【推しの子】ヤケクソハッピーハーレムルート   作:ただの暇神

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平穏な日々編
同窓会


ヒカルと大輝との話し合いから数日後。

問題らしい問題がなくなり、直近の目標は『15年の嘘』を完成させるだけとなったアクア。

そんなタイミングで『久しぶりにメンバー全員集まって配信やらない?』という誘いがミミから提案され、『今ガチ』メンバーによる同窓会が実施されることとなる。

 

「わぁ……た、待機なのにす、凄い数字。き、緊張してきた」

 

自分のチャンネルという事で、配信準備をしていたミミが、普段の数字よりかなり多い視聴者数にビクリと震える。

彼女自身百万単位という登録者を持つ人気配信者なのだが、今日の人数は桁が違った。

みなみと出演した『深ワン』以降、地味に小動物系毒舌ツッコミリポーターとして準レギュラーポジションを獲得しているミミ。

出演費用がほどほどに安く、それでいて人気もあって画面映えするという事で有効活用されてきたが、それでも慣れないものは慣れないようだ。

同じくたまにドッキリ仕掛け人として現れるメイヤとは以前より仲良くなっているとか。

 

「僕、今日久しぶりにまともな休みなんだけど」

「にーちゃん今回だけは絶対失敗できないから!お願い!」

「……まぁアクアさんやあかねさんは勿論だけど皆テレビで見ているようなメンツだし仕方がないかぁ……」

 

そんな彼女の手伝いをしているのはテレビ局のADをしているミミの兄であるシュンだ。

ミミ本人も含めて下手なテレビ撮影よりメンバーが強いため、妹のお願いを断りきれず、彼女の手伝いを行っている。

少数で動いているネットテレビ局なだけあって、親子暴露も終わり、それなりに管理されているアクアもびっくりのブラック環境で働く彼は、こういう無茶振りにも慣れていた。

シュンはここから徹底的に口を開かず、撮影スタッフに徹する。流石はプロというところだろう。

配信準備が吉住兄妹に進められている間、アクア達はゲストということで、近況について雑談をしている。

 

「俺らも結構忙しくなったけど、アっくんとあっちゃんの予定がやば過ぎてよく合わせられたなって感じだよな」

「ノブくんも忙しいでしょ?こないだ驚いたんだからね」

「アっくんもあっちゃんもすげービックリしてたな。俺も出た甲斐あったってもんよ」

「そりゃ、ああいう場面で、突然友人が出たら驚くだろ」

 

仕事関連のため、他のメンバーに言わないように濁しているが、これは格付けの話である。

実は審査の一つがダンスのプロを当てろという問題。

ノブユキが正解の方であり、チェック終了後にしれっと現れてアクアとあかねは二人揃って驚かされることとなった。

収録後にゆきとデート予定があったらしいので、打ち上げなどには参加していなかったが、こうやって『今ガチ』のメンバーと共演する機会も出始めていた。

という事でアクアとしてはノブユキと会うのはそこまで久しぶりでもない。

続いてケンゴがアクアに声を掛ける。

 

「直接会うのはかなり空いたけど、アクアとは時々楽曲関連でやり取りするから、そこまで久しぶりな感じしないな」

「確かにな。昨日も電話で話したし」

 

ケンゴとアクアはそれなりの頻度でメッセージや電話でのやり取りをしており、こちらも直接会っていなくともそこまで久しぶりという感覚ではなかった。

 

「え?アクアってまだマネージャーみたいな事やってるの?本当に人間?」

 

ケンゴの言葉に聞き耳を立てていたゆきは、その話に驚いてアクアの方をドン引きの表情で見る。

ただアクアはその反応に対して首を横に振ってから説明をした。

 

「いや、ケンゴへ作曲依頼する時は、俺が窓口になってるからそのままになってるだけ。流石に今B小町Rのマネージャーまでやったら早死にする」

 

