【推しの子】ヤケクソハッピーハーレムルート   作:ただの暇神

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本読み

いよいよ『15年の嘘』が本格的に始動し始めた。

 

「っつうワケで使えそうな子役捕まえてきた」

「捕まってない。自分の意思」

 

苺プロに大人しく保護者の署名などがされた契約書を持って現れたツクヨミは、アクアの紹介に相変わらずイラつきを隠しもしない態度を露わにする。

 

「これが早熟が連れてきた子役……か?なんか神秘的な見た目してんな」

 

ツクヨミの外見と醸し出す雰囲気が作り出す神聖さを前に、五反田は少し圧倒されていた。

最初アクアから子役見つけたと連絡が来た時は一体どういう事だ?と思ったものだが、これは確かに逸材かもしれないなんて感じている。

 

「この子可愛いね!私のアイドルセンサーがこの子は行ける!って訴えてるよ!!さっすがおにいちゃん!面食い!」

「それ褒めてねぇからな?」

 

ルビーはアクアが確保したという子役を見て目をキラキラさせながらツクヨミを見る。

そんなルビーの様子にツクヨミは珍しいものを見たと言いたげな表情に変化した。

 

「……なんだ、やればできるじゃないか星野アクア」

「は?」

「気にしないでいいよ。君がなんだかんだ言いながらも順調に使命を果たしているってだけだから」

 

意味深な事を相変わらず言うツクヨミにアクアは呆れたような表情をしたが、ツクヨミは変わらず機嫌が良さそうだった。

 

「私の芸名はツクヨミ、よろしく」

 

―――――――

ツクヨミ☆1(アクア・ルビー役)

タレント力:?

バラエティ:?

ネットSNS:?

話 題 性:?

役者・演技:?

楽曲・歌唱:?

―――――――

 

ツクヨミの紹介が終わり、アクア達が部屋を移動する。

今日の現場は苺プロの新事務所。スポンサーとして場所を提供している形だ。

関係各者の集まる部屋にやってきたルビーは張り切った声を上げた。

 

「今日は本読み!いよいよ始まるね」

「そうだな。絶対に成功させるぞ」

 

そんなルビーの気合い入った声に対してアクアは淡々とした声で返事をする。

 

―――――――

星野ルビー☆5(星野アイ役)

タレント力:S

バラエティ:A

ネットSNS:A

話 題 性:S

役者・演技:D

楽曲・歌唱:S

―――――――

―――――――

星野アクア☆5(カミキヒカル役)(????役)

タレント力:S

バラエティ:S

ネットSNS:A

話 題 性:S

役者・演技:S

楽曲・歌唱:C

―――――――

 

アクアはこの映画を3年近くも前から計画していた。

両親の名誉のため、そして今後の二人がどういう選択をするのか、アイ達の本心をアクア達なりに分析して本人に見せるための映画。

実のところこれまでにないプレッシャーがアクアにのし掛かっている。

 

「気合い入れ過ぎよ。もうちょっと肩の力を抜きなさい」

「そうだよアクアくん。アクアくん一人じゃない皆で一緒にいい作品にしたらいいんだよ」

 

そんなアクアに対して最初に声を掛けたのは最古の幼馴染と最古の仲間だった。

 

―――――――

有馬かな☆5(B小町・ニノ役)

タレント力:A

バラエティ:S

ネットSNS:A

話 題 性:A

役者・演技:S

楽曲・歌唱:S

―――――――

―――――――

黒川あかね☆5(B小町・高峯役)

タレント力:S

バラエティ:A

ネットSNS:A

話 題 性:A

役者・演技:S

楽曲・歌唱:S

―――――――

アイとも古くから共に仕事をしてきた二人。

かなとあかねもこの作品には気合が入っている。

ただアクアが明らかに気負っている様子を見て、意識してリラックスした表情で話しかけた。

 

「そうだな、これまでの経験全部を活かせば問題ないか」

「そうそう、アンタはこれまで散々経験積んできたんだからこれもその一つよ」

「その意気だよアクアくん。もし不安なことがあったらいつでも相談してね」

 

