アイがアイドルに復帰して数ヶ月。
B小町は快進撃を遂げて……いなかった。
自身の給与明細を確認したアイはため息を吐いてから不満を口にする、
「今月の給料20万……。うち給料渋いよぉ。こないだのシングルオリコン3位だったのに。中抜きひどくない?」
「しょうがないでしょ?グループ売りをしている上にうちは大手と違って製造や流通は外注なんだから」
騒ぐアイに対してミヤコは嗜めるように言葉を告げる。
これは本当にどうしようもない問題だった。苺プロが現在行っている業務はアイドル部門とモデル部門の二つ。
その中でまともに採算が取れているのはB小町のみ。
儲かるどころか借金をそこそこしないと回らない状態である。
この事にはミヤコも頭を悩ませていた。
「このままだとまずいわね。……何か新しいビジネスを考えた方がいいかしら」
「え?なんか言った?」
「いえ、こちらの話よ。それで今更どうしたのよ。前はお金のことなんてそんなに気にしていなかったのに」
これまでのアイはそこまでお金に執着がなかった。
それもそのはずでアイドルをやっていれば楽しいし生活自体は困っていない。欲しいものもデザートのアイスくらいだと思えば大した贅沢にはならない。
「世の中結局お金だって気付いたの」
「嫌なことに気づいちゃったわね」
「私一人なら別に今のままでいいんだけどね。だけどこの子達を良い学校に入れたり、習い事をさせたり、たくさん選択肢をあげるには私がもっとバシバシ稼がないとダメなんだよね」
アイは内心では愛がわからないと苦しんでいる。
だが、愛に理解はなくとも子供達に対して打算などなく、母としての自覚が生まれ始めていた。
母親に幻想を見過ぎといっていた少女はしっかりと成長を見せている。
「今のままじゃこの子達を幸せにできない」
アイは自分の家庭を思い返す。決して良い家族とは言えない関係。
それどころか母の男がまだ小学生のアイに色目を使うヨソから見れば地獄のような環境。
そこで育ったからこそなのか彼女は愛が分からない。いや、理解したくないと拒絶し分からなくなったのかもしれない。
どこか辛そうなアイを慰めたいと思うアクア達だが、まだ普通の子供が話すには時期尚早だと辛抱する。
「はーテレビCMとか来ないかなぁ」
「そういうのも基本大手が持っていっちゃうから……ってその高いアイスを節約したら?」
「このくらい誤差だよ誤差!はーレッスン行ってきまーす。良い子にしててね二人とも」
アイが出ていったところでアクアとルビーは自分たちの家計について話し始める。
一度ミヤコの前で言葉を話すところを見せた後、少しの期間を置いてからミヤコの前では普通に話すようになっていた。
あくまであの日喋っていたのは神であるというアリバイ作りである。
実際のところ数ヶ月でこんな流暢に話すことはありえないのだが、ミヤコもこの子達は神子であり、特別だからこんなものかと納得している。
その割にミヤコ以外の前ではまだ一言も話していないのだが、そこについてはあまり気にしていないらしい。
「ねぇアイドルって月収100万くらいはあるものじゃないの」
「そんなわけないだろ。グループで山分けの上、ライブは物販が売れなきゃ赤字に衣装代が天引きだ」
「アクア本当に詳しいわね。最近の赤ちゃんって凄いわ」
アクアは将来ルビーが働くにあたってアイドルという職業について一人の時間があれば調査を重ねている。ド級のシスコンだ。
その中で分かったのは現実的にアイドルは余程売れないと辛い職業だということだった。
アイは歌って踊れて何よりも顔がめちゃいい。
レッスンもしっかり受けている努力の子でもある。自分が可愛く見えるように素の可愛さに胡座をかかず、研究を続けている。
今のB小町はアイドル全体を見ても昔と違いそこそこ売れているグループだ。
だが7人もグループメンバーがいる以上、いくらアイがグループで飛び抜けていてもそこまで儲かることはない。
「ミヤコさん、どうしてアイに仕事が来ないんだ?将来のために教えて欲しい」
「乳児が将来に備え過ぎじゃないかしら」
調べたとは言っても所詮はネット知識。
本職がいるのだから直接聞いた方が早いし正確だ。