更にそれとは別で、『15年の嘘』で使用する劇中曲の方を依頼しており、本人曰く得意ななんかエモい曲に仕上げると伝えられていたりする。

そういう意味では今回会っておいたのは細かい日程の話もできてアクアとしては都合が良かった。

アクアの返事を聞いてゆきは納得した表情を浮かべる。

 

「それもそっか。私もアクアと今度共演もあるし、ほんと『今ガチ』同窓会やるならこのタイミングちょうど良かったかな」

「ゆきはネット局とはいえ初の主演だろ?頑張れよ」

 

ゆきはモデル方向から役者方面にも手を延ばしており、元から持っていた誇張による演出の才覚を見事発揮し始めていた。

アクアは共演とは言ってもあくまで主演などではなく、お助けキャラ的なポジジョンであり、そこまでスケジュールを圧迫していない役となっていた。

ただ共演している時はフォローをできる限りしようと考えている。

これから本格的に全員が忙しくなる前のこのタイミングは、ゆきの言う通り集まるにはちょうどいいタイミングだったのだろう。

 

「み、皆準備できた。配信始まるから待機して」

 

雑談をしているうちに配信開始時刻になったらしくミミから指示が入り、全員指定された席に着く。

ミミは最後の調整をしてから配信を開始した。

 

「皆、こんミミ……ひえっ待機より数字増えてる」

 

先程視聴者数を見てビックリしたミミだが、配信が始まる時間ということで更に増加している。

そして視聴者数に合わせてコメントも当然加速することになっており、かなりの速度で読むのも困難だった。

 

『うーんこのビビり』

『草』

『苺プロ所属して度胸ついたと思ったのに所詮ミミか』

『あかねちゃんとゆきちゃんは時々配信来るけど男達久々だな』

 

コメント欄に表示されている通り、女子組は定期的に会っており、突発配信などもそれなりにやっている。

そのせいで男達だけ仲が悪いのでは?という噂が一部で流れることもあった。

単純にアクアが忙し過ぎる上に全員職種がバラバラなのもあって予定が合わないことが多いのと、ケンゴとアクアはあまりアクティブに会おうとしないのが一因だったりする。

 

「じゃ、じゃあ今日はゲストが5人もいるから……自己紹介どうぞ」

 

ミミのそんな声掛けにメンバーは順に自己紹介をしていく。

あえて『今ガチ』に合わせた順に自己紹介をする事で皆懐かしい気分にさせられた。

そうなると最後は必然的にこの二人になる。

 

「黒川あかねです。アクアくんが遅刻して時間ギリギリだったよね。私、アクアくんのことアイさんに頼まれてるんだから」

「星野アクアだ。なんだよ、前と同じで俺はギリギリを計算しておきてんのに、お前が綺麗な花がとか言ってたのが原因だろ」

 

懐かしいやり取りのオマージュを迫真の演技で行う二人。

あの頃よりも更に磨かれた演技力はテンプレ幼馴染のような空気を画面越しにも醸し出す。

『今ガチ』を見ていた人達へのちょっとしたファンサービスであり、それはこの配信を見に来ている濃い苺プロのファンの多くに伝わった。

 

『いや誰!?』

『お題:幼馴染』

『なっつ!?もう1年も前かぁ』

『幼馴染イチャイチャの言い訳に寸劇をする事実カップル』

『事実カップルってなんだよ』

『正式交際してはいないけどカップルな二人のこと。事実婚の亜種』

『苺プロスレ用語出すな』

 

コメント欄は当時のB小町Rメンバーの反応を真似たものや、当時を懐かしむもの、ネット掲示板のネタを持ち出すものなど反応は様々だ。

ただ共通しているのは、久しぶりの生アクあかに嬉しそうだということだろう。

ゆき達も懐かしいやりとりを見て思わず反応を返す。

この辺りはアクあかによるアドリブだった。

 

「それなっつかし!あの時は普段からこんな感じかなあ〜って思っちゃったな〜」

「……現実はある意味もっと甘かった」

「あれでカップル不成立!?って皆驚いてたもんな」

『あっやっぱり身内もビビったのか』

『そら(あんだけ堂々とイチャイチャしてたのに振ったら)そうよ』

 