かなとあかねのエールを聞いて、アクアは少し余裕を取り戻す。

アクアの表情がリラックスしたのを見てルビーも笑顔を強めた。

 

「おにいちゃんいい顔になったよ!皆大集合してて!今までの総決算!『苺プロ』の未来を背負った大仕事!がんばろー!!」

「ルビー、それむしろプレッシャー掛けてる。マリンの顔がまた真っ青になるよ」

「なってねぇっつの」

 

ルビーのプレッシャーを掛ける発言を聞いて、フリルもふらっとやってきては揶揄い交じりの言葉を掛ける。

彼女なりに場の空気を和ませようという判断なのだろう。

アクアはツッコミを入れつつも肩の力が抜けるのを感じる。

―――――――

不知火フリル☆5(姫川愛梨役)

タレント力:S

バラエティ:A

ネットSNS:S

話 題 性:A

役者・演技:A

楽曲・歌唱:S

―――――――

 

「うん、少しはマシになったね。私はMEMちょの方に行っておくから恋しくなったらいつでも声掛けて」

「少し複雑だなこれ。まぁいい、ありがとなフリル」

 

ピースをしてMEMちょの方へ向かうフリルを見届けるアクア。

地味にMEMちょは役者としての仕事はほとんどやっていないため、アクアより余程緊張した様子を見せていた。

推しの後押しをするのもファンの務めと考えているのかもしれない。

 

―――――――

MEMちょ☆4(B小町・めいめい役)

タレント力:B

バラエティ:A

ネットSNS:S

話 題 性:B

役者・演技:C

楽曲・歌唱:A

―――――――

 

「月9女優なフリルちゃんに教えてもらえるなんて恐れ多いというか」

「気にしないで……"推し"だから。握手して?」

「ふふっほんと好きだねフリルちゃん。自己肯定感ぐんぐん上がっちゃうよ〜」

 

そんな彼女だが、C式部で唯一残った初期メンバーという事で一回り近く若いメンバーを現在鍛えながらもアイドル活動と配信活動を両立している。

もはやプロデューサーのような活動も兼任しており、将来はアイドルプロデューサーとかいいんじゃないか?とアクアと話している。

 

「なんか皆が言いたいこと言うてしもうたな。もうちょっと積極的に動いたほうがええやろか」

 

少しこの部屋を離れていたみなみが戻ってきた時にはアクアが落ち着いており、やってしまったと少ししょんぼりする。

―――――――

寿みなみ☆5(斉藤ミヤコ役)

タレント力:A

バラエティ:S

ネットSNS:S

話 題 性:A

役者・演技:A

楽曲・歌唱:S

―――――――

 

そんな気落ちした様子を見せる彼女にアクアは励ましの意味を込めて言葉を返した。

 

「その気持ちだけで嬉しいけどな」

「ほ、ほんま?でもうちなりに元気が出るおまじないやらせてもらおかな?」

 

そう言ってアクアの背中からギュッと抱きしめるみなみ。

メンバーの中で誰よりも大きい女性的な部分が思い切り当たると普段は努めて平静にしているアクアも意識してしまう。

 

「やめなさい!めちゃくちゃ視線集めてんでしょうが!」

「あう、て、テンパってもうて……つい」

「みなみちゃんって結構天然入ってるよね」

 

かなのツッコミとあかねの少し残念な物を見る視線に気不味くなるみなみはふいっと視線を逸らす。

彼女も何かやらねばと考えすぎた結果の出来事だと言いたいが、確かにこんな公の場でやる物ではなかったと顔を赤くしていた。

そんないつもと変わらない光景にアクアは完全に気が楽になる。

彼女は遅かったと言っていたが、アクアとしては確かに力になっていた。

 

「……アクア羨ましいな。あれやっぱハーレムなのか?」

 

そんなアクア達から少し離れたところで弟の様子を見ていた大輝は、次から次へと女の子に絡まれる姿を見て少し羨ましく思っていた。

自分も女好きだがアクアには敵わないなこりゃと思いつつ、演技だけは負けたくないと兄の意地を燃やす。

 

