ビックリした!
レイナ達は、
残っているごはんをツマミにし、
日本酒を嗜めていた。
咲夜「やっぱり私は日本酒よりも、
ワインの方が好きですね。」
と、
日本酒を手元にあるグラスに少しずつ注ぎながら、
ちびちびと飲みながら、
海鮮料理に舌鼓をうっていた。
パチェ「って言う割には、
私達と飲む時より少しペースが早いんじゃないの?」
と、
意地悪そうに言いながら咲夜の瓶を手に取り、
手元のグラスに注ぎいれ、
一息つきながら飲んでいた。
レイナ『これがお酒⋯
初めて見た。』
と、
レイナは初めて見る飲み物に心が踊っていた。
そして、
恐る恐る日本酒を注ぎ入れたグラスを口元に近ずけて、
ちょっと口に含んだ。
すると、
口の中でピリッとした感覚が広がったと思うと、
アルコールの渋みと苦味が広がってゆき、
お世辞にも美味しいとは言えない風味が鼻を駆け抜けた。
レイナ「何コレ苦い⋯」
咲夜「あれ?
もしかしてお酒始めてですか?」
レイナ「まぁそうだな。」
咲夜「この苦味の奥に広がる美味しさが分からないだなんて、
まだまだ子供だな。」
と、
嘲笑うようにレイナの顔を見て、
手元の酒を見せつけるように飲み干した。
パチェ「ちょっとそんなに一気に飲んで大丈夫?」
咲夜「へーきへーき、
こんぐらい大した事ないんだから。」
と言い、
また酒瓶を手に取り、
グラスに注ぎ入れた。
レイナは、
咲夜に煽られた事が納得いかなく、
レイナ「ちょっと初めて飲んだから、
慣れない味にビックリしただけだ。
あ〜、
なんか美味しいなぁ。」
咲夜「いやいや、
そんな無理しなくても〜」
レイナ「は?
無理してねぇし!
こんぐらい」
と言うと、
レイナは手元のグラスに入っている酒を、
一気に飲んでみせた。
レイナ「こーんなんじゃまだ足りねぇよな!」
と言うと、
レイナは酒瓶を持ったかと思うと、
ラッパ飲みをキメた。
レイナ「どーよ。
こんぐらい朝飯前だよー。」
パチェ「ちょっと無理しすぎないでね。」
レイナ「こんくらいへーきへーき」
パチェ「と言うかあなた見た目からして、
まだ未成年なんじゃないの?
お酒飲んでも大丈夫な年齢なの?」
レイナ「んー?
みせーねん?
なにそれー?」
と、
子供が向ける黒なんて1滴も混じっていない、
まさに純粋という言葉が似合うような笑顔で、
そう問いかけた。
パチェ「あんた酔い過ぎよ。
まぁいいわ。
未成年は20歳以下の人を指す言葉よ。
それ以下だと飲んじゃいけないのよ。
それであなたは何歳なの?」
と言い終わると、
パチェはグラスを持ち上げ酒を少し口に含み、
そのまま飲み込んだ。
レイナ「えー?
ぼくがなんさいか?
わかーんなーい。
ぼくなんさいなんだろーね?」
パチェ「知らないわよ。」
と、
ため息をついた。
パチェ「親から聞いて居ないの?」
レイナ「おや?
うーん。
おやなんてしらなーい。
だーれそれ?」
幾ら酔っているからって流石に忘れ過ぎだ。
パチェはそう違和感を感じた。
パチェ「あなたの事を産んだ人の事よ?
顔はどんな感じだったか思い出せる?」
レイナ「うーん。
わかんない!
おや?
っていうひとはみたことないけど、
⋯あるえ?
だれだっけ?
まぁいいや!
たいせつなひとならできたことあるよ!」
親を見た事がない⋯
これが悪酔いから来るものならいいが⋯
と、
パチェはその大切な人とやらに興味が湧いた。
それは咲夜も同じようだ。
やはり乙女は恋バナに限る。
パチェ「その人はどんな人だったの?」
レイナ「んー?
えっとねー、
たしかねー、
ぼくにおべんきょうをおしえてくれて〜、
かっこよかったんだよー。
ごはんにしちゅーをつくってくれてー。
それにー、
ぼくのことをすくってくれたの!