アクあかという一大旋風を巻き起こし、今なお苺プロアクアカップリング界隈でも上位の組み合わせがまさかの不成立。

その衝撃の大きさは、当時冗談ではなく、それが理由で仕事を休んだ人がいる程だ。

アクアとあかねは事実として今付き合っているが、流石に今公表は難しいので苦笑で隠す。

アクアはあかねに対してかなり申し訳なさと罪悪感を感じていた。

一通り自己紹介も終わったところで雑談に移行する。

 

「それにしても皆で集まるのいつぶり?」

「『東ブレ』の初公演以来だから1年近く空いてるな」

『1年とか社会人かな』

『東ブレマジで神だったわ。またやってほしい』

『芸能人だし社会人みたいなもんだろ』

『学校ある分下手な社会人より忙しそう』

『ミミ泣いちゃうから学校の話はやめろ』

 

コメントでも言われている通り、『今ガチ』に出ているメンバーは出世真っ最中で一番忙しい時期だ。

その上で学校生活もあるとなれば余計に時間が取れなくなるのは仕方がないだろう。

 

「なっ泣かないから!」

 

ちゃっかり弄られるチャンネル主で中卒のミミが声を上げる。

あわあわしながら答えるミミの反応に、アクア達も画面の向こうにいる視聴者も揃って笑みを浮かべる。

ミミの反応をしっかり味わったあと、ゆきが口を開いて話を戻す。

 

「それにしても……そんなに前だったんだ。あんまり実感なかったかも」

「ミミ達は月一回は会ってるから……実感なくてもしょうがないかも」

「先月もあかねに無理言って時間作ってもらったもんね。ごめんね、あかね」

 

ゆきやミミも多忙ではあるが、あかね程ではない。

そのため、あかねに無理をさせたかな?と申し訳なさそうにいうゆきに対して、あかねは笑顔で返事をする。

 

「ううん、全然大丈夫だよ。私も二人に会いたかったから」

「あかね〜」

「あぅこ、これ私もやる流れ……あ、あかね〜」

「あはは、ちょっと照れくさいかも」

 

整った顔立ちの若い少女達が抱き合う様に視聴者もコメントで喜びを露わにしている。

男いる?なんてコメントがチラリと見えるほどに尊い友情がそこにはあった。

 

「……こうやってると全然会ってない俺らが薄情みたいだな」

「メッセージではやりとりしてるから大丈夫っしょ。それに、アっくんが特に忙し過ぎるからなぁ。仕事に学校に家族サービスにデート」

 

女子組と比較して会っている回数が少ない男組が複雑そうな表情を浮かべながら、会話を始める。

ケンゴのぼそりと呟いた言葉にノブユキが答えるとそのワードチョイスにコメントが沸き立った。

 

『家族サービスで草』

『お父さんかな?』

『実際アイとルビーのお父さんみたいなもんだろ』

『アイのお父さん枠はグラサン定期』

『壱護社長のことグラサン呼びはやめてやれ』

 

例の会見以降たまに弄られる壱護が巻き添えをされているが、基本的に家族サービスという表現がツボに入った人が多いらしい。

そんなコメントを見てゆきもくすりと笑いながら話題に入った。

 

「ふふっ、そこだけ聞くとアクアが一足先に家庭持ってる人みたいじゃない?」

「似たようなもんじゃないか。母親が超がつく親バカのアイさんで、妹が超がつくブラコンのルビーちゃんだぞ?」

「お前ら好き勝手言ってんな」

『ここでもおもちゃなアクア流石だわ』

 

アクアは『今ガチ』メンバー達にも弄られているのを見てツッコミを入れる。

『今ガチ』当時よりアクアの扱いが雑なのは、個人で交友を深めてきたことと、アクアの世間でのイメージがおもちゃ寄りになった事によるものだ。

アクア本人も仕方がないなという表情をしながらも受け入れてくれると皆分かっているからこそでもある。

こうして友人達による配信は盛り上がって行った。

 