「あー大輝さん!」

「お……メルトじゃん。なんか最近共演多いよな、やるじゃん」

 

そんなアクア達と少し離れたところで台本を読み込んでいた大輝にメルトが声を掛ける。

アクアはこの二人そんなに仲良かったっけ?という顔をしたところで横にいたかなが補足した。

 

「あの二人今撮影してるドラマで共演してるみたいよ」

「うちが主演しとるドラマでも二人共演しとったけど、その時はもう仲良かったよ?」

 

みなみが主演を務めるドラマが今期放送中なのだが、あの二人は兄弟役でかなり息の合った様子を見せていた。

それ以外にもアクア達が忙しくしている間も何度か個別で共演していたのだろう。

 

―――――――

鳴嶋メルト☆3(斉藤壱護役)

タレント力:B

バラエティ:C

ネットSNS:A

話 題 性:B

役者・演技:B

楽曲・歌唱:A

―――――――

 

「今日は本読みで俺がどれくらい仕上げてきたか見てください」

「はっ……楽しみにしとくか」

 

男同士仲良さそうにする二人を見てアクアも後で声を掛けるかと思うのだった。

 

 

全員が揃い、説明が終わったところで本読みが始まる。

皆が"黒い星が描かれた台本"を手に練習の成果を披露し合う。

本読みも中頃まできた段階で、五反田は感心した声で呟いた。

 

「……流石だな、一流どころが揃ってるだけあって隙がねぇ」

 

メインどころの役者は全員が今の時代でスターを名乗れる力がある。

サブポジションであるメンバーもブレイクしかけなメンツが揃っており、無駄がない。

 

「ごめんね……私は君を愛せない」

 

ルビーの演技は突き放すように冷たく、それなのに愛情がカメラには見えるような演技。

五反田としてはこれまで演技をまともに見せていなかったルビーがネックになる可能性を考えていたがとんでもない。

 

(いつか早熟がルビーの方が才能があるとか言ってたが……これはそう言いたくなる気持ちもわかる)

 

アクアとは演技の本質が異なるため一概には比較できないが、アイから直接譲られたかのような魅力が演技に反映されており、星野アイという個人を言葉だけでかなり表現できているように見えている。

様々な感情入り混じるこの言葉の意味をずっと考え続けたルビーの解釈が詰まっていた。

 

本読みが終わり、各々が自分たちの見せた演技について評価をぶつけ合う。

 

「うーん流石だね皆、私も参加した甲斐があったよ。新しい演技が見つけられそう」

「ゆら、忙しい中ありがとう」

「いいのいいの。私としてはお世話になったきゅんぱんを演じるの少しプレッシャーだけど」

「……本人はむしろゆらに演じられるのをプレッシャーに感じてそうだったけどな」

 

アイドル時代に散々世話になったきゅんぱんを演じることになったゆらは、大役だと意気込んでいる。

実はB小町のメンバーの中でも比較的出番が多い彼女は、誰がやるか少し悩んだポイントでもあった。

だがきゅんぱん本人の話を聞いて、一番らしい演技に仕上がっていたのは彼女だったため、ゆらが請け負うことになったというわけである。

 

―――――――

片寄ゆら☆5(B小町・きゅんぱん役)

タレント力:S

バラエティ:A

ネットSNS:S

話 題 性:A

役者・演技:S

楽曲・歌唱:S

―――――――

 

「……この話してくれた時のきゅんぱん、辛そうだったね。あの時アイを私は助けられたかもって」

「確かに『嘘つきな私』を作詞した時にもっと仲良くなれば違ったかもしれない。ただアレについては母さんも悪いところがあるし気にしないでいいと思うけどな」

 

本当は仲良くなりたいという心があっても、それを表に出さないのであれば伝わらない。

アイ本人も自分が悪いんだよと言っていたが、アクアから見たら双方に問題があったと言ったところだ。

現在は仲がいいからそれでいいんじゃないか?と思っている。

 