へへっ、
ぼくをゆいいつたいせつにおもってくれたひとなの。」
と言い終わると、
レイナはドヤ顔で胸を張った。
咲夜「今その人はどこに?
一緒に幻想郷に来たの?」
レイナ「んーとね、
あれ?
どこにいるんだろ?
しらないや。」
パチェ「あなたはどうやって幻想郷に来たの?」
レイナ「なんかだれかとたたかって、
きづいたらここにきていたなー。
あれ?
なんでたたかったんだっけ?」
と、
レイナは何も思い出す事が出来ないようだ。
レイナ「でもね。
いまもとってもしあわせだよ〜。
ごはんもすきなだけたべれて、
すきなだけはしゃぐことができて、
たくさんのひとにであえて、
それでいてきになるひともできて⋯
もしかしたらせかいでいちばんのしあわせものなのかもね〜、
ぼくって。」
と言い終わると、
とてもしんみりとした空気が漂っていた。
咲夜「よし!
沢山食べて沢山飲むぞー!」
パチェ「そうね!」
レイナ「おー!」
と言い終わると、
咲夜は酒瓶に手をかけたが、
さっきレイナが一気に飲み干したからか、
空っぽだ。
辺りを見回しても、
新しい酒瓶は見当たらない。
咲夜「すみません。
少しお酒を取ってくるので待っていてくださ⋯」
と言いおわる直前に、
後ろから感じた事のある気配を感じた。
咲夜は思わず臨戦態勢に入った。
酔いも一気に醒めた。
妖夢「一体何本飲んだんですか?
20⋯いや⋯30本は用意していましたよ。
それも全て一升瓶サイズ⋯
で?
なんなんですか?
これは?
こんなに酒瓶を散らかして?
誰が掃除をすると思ってるんですか?
痛い目に会わないと分からないんですか?」
と、
かなり怒なようだ。
殺気感じる。
ここで間違った選択肢を選ぶと⋯
そう思うと、
咲夜は冷や汗をかいた。
咲夜「大丈夫、
掃除は手伝うわ。
うちの門番が沢山飲んだようだからね。」
妖夢「だいたい、
なんでみんな寝ているんですか?
今はまだ9時も回っていないんですよ?」
咲夜「お嬢様達と門番は私達が連れて帰るから、ね?」
と、
宥めるように優しい口調で咲夜は言った。
パチェ「え?
私達って私も含まれてるの?」
咲夜「そうだよ(迫真)
当たり前だよなぁ。」
パチェ「いやよ!
私のこのもやしボディを見てよ!
どうやって運べと言うんですか!」
咲夜「気合いだよ気合い。
大丈夫だ。
問題ない。」
パチェ「問題大アリよ!」
などと、
話していると、
妖夢「ちーがーうー!
私も一緒に宴会を楽しみたかったのに⋯
もう終わったちゃうだなんて。」
と、
悲しみにくれた表情を浮かべてた。
そんな顔を見ていると、
レイナ「だいじょーぶ?
いっしょにごはんたべる?
このごはんとってもおいしいんだよ?
いっしょにたべよ?」
と、
レイナが自分の料理を褒めてくれた事が嬉しくて、
思わずレイナを抱き締めてしまった。
妖夢「ありがとう!
本当に、ありがとう!
貴方だけよ!
ちゃんと私の事を褒めてくれて、
誘ってくれたのは!」
と言うと、
妖夢は殺気満ちた表情から一気に優しげな表情を浮かべてみせ、
妖夢「よし!
この子の為に張りきるぞ!
宴会なら、私がご飯を作るの頑張ればいつでも開けるじゃない!」
と言うと、
妖夢は散らかった酒瓶を片付け初めてた。
すると、
襖が勢いよく開き何者かが入ってきた。
幽々子「妖夢ちゃーん!
良かった!
機嫌がなおったのね!」
妖夢「戻りましたが、
ご飯の量は減らしますからね?」
幽々子「そんな〜。」
と、
幽々子の思惑は潰えたのだった。
酔ったら子供のように鳴るのもいいんじゃないか?