話も進んでいき、配信も後半戦。

テーマは『今ガチ』同窓会に相応しい恋愛の話題へと移り変わっていく。

そうなれば話の中心になるのは、やはりアクアとあかねになっていった。

 

「先週あっちゃんのSNSでアっくんと水族館行ったって書いてたけど、進展したん?」

「あっ!それ私も気になる!!」

「……わっ私も」

「俺も。そろそろ観念してもいいんじゃないか?アクア」

 

四人全員がアクア達の方へと向く。

誰もあかねが脈なしだと思ってはいない。

むしろチャンスがあるからこそ、こうしてアクアにアピールをするのだ。

その視線にため息を吐きたそうな表情をしながら、アクアは口を開いた。

 

「余計なお世話だっつの。幼馴染だって水族館くらい行くだろ」

「アクアくんは手強いからまだだよ。手を繋いで一緒にデートするっていう幼馴染な距離感のままかな」

「……」

「無言の抗議をやめろ」

 

あかねの言葉にうわっというゆきの視線がアクアを貫く。

今後もしアクアとあかねが付き合ってはいるが、五股になっていると知ったらどんな反応が来るのか想像するだけで、アクアは少しため息を吐きたくなる。

 

「みなみの時も思ったけど……苺プロ幼馴染は距離感おかしい」

 

このメンバーでアクアとあかねに次いで苺プロ事情に詳しいミミは、付き合っていることは知らないため素直な感想を口にする。

視聴者もこのやりとりに便乗して盛り上がりを見せていた。

 

『フリルもだし実はみなみちゃんも大概という』

『ルビーがいるぞ。アイツが最強だろ』

『これで考えるとかなちゃんが一番慎ましいのか?イメージだとあかねちゃんなのに』

『重曹ちゃんは慎ましいんじゃなくてチキンなだけ定期』

 

そして関係ないはずのかなに飛び火して、リアルタイムで見ていた本人はいつものように『なんでよ!?』と画面の前で口に出すことになる。

 

「……俺とあかねの事ばかり聞くが、お前らは何かないのかよ。例えば、ミミはいい出会いとかないのか?」

 

アクアはこのままだと形勢的に不味いと判断したアクアは、あえてオチが見えているミミへと話を振る。

げっと露骨に顔を顰めながらアクアからのキラーパスにミミは答える。

 

「ミミにあると思う?」

「聞いた俺が悪かった」

「謝られると私が惨めになるじゃん!?」

 

ミミは時折事務所で話しているだけあって、慣れた調子で軽快にコメントをアクアへと返す。

気が知れた友人同士のやり取りな訳だが、そういうやり取りが好きな層もいるわけで。

 

『このコンビも実は結構相性いいよな』

『引きこもり版重曹ちゃんなんて呼ばれてた事もあるけど、相性の良さも似てるな』

『此奴やはり女たらしなのでは?』

 

視聴者からこのようなコメントも寄せられることになった。

結局俺かよ!?とアクアが内心で突っ込む中、あかねはアクアの服の裾を引っ張りながら久しぶりに膨れ顔を披露する。

最近は大人びた女性だとアクアに思わせたいと思って控えていたが、やりとりを見て自然と嫉妬したらしい。

 

「むぅ、アクアくん?ダメだよ?」

「いや、普通に話してるだけだから……結局俺じゃねぇか」

「今のはアクアが悪いと思うけど」

「確かに俺のチョイスが原因だったな」

 

自分から話を変えたのにオチがこうなる選択を取ったのが悪いとケンゴに言われ、アクアは確かにそれもそうだなと思い直す。

ちょうど話が仕切り直しとなったタイミングで二人の男女がアイコンタクトをしてから口を開いた。

 

「あー俺とゆきから報告があります」

「ちょっと緊張するね」

「……どうしたんだ?」

 

その二人、ノブユキとゆきの言葉に疑問符を浮かべる四人。

特に台本などがあるわけではないため、いったいどんな話をするんだろうかと興味深そうにそちらを見ている。

アクアが代表して問い掛ければ、二人は視線でタイミングを合わせてから同時に口を開いた。

 