「みたさんも忙しい中でありがとうございます」

「はっはっは!『鷹研ぎ』で予定が空けられるか聞いていたのがこの映画のことだと知った時は驚いたものだ。だが、この狂気を表現できるのは俺くらいだろう?」

 

みたが演じるのは、アイの事をドームライブ後に襲撃した犯人、菅野良介。

この作品でもそこまでクローズアップされるわけではないが、作品のアクセントとなる存在にはなっている。

まだ人生経験の浅いメンバーにはできない味がある演技を期待されての人選だ。

 

―――――――

みたのりお☆5(菅野良介役)

タレント力:S

バラエティ:S

ネットSNS:S

話 題 性:A

役者・演技:S

楽曲・歌唱:D

―――――――

 

 

「やっば……想像してたけど皆レベル高すぎ。ど、どうしよあかね」

「ゆきちゃんは十分できてるよ。でももっと頑張りたいってことなら一緒に練習しようね!」

 

先日はこのチャンスを活かすと言っていたゆきだが、いざ他のメンバーと本読みをすると少し気圧されたらしい。

少しトーンダウンした様子を見せながら親友に相談している。

あかねから見てもゆきの演技は問題あるとは感じなかったのだが、本人はかなり心配しているようだ。

ただそんなゆきよりずっとやばいと思っている演者がいた。

 

「いや、ミミよりマシでしょ。な、なんで私これ受けちゃったんだろ。いや、頑張るって決めたけど。……アクアに乗せられた?」

「が、頑張ってなミミちゃん!演技は最初が肝心やから。アクアさんには、うちからもよう言うとくから」

「お、追い討ちやめて!?いっ一番目立たない役って聞いたけど本当に私で良かったのかな」

 

そもそも彼女が参加したのは完全にアクアが原因である。

事務所に入れてくれたり、コスプレの件で色々手配してくれたりとアクアに借りが多かったミミは、もし協力できることがあるならとアクアに尋ねたところ

 

『……ミミって役者興味あるか?』

『え、ええ!?ま、まさか私に役者をやらせるの?つ、務まらないよミミあんな凄いメンバーと交じって演技なんて。まず見た目から無理だし』

『もしどうしても嫌ならやめとくが、外見は問題ないだろ』

『まっまた口説かれてる!?』

『ちげぇよ、単純に女優業経験できるいい機会だろ』

『うっ……じゃ、じゃあやってみようかな』

 

こんなやりとりがあった結果、やることになった。

元々本人は宣伝に協力する程度のつもりだったのだが、アクアの話術に乗せられた感じが否めない。

その後アクアは彼女達からこの女好きめという呆れた目で見られたとか。

 

―――――――

鷲見ゆき☆3(B小町・ありぴゃん役)

タレント力:B

バラエティ:B

ネットSNS:A

話 題 性:A

役者・演技:B

楽曲・歌唱:D

―――――――

―――――――

ミミ☆2(B小町メンバー役)

タレント力:C

バラエティ:B

ネットSNS:A

話 題 性:B

役者・演技:D

楽曲・歌唱:C

―――――――

 

参加者と一通り話したところで、アクアは大輝のところへ向かい、声を掛ける。

大輝も話しかけられた時のために、周りに人がいない場所に移動していたようだ。

 

「姫川、結局良かったのか?愛梨さんのこと」

「お前は普通に隠蔽しようとしてたもんな。悪い弟だ」

 

ニヤリと笑いながら"白い星が描かれた台本"をひらひらとさせる。

 

「他の部分と一緒に闇に葬っても良かったと思うんだが」

「そうだな……その方が都合が良かったのかもしれねぇな。結局は俺の自己満足だ」

 

大輝はこのために金田一に頭を下げて許諾を取り付けた。

ララライという劇団そのものに打撃を与えかねない内容が含まれるので、そこに許可を取るのは当然なのだが、何故そこまでしたのかアクアには分からなかった。

 

「芸能界の闇って奴を俺らの代で終わらせるならこっちの方がいいだろ。少なくとも大っぴらにやろうと思う奴はいなくなる」

 