普段は忙しそうなのであえて聞かなかったことをこの機会に質問した。
ミヤコも先を見据えすぎだなと思いつつ答える。
「やっぱりアイドルはグループでワンセットになりがちなのよ。アイは勿論凄いわ。だけどそれはアイドルという分野に限った話。芸能界ってのは一人でも戦える何か、究極の一が……この子じゃないとダメって物が必要になってくる場面が多いのよ」
「ママくらい可愛かったら仕事なんて勝手にホイホイ入ってきそうなのに。芸能界ってすごいね」
過去自分がハネなかった理由はここにあるとミヤコは思っていた。ちょっと綺麗なだけの女の子なんて掃いて捨てるほどいる。その中から選ばれるだけの何かがなかった。
ミヤコのその言葉にアクアも考えさせられた。
確かに他の人に絶対真似できない特技があったら、もしその特技を作品に組み込みたいならば、その人にお願いするしかない。
アイの究極の一。そう言われてアクアは考える。歌やダンスはしっかりレッスンして上手いが、あくまで最上じゃない。
グループ内ですら歌はありぴゃんやきゅんぱん、ダンスはめいめいの方が上だ。
だけどアクアもルビーも彼女達ではなくアイに魅せられて推しをやっている。
推しの1番の魅力を冷静に考えていくと一つの結論に至った。
「「あの吸い寄せられるような天性の瞳だな(よね)」」
アクアとルビーが同時に口を開いた。彼らの関係は実を言うならばアイファンとしての師弟関係でもある。
推しに対して考えることは似たようなものになるのも必然だった。
「二人は本当仲良いわね。確かにあの子の瞳にはとにかく視線を惹きつけられる不思議な引力があるなと私も思うわ」
「つまりそれを際立たせるようなことが起きれば一気にブレイクするんじゃないか?」
「お兄ちゃん作戦会議しようよ!」
「はぁ……そんな簡単にブレイクするなら困らないけれど。いえ、そんなこと言ってはダメね」
ミヤコは彼らが神に憑かれることがあるという情報を本当だと認識している。
それだけ彼らには可能性を感じていた。
だからこそただの子供が話している戯言と流してしまうのではなく、彼らの発言に耳を傾けていく。
「例えば〜ママの目の形をしたグッズを売るとか!」
「いや流石に怖いだろ。猟奇的過ぎる」
「えぇ……いいと思ったんだけどなぁ。お兄ちゃんは何か思いつく?」
「そうだな、流石にグッズにするのはすぐに動けないから目の動きがはっきり出たシーンを切り抜き動画にするとかどうだ?」
「YouTubeかー。凄いよねファンメイドのライブ映像とかもあって推し活のいいアシストだもん」
苺プロも全くネットを活用しないわけではないのだが、公式チャンネルはたまにライブの宣伝動画を出すくらいであり、忙しさにかまけて更新がおろそかになりがちだ。
登録者も数千と公式とは思えない状態で放置されている。
「そうね、その手があるわ」
「え?何が!?」
「ミヤコさんが何か営業のキッカケでも掴んだんじゃないか。お手柄だぞルビー」
「えっほんと!頑張ってママの仕事増やしてねミヤコさん」
双子の会話から何かインスピレーションを刺激されたらしいミヤコに対して無責任なことを言うルビー。
それに対しても微笑んでいる辺り、彼女は強くなったのだろう。
数日後、アイのミニライブが近場で開催されるのを見に行かないかとミヤコが二人に提案した。
アイファンの双子が拒否などするはずもなく、むしろ自分たちで提案したかったところをゴネずに行けてラッキーなどと思っているくらいである。
「販促イベント!抽選でしか当たらないやつ!ママのステージ生でちゃんと見るの初めて」
「っ……」
そんなルビーの何気ない発言にアクアの幼い涙腺が緩む。
結局さりなの時、一度もライブに行けなかった彼女を知っているからこそ何気ない言葉すら感動をしてしまう。
アクアはなんとか涙を流さないよう堪える羽目になった。
「いいですか?お二人が凄いのは分かりますけど目立ち過ぎないでくださいね?お二人のインスピレーションになるようなことになればという提案であってもし何かあれば社長に怒られるの私なんですから」