「「俺(わたし)達付き合うことになりました」」

「「「「え?」」」」

『えぇ!?』

 

アクア達と視聴者達。

同じように驚いていてもその意図は大きく違う。

二人が元々『今ガチ』後に、ひっそりと余計な茶々が入らないようにと交際を隠してきた事を、アクア達『今ガチ』組は知っている。

そのため、今になってその情報を公開したのはどうしてだ?というのがアクア達の驚きというわけである。

ただ流石にバカ正直に言うわけではないらしく、公開するためのエピソードを考えてきていたようだ。

 

「俺、『今ガチ』でゆきに告白しただろ?でも振られて、それでも友達としてはいてくれた。でも仲良くしてくれているうちにやっぱり好きだと思ってゆきにまた告白したんだ」

「私もノブの事、異性としては意識してなかったんだけど……一緒にいるうちにもっと一緒にいたいなって」

 

建前上は最近正式に交際を始めたという言い回しをしており、ファンの理解を得やすいストーリーと言えるだろう。

そして突然の交際報告をされた視聴者はといえば、実にいい反応をコメント欄で見せていた

 

『うおおおおおお』

『よかった……良かった』

『ノブユキおめでとう!!!美人な彼女を幸せにしてください』

『まさかあのアクあかより先にゆきユキが成立するとは……』

 

元々『今ガチ』でカップル成立がなかったのを不満に思っている層もいた事を考えれば、この盛り上がりは必然なのかもしれない。

コメント欄は視聴者からの祝福に溢れている。

唖然としていたアクア達も祝福の言葉を述べ、誰も付き合わなかった恋愛リアリティーショーから1年以上の時を経て、ついにカップルが成立するという綺麗な締めで配信は終わることになるのだった。

 

 

配信が終了して、Twitterのトレンドには『今ガチ』や『ゆきユキ』、それに合わせて『アクあか』などの関係ワードが並ぶ。

流石に今回はトレンド1位が『ゆきユキ』なのはそれだけ視聴者がちゃんと配信を見ていたという事だろう。

一部では『アクアも男気を見せろ』と書かれているが、あくまでそれはおまけ程度だ。

 

「それで?どうして今更公表したんだ?」

 

ネットで話題沸騰中の最中、配信が止まったのを念入りに確認した後、アクアはゆき達に意図を尋ねていた。

そんなアクアの当然の質問に対して隠し事をするつもりはないのか、ゆきが口を開く。

 

「アクア達の会見見たからだよ?」

「俺達の?……親子関係を公開したアレか」

 

アクアの確認に対してこくりとゆきは頷く。

それから言葉を引き継いでノブユキが続けた。

 

「あの会見見た後、ゆきに会いたいって連絡して、俺が『隠れてコソコソせず付き合いたい。俺は本気なんだ』って伝えてさ」

「わぁ……ノブくんすごい情熱的だね」

 

ここでいう本気というのが恋愛の果てである結婚をこの年齢で見据えているという意味だと理解したあかねは思わず声を出す。

実はあかねもアクアに似たような事を言われているのだが、人の話だとまた違った感覚で聞こえるようだ。

年相応に目を輝かせて感心していた。

 

「だからアっくんも頑張ってな!」

「あかね、アクアなんて押しまくったらいけるからね!頑張って!」

 

どうやら後一歩を踏み出せない様子のアクアとあかねへのエールも込めた宣言だったらしい。

『今ガチ』メンバーとして、自分たちも一緒に矢面に立つよという、意思表明も兼ねていたようだ。

アクアとあかね以外にも交際しているメンバーがいれば少しでも話題が分散するだろうという事らしい。

 

(ほんと、いい奴らだな。……『15年の嘘』が完成できたらこっちもなんとかしないとな)

 

アクアは隠し事をしている罪悪感を少し感じつつも、相変わらずいい奴しかいないなと、思わず優しい表情を浮かべる。

そして五股状態も、なんとか皆が日陰にならないようにしないとなとアクアは決意を固めるのだった。

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