の弱さ故に悟空に想定以上の負担をかけていたこと。

 ひとつは、あの能天気な悟空が抱える深刻な悩みに気付いてやれなかったこと。

 

「─でも、でも! も、もしもラディッツが敵だったら……」

 

 ブルマが言いづらそうに、考えられる最悪の事態を想定し話す。

 

「だから、わしらは強くならにゃいかん」

 

 亀仙人はキッパリとそう言い切った。

 その顔は、サングラスをかけていてもわかるほど……決意に満ちていた。

 

「あやつが安心できるほどにわしらはつよくならんと、いかん」

 

 いつの間にか皆、頷いていた。

 

「……わしも修行する。あやつの師として、あやつの背中を背負うために。……神様、よろしいですかな?」

 

「無論じゃ」

 

 ─しかし。

 

「まさかこの年で改めて修行するとはのぅ……」

 

 

 

 

 

 実際にラディッツを見たときの印象は、目が冷たい長髪ボサボサヘアーの、いかにもな悪役だった。

 

 少なくとも─クリリンはそう感じ、悟空との再会を喜ぶ傍ら、チラチラとラディッツにどう話しかけようか迷っていた。

 

 悟空の嫁であるチチの暴走と、そのあとのラディッツによる自己紹介により、悟空の兄に見えないなぁ、とつい言葉にしてしまった。

 

 ラディッツからの視線を感じたクリリンは慌てつつも、できるだけフレンドリーに努めようと軽い自己紹介とともに握手を求めた。

 

「悟空から聞いている」

 

 その握手をガッチリと返すラディッツの目に宿るもの─

 

「素晴らしい友であるとな」

 

 その冷たく見える目から確かに感じる─

 

「よろしく頼む」

 

 優しい光を見てクリリンは確信した。

 

 

 ─まちがいなく、悟空の兄だと。

 

 

 その後、ヤジロベーの挨拶に対し「アルマジロ?」と何故か返したラディッツのおかげで怒られるハメになったが。

 クリリンは世の中の理不尽を恨んだ。

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