全ての元凶が母にあるというならば、その因縁ごと断ち切ろうというのが大輝の考えだった。

 

「それに、お前の目的としてもこっちの方が都合がいいだろ?明確な敵がいる方が物語は締まる」

「……そうかもな。悪い、ありがとう」

 

―――――――

姫川大輝☆5(上原清十郎役)

タレント力:S

バラエティ:A

ネットSNS:S

話 題 性:S

役者・演技:S

楽曲・歌唱:D

―――――――

 

 

本読みの後の休憩が終わり、衣装合わせが始まる。

サイズの確認や違和感の有無などを確認するための時間だ。

まずはB小町役の面々から行うことになる。

着替えた順にメンバーが部屋から出て来てお披露目を行った。

 

「おーB小町の衣装」

 

かなは普段着ているアイドル衣装のモデルであるB小町の衣装を着て、少し感慨深そうに呟く。

かなの童顔がアイドル時代のニノに近いためかよく似合っており、頭のパンダもいいアクセントを出していた。

 

「そうそうこれこれ!謎の動物ね!」

「MEMちょ、こっち向いて。ポーズ……いい感じ」

 

B小町箱推しだったMEMちょは、自分があの動物の髪飾りを付ける事ができてウキウキとした様子を見せる。

憧れのアイドルと同じ衣装という事でテンションが高いのは当然だろう。

フリルが突如要求してきた無茶振りにも快く応えていた。

 

「久しぶりのアイドル衣装だな〜どう大輝くん!似合ってる?」

「……あー似合ってるんじゃないっすかね」

「ありゃ〜?照れてるのかな?ほらお姉さんの顔見て言ってよ」

 

いつかのライブのように投げキッスを飛ばすゆらに、少し動揺した様子を見せる大輝。

面白いおもちゃを見つけたと言いたげに、彼女は大輝を揶揄い始める。

 

「ど、どうかな?変じゃない?」

「う……あ、アイドル衣装ってコスプレしてる気分」

「大丈夫、二人とも似合ってるよ。ね、みなみちゃん」

「せやねぇ。二人ともモデルやコスプレイヤーやっとるだけあって魅せ方ええと思う」

 

ゆきとミミは現役アイドルや元アイドルに囲まれてアイドル役をやるのが衣装を着てより実感して不安そうにしていたが、あかねとみなみからは贔屓目なしに太鼓判を押していた。

やはり『今ガチ』に呼ばれる容姿をしているだけあってアイドル衣装が浮いていない。

そして評価しているあかね自身もアイドルとして活動しているだけあって、可愛らしい衣装と綺麗な容姿のコントラストがしっかり映えていた。

 

「出来たー!どうかな、すごいよねこのウィッグ!めちゃ高いらしいよ!」

 

皆が互いの衣装を評価する中、主演であるルビーの声に、その場にいた全員が視線を向ける。

普段の金色に輝く髪を夜空のような黒い髪に変え、うさぎモチーフの髪飾りを付けている。

 

「どう?アイっぽい」

 

逆ピースをしながらポーズを決めるルビーに、誰もが目を奪われた。

その姿は残酷なほどにアイにそっくりで、全員が遺伝子の強さを感じさせられる。

ただそんな中一人は一瞬驚いたものの、いつもより柔らかい表情で答えた。

 

「ああ、最高に母さんに似てる。良かったなルビー」

 

アクアとしては前世も十分に可愛いと本心から言っていたのだが、『生まれ変わったらこの顔がいい』と言っていた彼女に対してあえてアクアはこの言葉を選択する。

その言葉を聞いて前世の些細な言葉も覚えてくれている最愛の人にルビーは思わず感極まった様子で抱きついた。

 

「っ〜!おにいちゃん好き!結婚して!!」

「法的に無理だから勘弁して」

 

アクアに向けてハートをバシバシ飛ばしそうなその仕草を見て、全員がこれはルビーだと落ち着きを取り戻す。

そしてブラコンシスコンな二人にじとっとした視線を向けるのだった。

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