ちなみにハルガは元ミレニアム生徒です。2章で詳細を書きます。
◇対策委員会・教室
「それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます。」
アビドス校舎の教室の一つ。対策委員会の会議はそこで始まった。
進行は書記であるアヤネが担当している。
「本日は先生とハルガさんにお越しいただいているので、いつもより真面目な議論ができると思うのですが・・・」
『いつもは真面目じゃないのかよ・・・』
”みんなよろしくね~”
「早速議題に入ります。本日は非常に重要な議題・・・「学校の負債をどうやって返済するか」について、具体的な方法を議論します。ご意見のある方は挙手を。」
「はい!はい!」
一番最初に手を挙げたのはセリカだった。
「はい、1年の黒見さん。お願いします。」
「・・・ねぇ、名字で呼ぶのやめない?ぎこちないから。」
「でも・・・一応会議ですので・・・」
「いいじゃん。おカタ~いかんじで。今日は珍しく先生もいるんだから。」
「ふーん・・・とにかく!我が校の財政状況は破滅寸前としか言いようがないわ。」
「まあねー」
「毎月の返済額は利息だけでも788万円!正直利息の返済だけでも追い付かない!」
『うちの部隊が大暴れした時の弾薬費位出てるな。』
「今までみたいに苦情を解決したり指名手配犯を捕まえるだけじゃ埒が明かないってこと!ここはでっかく一発狙わないと!」
「・・・例えば?」
「これよ!」
セリカが自慢げに差し出した一枚のチラシ。
そこには「ゲルマニウム麦飯石ブレスレットであなたも一攫千金」と書かれていた。
先生たちは苦い顔をしている。
ハルガは笑いを堪えている・・・って言うか半分笑っている。
「町で声を掛けられて説明会にも連れて行ってもらったの!」
「・・・セリカちゃん。」
「身に着けるだけで運気が上がるんだって!これを周りの3人にうれば・・・みんなどうしたの?」
「却下ー」
「セリカちゃん・・・それマルチ商法だから・・・」
『はーっ!』
溜まらずハルガは大声で笑う。
セリカは顔を真っ赤にして取り乱している。
「そもそもゲルマニウムと運気って関係あるのかな?こんな怪しい所で、まともなビジネスを提案してくれるはずなんて無いよ・・・」
『人から聞いた儲け話は基本は嘘だと思った方が良いぞ。あま~い言葉は罠だと思った方が良い。』
「そんな~・・・」
落ち込むセリカをノノミが慰めている。
そんな中、ホシノが手を挙げる。
「はいはーい。」
「はい、3年生の小鳥遊委員長。嫌な予感がします・・・」
「まぁまぁ・・・まずだけど、我が校の一番の問題は、全校生徒がここにいる数人だけってことなんだよねー」
『生徒の数=学校の力みたいなもんだもんな。』
「そ、トリニティやゲヘナみたいに生徒数を桁違いに増やせば毎月のお金だけでも桁違いになるはずだよー」
「そ、そうなんですか?」
『実際、トリニティは元々、バラバラだった学校が一つになってできている。そのせいで内部の派閥争いが激化しているらしいけどな。』
「だからまずは生徒の数を増やさないとねー」
「鋭い指摘ですが・・・でも、どうやって・・・」
「簡単だよー、他校のスクールバスを拉致ればオッケー」
「え!?」
「うちの学校への転入学書類にハンコ押さないとバスから降りられない様にするのー」
「ちょっと待ってください!そんな方法での転校とかあり何ですか!?」
『・・・・昔ならできたんだがな。』
「えぇ!?」
「うへー、うそでしょ?」
『それのせいで私はそれで連邦生徒会に入ることになったんだ。』
”ハルガそれ本当?”