ミヤコは昨日一つのアイディアは得たものの、プランは複数あって困ることがない。
アクアとルビーの二人は非常にアイの芸能活動に興味があるからこそ多少の後始末を含めても連れ出したのだ。
「そうだぞルビー。俺たちはあくまで見学。ミヤコさんの子供としてここにいるだけ」
「分かっているけどさーママあんなに落ち込んでてどうにかしたいって思っちゃいけないのかな」
最近のアイは少しナーバスになっていた。自分が稼がないといけないというプレッシャーやセンターとして頑張らないといけないという思い、そしてグループ内の関係など様々な要素が彼女を蝕んでいる。
基本嘘で全てを覆い隠す彼女も家では少し嘘が緩いのかもしれない。
そんなアイを心配して悲しそうな表情を浮かべたルビーの顔が前世と重なる。
あの頃は自分のことで精一杯だった少女が今世の親とはいえ他者を思ってこの表情をしていることに状況に反して嬉しさが込み上げる。
そんなルビーのためにも母であるアイのためにもアクアは何かしてやりたいと思ってしまった。
結局妹に甘い男である。
「なぁミヤコさん。こういうのはダメかな」
会場についてからアクアは周りにバレないようミヤコに思ったことを伝えた。
テレビに向かってよく二人で披露しているヲタ芸をこの場で披露したいという主張。
まだアイに直接見せたことはなく、母へのサプライズになるかと考えた。
ミヤコは情に流されず苺プロのためになるかを考える。
まずは稼ぎ頭であるアイへの影響。アイの子供たちを見る目は優しい。だから子供達の応援は間違いなく彼女の力になるはずだ。今気落ちしている彼女のパフォーマンスを引き出せるかもしれない。
次に問題になるのは世間の目だ。
はっきりいって異常な光景であり、かなり注目が集まる。絶対に隠さないといけない秘密である二人が悪目立ちするのは避けられない。
ただこのリスクは同時にチャンスでもある。
(支える……ね。今の私はせいぜい事務とベビーシッター。飛躍の手伝いができているとは言えない)
壱護は支えて欲しいという言葉を口にしたが、現状果たしてできているのだろうか。
客観的に見ると答えはできているになるのだが、ミヤコは現状に満足しておらず、壱護をギャフンと言わせたいと思っていた。これはそのいい機会かもしれない。
悪戯心も湧いてきたところで自分が後で怒られるのはいいかと覚悟を決めた。
「これ、あげるわ。頑張りなさい」
「……ありがとう」
「やたー!ありがとねミヤコさん」
「あっでも絶対喋っちゃダメよ」
「「ばぶ!!」」
二人に一応持ってきていたサイリウムを手渡してからこの会場に待機しているスタッフへと連絡をする。
ミヤコも二人には内緒でスマホで録画を開始した。
ミニライブが始まり、アイはいつものように嘘を纏って笑顔の仮面を被る。
最近エゴサーチをして見た書き込みを思い出す。
たぬ次郎
『アイの笑い方って良くも悪くもプロの笑顔なんだよな』
別にそれが悪いといってるわけではないようだが、アイとしては痛いところを突かれたといった気持ちになっていた。
実際に自分の笑顔は作り物。それが見破られてしまっているというのは嘘つきな自分にとって致命的。
(そんなこと言われてもなぁ私プロだし)
そのアカウントには更にこうも書かれていた。
『なんか人間臭さがないっていうか』
(それよくわかんないし。人間ぽくないのを求めてるのはそっちじゃん)
ただ一つのネットの意見、人によってはそんなもの無視すればいいと言うのかもしれない。
ただアイは別に感情のないロボットなどではない。
メンバーと揉めたら悲しくもなるし、アクア達と遊ぶと楽しくなる。
ブログをやったりしょーもない話をしたりとあった筈なのにいつの間にか消えた絆。取り戻したいと思っている大切な何か。
だけど誰もそれを許さない。アイは凄いからと偶像を押し付けている。
アイも人に真実を見せない。それが求められるアイだから。本物のアイは愛されることなんて決してない。
愛されるアイを探し続けている。
鏡をみてミリ単位で笑顔を調律し、目の細め方や口角すらも全て打算。
一番喜んでもらえる笑顔を見せている。
(私は嘘でできている……え?)
