異能戦争のメシア 作:めし
異能。
要は選ばれた人だけが使えるスーパーパワーと言えば分かりやすいか。例えば、モノや自分のスピードを操る事が出来たり、全身を武器に変えて戦ったり。
兎に角、アニメや漫画みたいな出来事が現実で可能になった。大事なのは、それが全員では無く選ばれた人間だけと言う事だ。力を持てば、人間は簡単に調子に乗り自分の力を誇示し出した。俺が最強だと高らかに宣言し叫んだ。そしてそれが国を、世界を巻き込んだ戦争となった。
異能戦争の始まりである。
『戦争って何も産まないのに、何で繰り返すんだろうな』
「本当ですよね、何も無くなってそんな時でもお腹は空くのに」
グゥ〜。
『腹が減ったか?ほら、お前の好きな親子丼』
拳を握って、親子丼を思い浮かべればいつも通り。そこにはまだ湯気が立っている親子丼が出て来た。
「ははっ、ありがとうございます。相変わらず、はふ。早くて、んぐっ美味いですね!」
『喉詰まらせるぞ。ありがとな……今まで』
「気にしないで下さいよ。本当ですよ?別に私だって気にしてませんし……こうやって最期にまた、大好きな親子丼を食べられたんですから悔いはありませんよ」
『嘘つくなよ、親に会いたかったんだろ!妹をこの手でもう一回抱きしめたかったんだろ』
「私は欲張りすぎたんですよ」
『……それの何が悪いんだ』
「最悪ですよ、おかげで何もかも無くなったんですから」
噛み締めた彼女の唇には血が垂れた。でも、それを指摘せずそのまま聞いた。
「先輩は程々にした方が良いですよ。私からの警告です……あ、そろそろ時間ですね。先輩、親子丼ご馳走様でした。そうだ、私の事はすぐ忘れてくださいね?重い女にはなりたく無いので」
戦争はいつ人が死ぬか分からない、それほど容易く人が死ぬ。今の後輩も、つい先日異能者が遊びで仕掛けた地雷を踏んで吹っ飛んだ。
『満足してくれたか?』
返事は無い。どんなに辛い事があっても、此処は戦場。遅くても次の日には気持ちを切り替えなきゃ行けない。
「救世主様、お出番です」
『辞めてくれ、俺は唯の食糧補給係部隊隊長兼食糧庫なんだからな』
最近、戦場で俺は救世主と呼ばれているらしい。戦場の近くで暮らしている子供達は食事を口にするのも大変だ。そんな時に安心で安全なご飯をお腹一杯に食べさせてくれる存在は救世主なのかもしれない。
「辞めませんよ、私にとっても皆にとっても貴方様はメシアなのですから」
『ふっ、飯屋でメシアね。……そんな事はどうでも良い、腹を減らした子供がいるのか。なら今すぐ聞いて来い。質問は……』
「"死ぬ前に笑顔になれる程食べたい物は何だ?"ですね。良く分かってます」
部下はそう言って、その場から消えて行った。
心を休める暇も無く、俺の
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