『今は無くなった強制転校ってやつだ。双方の学園の長の取引みたいな奴だが・・・』
「可能だとしても他校の風紀委員が黙ってませんよ!?」
「やっぱりそうだよねー・・・」
「それなら私にいい考えがある。」
ホシノの案が却下されると、次はシロコが手を挙げる。
「はい・・・2年生の砂狼シロコさん。」
「銀行を襲うの。」
「はいっ!?」
「確実かつ簡単な方法。ターゲットも選定済み。市街地にある第一中央銀行。金庫の位置、警備の動線、現金輸送車の走行ルートは事前に把握しておいたから。」
『さっき見てたのはその計画書か?ちょっと見せてくれ。』
「ん、ハルガも協力してくれる?」
『ふむふむ・・・・・計画自体は悪くないが、逃走ルートに不安があるな。あと3パターンは欲しい所だ。それに想定外と言う物は常に起こるからな。もう少しバリエーションを増やしたり、局面ごとに分けて計画を立てる方がおすすめだ。』
”ハルガ!?”
「何を本格的にアドバイスしてるんですか!?」
「大丈夫、5分で1億は稼げる。はい、覆面も用意しておいた。」
シロコは取り出した袋から額に番号の書かれた覆面を5枚取り出す。
「犯罪はいけませんよ!」
「ん・・・」
「膨れっ面してもダメです!」
”ハルガも変なことを教えたらダメだよ。”
『変な事とは何だ。ちゃんとした戦術の話だ。』
「皆さん、もうちょっとまともな提案をしていただかないと・・・」
「はいはーい、次は私が!」
「はい、2年生の十六夜ノノミさん・・・犯罪と詐欺は抜きでお願いします。」
「犯罪でもマルチ商法でもない、クリーンかつ確実な方法・・・アイドルです!スクールアイドル!」
「ア、アイドル?」
「そうです!アニメで見たんですけど、学校を復興する定番の方法です。私達全員がアイドルとしてデビューすれば・・・「却下。」・・・これもダメなんですか?」
「なんで?ホシノ先輩なら特定のマニアに大ウケしそうなのに。」
「うへーこんな貧弱な体が好きとか言っちゃう輩なんて、人間としてダメでしょー」
”ハルガはどう思う?”
『そうだな・・・アイドルは体だけではないからな。顔、性格、雰囲気・・・要するにその人のすべての要素が大切なんだ。体形なんて二の次だ。』
「・・・そうなんですか?」
『友人から聞いた話だがな。あいつは生粋のドルオタだったからな。』
「決めポーズも徹夜で考えたのに・・・」
「あのう・・・議論がなかなか進まないんですけど・・・」
”そうだ、ハルガは何か案は無い?”
『私ですか?』
全くいい意見が出てこない中、先生の言葉に全員がハルガに視線を向ける。
『いきなり言われてもなぁ・・・あ、これならどうだ?』
そう言ってハルガは、バックパックから一つの機械を取り出す。
それは何かのレーダーの様な画面のついたデバイスだった。
”これは?”
『簡単に言うならお宝探知機だな。』
「お宝?」
『ああ、物体越しに見つける事の出来る道具だ・・・元は爆弾を見つけるための道具だが。』
「これでどうするのよ。」
『砂の中に埋まったなんかを見つけることが出来ればいい感じの稼ぎにはなるかもしれんだろ?場合によっては一攫千金だ!』
「本当に動くのでしょうか?」
『精度は悪いが・・・あるってことは分かる!』
”だいぶアバウトだね。”
『仕方がないさ、これは試作機だし、アビドスは砂の影響で故障が絶えないからな。だが、一応あるって事だけは分かったぞ!それも3つもだ!』
「・・・それって本当?」
『あぁ、場所までは分からんがな!』
「ダメじゃん・・・」
結局、良い意見が出る事はなかった。
そのあと、先生にどれがいいか聞いたところ、銀行強盗が選ばれたため、アヤネがぶちぎれてちゃぶ台返しを行った。
今回はここまでです。
最後だいぶ適当になっちゃった・・・
それではまた次回・・・