ステージの正面を向いた時、悩みながらも演じていたアイの思考を塗りつぶす衝撃が飛び込んできた。
「「ばぶ!ばぶ!ばぶ!ばぶ!」」
アイの家族として生を受けた二人の赤子がベビーカーの上でサイリウムを両手に持ち、振り回している。
これまでテレビでも見たことのなかった光景がそこには広がっていた。
金髪の可愛らしい赤子がキレッキレのヲタ芸をしている様はすぐ周りも注目し、ライブなのにも関わらずアイドルより視線を集めている。
「すっすげぇ赤ん坊がヲタ芸してるぞ」
「乳児とは思えないキレだ」
「隣にいるのはお母さんか!?スマホで楽しそうに撮影してるぞ」
ルビーは前世テレビの前でしかできなかったパフォーマンスを推しに届けようと一生懸命だ。そこになんの雑念もない。
前世一度もできなかった夢の一つ。それがこんな形で叶うなんてとテンションが振り切れていた。
それは彼女の持つ輝きを存分に発揮して見ているものを笑顔にさせる。
彼女の持つ天性の、アイドルとしての才能を推しの応援に濃縮していた。
それに対してアクアは何とかルビーに負けないよう渾身のヲタ芸をおこなっていく。
アクアがルビーにアイオタクとして勝っているポイントは実際にライブに行ってヲタ芸をしたことがあるその一点。
訓練された兵隊のようにキレよく、アイに日頃の感謝を込めて見せつける。
一切抑えることなく完璧なパフォーマンスを披露した二人はアイを含むB小町のメンバーすらも釘付けにした。
思わず歌っていないメンバーが踊りも止めて口を開く。
「すごっなにあれ」
「赤ちゃんがあんなことある!?」
「というか隣にいるのミヤコさんじゃ」
「えっ!?いつの間に子供を!?」
事情を知らない二人は知らない赤ちゃんが踊っている姿に驚いていて更にその母親らしい人物が身内なのにさらに驚く。
だが、全てを知っているアイは。
(うちの子きゃわ〜〜〜〜〜〜〜!!)
なんとか歌を止めないよう口を動かしつつも思考は完全に自分の子供達に向いていた。もう少し油断していたら思い切り暴露していたかもしれない。
衝動に任せてしまった方が楽になれたかもしれないが、そこはさすがのプロ意識の高さなのだろう。
この日、アイは無自覚に一つの感情を覚えた。この時、普段纏っている嘘を突破して、思わず溢れた感情が表情へと現れる。
そしてそれは本人も忘れかけていた嘘偽りのない本物の、そして最高の笑顔を生み出した。
((うちのアイ・ママ可愛い!!!!!!))
