あ、新キャラでます。
◇対策委員会・教室
『・・・・で、その集金記録を得るために銀行を襲ったと。』
”うん・・・”
ブラックマーケットから帰還した先生達は回収した集金記録を読み漁っていた。
ちなみに、何故か集金記録帳と一緒に大量の札束がカバンに詰められていたようだが、ホシノの指示で車からカバンごと放り捨てたらしい。
そして今、集金記録を読み漁る対策委員会を横目に、ハルガは自分がいない間に何があったのかを先生から聞いている真っ最中である。
『ブラックマーケットの・・・それも闇銀行に手を出したのなら、あれだけマーケットガードに追われてたのも納得ですね。』
”これからはもうしません・・・”
『いえ、もし次があれば私にも声を掛けてください。』
”はい・・・えっ!?”
「・・・ん?ハルガも銀行強盗に興味があるの?」
『いえ、銀行強盗はともかくブラックマーケットに・・・カイザーに嫌がらせをしたいので。』
”えぇ・・・”
「隊長、カイザーを目の敵にしてるもんね。」
「うへぇ、若い子たちは元気だねぇ。」
「ちょっと待ちなさいよ!誰か疑問に持ちなさいよ!」
「どうしたんですか?セリカちゃん。」
「どうしたも無いわよ!その子よ、その子!さっきからずっと思ってたんだけど、その子は誰なの!?」
「私はその子って名前じゃない。」
何故かいきなり叫び始めたセリカ。
彼女が指をさす先にはハルガの膝の上に乗っかる一人の少女がいた。
『そういえば紹介がまだだったな。ほら、名前くらいは言っとけ。』
「うん、わかった。えっと・・・連邦生徒会戦略チーム・スナイパーの風山ツガミです。」
”よろしくね・・・って、あれ?戦略チーム?それって・・・”
『えぇ、私が元々いた部隊です。』
「へぇ~・・・連邦生徒会ってそんなのあったんだ~」
『あんまり公表はされてないけどな。知名度だけならSRTの方が上だな。』
”でも、なんでここに?”
『・・・知らない間にヘリに乗ってたんですよ。こいつ。』
「隊長の匂いがしたから乗ってただけ・・・」
『後ろから出てきた時はびっくりしましたよ。』
「だからってダブルタップでヘッドショットはひどい。」
額をさすりながらも、依然としてハルガの膝の上を占領するツガミ。
やけに距離が近いなと思いつつも、先生たちは書類に目を通していた。
しかし、内容を確認するにつれて全員の表情が険しくなっていく。
「・・・やっぱりあの現金輸送車は私たちの学校に来た奴と同じみたい。」
「で、ですがその後の「任務補助金500万円」って・・・」
『やっぱりか。』
”・・・ハルガ、何か分かるの?”
『えぇ・・・そもそもアジトを手に入れるってだけでヘルメット団が―――言い方が悪ですが、こんな場所に固執する事自体が不思議な事ですし。』
「・・・それはどう言う事でしょうか?」
『元はマンモス校とは言え、半分以上が砂に埋もれたこの土地を、苦労して狙う意味がないってことだ。誰もいない廃墟をねぐらにした方が面倒も少ないですし。』
「って事は・・・ヘルメット団の背後にいるのはカイザーローン?」
「・・・・・・」
「ど、どう言う事でしょう!?理解が出来ません!」
アヤネの発言にノノミが困惑したように声を上げる。
「学校が破産してしまったら、貸し付けたお金も回収できないでしょうに・・・どうしてそのようなことを・・・」
「ふーむ・・・」
『少なくとも、カイザーはアビドスにある金以外の何かを狙っていると言ってもいいでしょうね。』
「お金以外・・・か。」
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◇数十分後
(めちゃめちゃ空気だった)ヒフミが帰るのを全員で見送り、それぞれが帰宅してからの事。
ハルガは先生と共にシャーレに戻るため、D.U地区に向けて輸送ヘリを飛ばしていた。
余程疲れていたのか、先生はヘリに乗った瞬間に座席で寝息を立て始めてしまった。
そんな先生を横目に、ハルガの居る操縦席の後ろからツガミが顔を出す。
「隊長、隊長。」
『なんだ?・・・って言うか、今は隊長じゃないだろ。』
「私の中では隊長なの。それよりも、明日から私も隊長に着いて行っていい?」
『お前・・・任務はどうするんだ?』
呆れたようにため息を吐くハルガに、ツガミは目をキラキラさせながら答える。
「大丈夫、私今休暇中だから。それに副隊長にも許可は取ってる。」
『・・・嘘じゃねぇだろうな。』
「うん、嘘はついてない。確認されても構わない。」
『・・・・・ならいいだろう。ただし、私や先生の指示は聞く様に。』
「わかった、ありがとう。」
上機嫌で座席に戻るツガミ。
若干の不安を感じながらも、ハルガは操縦に集中した。
月の浮かぶ砂漠の空を横切るようにヘリは飛んでいくのだった。