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[ゲヘナ学園・復興特設本部]
ヒナとルシアによる頂上決戦からニ日が経っていた。
二人の戦いの余波は多岐に渡っており、多くの場所で爪痕を残している。
『万魔殿・本部 壊滅』
『万魔殿・支部 壊滅』
『万魔殿・兵器保管庫 壊滅』
『羽沼マコトの銅像 塵芥』
『万魔殿所属生徒 百数十名が負傷』
『第一学生寮 半壊』
[以下、全ての責任を羽沼マコトに命じる]
戦争の発端となった原因として、羽沼マコトが全責任を負うという形で、ゲヘナの各施設の復興費を出資する事となった。
活動停止状態の万魔殿に代わり、風紀委員会と救急医学部が合同で指揮を取り、復興作業に当たっている。
ゲヘナ学園の歴史上、類を見ない規模の戦争により多くの人員を総動員する他なく、どこもかしこも大忙しであった。
「まさかここまでとは………」
直接現場を目の当たりにした天雨アコは驚きを隠せずにいた。
かなりの規模を誇る万魔殿の関連施設が、たった一日で全て破壊されている。
五十嵐ルシアが単身でやってのけたというのだから、余計に驚きを隠せなかった。
以前から警戒していた存在が、更に危険度を上げざる負えないモノへとなってしまっている。
「ヒナ委員長と相打ちという結果とはいえ、あそこまでボロボロにするなんて……」
頂上決戦の決着後、事前に準備を終えていた風紀委員達によってヒナとルシアは回収され、救急医学部の元へと運ばれる。
両者共に重傷であり、戦いの跡地を見た者曰く、天変地異が過ぎた後のような凄惨なものだったという。
「(今までは単なる不良生徒として見てきましたが、怪我が完治する前に拘束した方がいいのでは?」
今回の惨状を鑑みて、ルシアを厳重に拘束すべきではないかと思案するアコ。
個人の戦闘力の高さ、いつ暴れ出すかも分からない存在であるとするならば矯正局送りにすべきか。
アコがそう考えていると、
「待たせたわ、アコ」
「ひ、ヒナ委員長!?」
アコの後ろから現れたのは左肩を三角巾で支えているヒナ。
本来この場にいてはならない人物である。
「ヒナ委員長!?お身体の方は大丈夫なのですか!?」
空崎ヒナという存在を心の底から敬愛し心配してるアコは、急いで駆け寄る。
「ええ、大丈夫よ
現状の報告を聞かせて」
「は、はい!」
アコはヒナに報告をする。
現在、風紀委員会と救急医学部が合同本部を設立し、各所の復興を支援している事。
五十嵐ルシアの処分を検討している事。
「そう……二日も業務を空けてごめんなさい」
「いえ!ヒナ委員長が謝ることではございません!
元を正せば羽沼マコト、五十嵐ルシアの小競り合いから始まった事が発端です」
今回の騒動の発端とも言える二人の名を挙げる。
ヒナは治安維持の為とは、巻き込まれて怪我を負ったというのもまた事実。
アコの言う事にも一理はある。
「アコ、それで五十嵐ルシアの処分なんだけど……」
「はい!如何なさいましょうか!」
辺りが重苦しい雰囲気で包まれる中、ヒナが口にした言葉は意外なものだった。
「五十嵐ルシアに反省文10枚を提出させなさい
それで今回の件は不問とするわ」
「は?」
アコはヒナが発した回答に唖然とする。
それもそのはずだ。
今回の一件は到底ながら、反省文程度で済む問題では無い。
歴史に名を残す大事件だ。
「ヒナ委員長!?その程度では罰にもなりえません!!
もう一度お考えください!!」
「これでいいのよ、あの子は縛り付けてどうこうなる存在じゃないのは貴女も分かってるでしょう?」
その言葉に口を閉じるアコ。
ヒナの言う通りだと、彼女も薄々感じてはいる。
首輪を付けて管理したとして、いつ噛みつかれるかも分からない。
であれば静観を決めて、その都度対処をする方にすればいいとヒナは結論づけていた。
「それにあの子は理由なく自分から誰かを襲うなんて事はしないわ」
「え?は?それはどう言うことでしょうか?」
ルシアをただの不良だと思っているアコは、ヒナの言葉が理解出来なかった。
彼女が動く度に大きく暴れる事件など数しれず。
今回の万魔殿との一件もその一つだ。
「私も調べるまでは気づかなかったわ
今まで五十嵐ルシアが起こした事件の殆どが誰かの為だと言ったらアコはどう思う?」
寝耳に水だった。
五十嵐ルシアが人助けをしていたというのだから。
「ブラックマーケットの武器庫破壊は彼女が贔屓にしている店の主人が被害を受けたから
高級料理店の損害に関しては愛清フウカを拉致した美食研究会を捕まえる為
今回の万魔殿の件は羽沼マコトが起こした嫌がらせによって愛清フウカを怪我をさせたケジメ」
やり方こそ荒っぽいが誰かを助ける為に起こした行動だと言うのも事実。
余程の事がない限り、自発的に問題を起こすことは無いとヒナは断言した。
敬愛している人物からの言葉である為、アコは渋々ながら納得する。
ルシアに対する捕縛計画は白紙となった。
「それに羽沼マコトに対してそろそろ実力行使をするつもりだったから、ある意味感謝しているわ」
「は……はぁ?」
本音はマコトを潰す手間が省けた事に感謝していた。
「(それに………出来ることなら今度はちゃんと話してみたいわ………)」
[ゲヘナ学園・学生食堂]
「もうルーちゃんはやりすぎよ!」
「ごめんってフウカ~!」
食堂に響く二人の声。
愛清フウカは怒り、五十嵐ルシアは彼女を諌めようと懸命に謝っていた。
ヒナ同様救急医学部から退院しており、その足取りで食堂に来たルシアであったが、親友であるフウカからのお説教タイムを受けている。
自身のために学園巻き込んだ大騒動を引き起こした事に、激しく怒っており、周りの人間は隅の方でその様子を見ていた。
「でも……私の為にありがとう……」
頬を赤らめながら、ルシアに感謝を告げるフウカ。
「大好きなフウカの為なら誰が相手でも関係ないよ」
そう言うとルシアはフウカの頭に手を置き、彼女は大人しく撫でを受けいれた。
ほんわかと空気が和み、二人だけの空間となる食堂。
その様子を見ていた一人の生徒は、こう呟く。
「ルシ×フウの純愛は尊い……」
それだけを告げると彼女は尊死した。
[to be continued]
全ての責任は羽沼マコトに押し付けて、第二次ゲヘナ戦争は幕を閉じました。
これにてめでたしめでたし。
マコト「おい待たんか!!何故マコト様が全責任を負うのだ!!」
作者「私の趣味だ、いいだろう?」(草加スマイル)
マコト「ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!」
このあと何やかんやで万魔殿は元通りになりました。
次回もお楽しみください。
第2弾 ルシアとの絡みが見たいキャラは?
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陸八魔アル
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天雨アコ
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空崎ヒナ
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愛清フウカ
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銀鏡イオリ
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火宮チナツ
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ムッキー!!
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伊草ハルカ
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羽沼マコト
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大将
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創世の神