その表情に魅せられたアクアとルビーもなんとか声に出さず堪えながらアイのパフォーマンスに呼応するように更にサイリウムをキレが増し、それが更にアイの能力を引き上げる。
その相乗効果は会場の空気を限界まで高めていく。
ミニライブとは思えない圧倒的な盛り上がりがそこにはあった。
ライブ後、苺プロの公式SNSにて一つの投稿がされる。
社長家双子のヲタ芸と個レスアイドルいうタイトル。
内容はキレッキレのヲタ芸をする双子の赤子。そして思わず一瞬動きを止めて個レスするB小町のミニライブに来ていた3人組とその表情の変化を切り抜いた短い動画。
赤子の動きに合わせてアイドル達がそれぞれどのタイミングでどんな反応をしたかよく分かる動画であり、画角も含めてさすが公式と思わせるクオリティだった。
このツイートはその日のうちに30万リツイートを突破して世界レベルの大バズを引き起こすことになる。
更に苺プロの動画共有サイト公式アカウントにもその動画はアップされ、既に500万再生を記録していた。
「やってくれたなミヤコ」
承諾なしで公式サイトに上げられた動画を見た壱護はこめかみに手を当てながらミヤコへ低い声で話しかける。
今回の動画には二つの意味があった。
一つ目はアクアとルビーを社長夫妻の子供と広く周知する。
これは当然アイの隠し子だとバレるリスクを減らすための手段だ。
逆に疑う人もいるのではと思われるかもしれないが、それは真実を知っている人くらい。
普通の人はまさか16歳のアイドルに隠し子がいるなんて思わない。
アクア達が世間から隠れて生き続けるなんて不可能だ。
それどころかルビーなんて将来アイドルになると公言しているのをミヤコは知っている。
ならばここで大々的にどんな子供なのか見せてしまった方がいい。双子の才能を信じているからこそ閉じ込めないためには最適な選択だったと言える。
二つ目はネットの赤ちゃんコンテンツの拡散力。
先日のアクアとルビーの話を聞いてからミヤコはネットビジネスについて見直そうと考えていた。
これまで編集などの手間に比べてリターンが少ないものだと考えていたが、調査してみるとそんなことはない。
それどころか違法アップロードされたB小町の動画などもかなり再生されており、機会損失が見られた。
この動画によって苺プロはこういった動画を今後も上げていくと示して興味を引くことで、将来的にもプラスになるだろう。
ミヤコの持っていた隠れた経営の才能が目覚めようとしている。
壱護もその意図をある程度見抜いており、勝手にしたこと自体は勿論怒っているものの、本気で怒っているわけではなく、上手いことしてやられたような気持ちになっていた。
「あら?支えてくれなんて結婚前に言ってたのはどこの誰だったかしら」
「ちょってめ、ちょっとこっち来い!」
「えっ佐藤社長そんなプロポーズしてたのヒューヒューやるねー」
「ウッセーぞクソアイドル。後で覚えとけよ」
ニヤリと笑みを浮かべるミヤコを引きずってその場を後にする壱護。
これはこれでいい夫婦なのかもしれないなとアクアは二人を眺めていた。
夫婦のイチャツキを尻目にアイは双子を抱えてエゴサをする。
この反響なら沢山の反応が見られるだろうと考えてのことであり、その判断は正解だった。
普段とは比較にならないほど、大手のまとめサイトやSNSでもかなり評判となっている。
『双子の赤ちゃんがヲタ芸をする様を見て思わず個レスするアイドルたち』
・名無しさん
このアイドル可愛すぎるだろ
・名無しさん
この子の名前は?
・名無しさん
B小町のアイな
もっと機械みたいな顔してた気がするけど今回は可愛すぎる
ガチ恋しそう
・名無しさん
この赤ん坊たちから厄介ヲタの素質しか感じない
・名無しさん
社長の子供らしい
英才教育か?
・名無しさん
将来子供たち恥ずかしいだろこれw
・名無しさん
この子たちが将来アイドルになったりして
・名無しさん
もしアイドルなったら絶対番組で取り上げられるだろwww
・名無しさん
B小町知らなかったけど一気に興味湧いたわ
・名無しさん
苺プロの今後楽しみだな
まとめサイトでは大好評。
そこそこ売れてる程度のアイドルだったB小町について熱く語り合っている様子が見られる。
そしてSNS。アイはざっと評判を確認した後、とあるアカウントへ反応を確認しに行った。
たぬ次郎
『これだよ!!!これ!!!!!』
アイの笑顔を人間味がないと評していたアカウントもこの笑顔を絶賛しているのが見えた。
二人を見た時の自分の表情。いつもと違う調律していない笑み。
「なるほど……。コレがいいのね。覚えちゃったぞ〜」
(アイの表情調整凄いな)
(ママの笑顔かわいすぎ!私が億払いたい)
アクアは一瞬で表情を再現してみせたアイを見て感心していたしルビーは綺麗にハートを撃ち抜かれる。
思わず喋りそうになったルビーをなんとか口を抑えて黙らせ、それを見て妹に優しくしなさいと怒られたアクアは今日一番の被害者かもしれない。