少し欠けた満月は高く静かに佇み、
夜の冷たさだけが膝の下に広がる。
霊夢「で?何で今回みたいな異変起こしちゃったの?」
霊夢の声は穏やかでありながら、
静かな夜気のように染み込んでいく。
萃香「あの〜その〜、えーっとですねぇ〜」
神社の池の水面に映る月のように、言葉が揺れて定まらない。
霊夢「言いたくないのかしら?
それとも何か言えない理由でも?」
萃香は決意した。
もうこれ言わなきゃ終わらないと、
言葉を濁して逃げれないと。
萃香「いやーね?私宴会が好きで〜、
ちょっと今回春の期間がなんか、
冬が伸びて短くなったじゃないですか〜。
だから〜、その〜ね?」
反省の色を隠すように、軽い笑いが漏れる。
霊夢「まぁいいわ別に、」
萃香「え!?良いの?」
と、許されるとは思わず、
思わず体を乗り出してしまった。
霊夢「うっさいわね〜、
もう今は夜なのよ?」
萃香「あ…ごめんなさい」
か細い声が、
夜の闇に溶け込むように消えていった。
霊夢「もう、別に良いわよ。
今回の異変?に入れても良いのか分からない位の出来事だったし、
私ですら気付かない異変だったし、
それに…
私も宴会は大好きだし((ボソッ」
そう言い終わると、
萃香の夜の様な表情に月光が差し込むように、
柔らかくほころんでいく。
萃香「そうか!そうだよなぁ!
やっぱり好きだよなぁ!宴会!」
と、声のトーンが少し上がりながら、
霊夢の肩を揺らし、同調した。
霊夢「あんたうっさいわよ!」
萃香「あ…すみません…」
霊夢「あーもう!
どうして感情の振れ幅が0か、100までしかないの!」
と、扱いに困っていた。
そして、続け様に、
霊夢「まぁ、宴会ぐらいなら別にいいわよ…
ただ3日に1回は流石に多すぎるから、
ペースを落としてね。」
萃香「あぁ!それで良いんなら!
それじゃあ、明日早速宴会を…」
霊夢「あんた話聞いてた?
流石にやりすぎ。
それに…」
と言い、
闇を照らし道標となる光源に目を向けた。
霊夢「今回の異変よりも、
もっとまずい事が起きてる気がするの。」
萃香「不味い事?何が〜?」
と言い、手に持っている瓢箪の蓋を開け、
中の酒を呑むのだった。
レミリア「ねぇ、パチェ?」
パチェ「何?もう夜だから寝たいんだけど?」
レミリア「いや、すぐ終わる話なの。」
パチェ「で?早くその要件を言ってちょうだい。」
レミリア「今日の月、何か変じゃないかしら?」
パチェ「別に変な所なんてないわよ。
変なこと言ってないで寝ますよ。
忘れてるかもしれないけど、
私喘息持ちなのよ?」
と言うと、少し咳込んだ。
レミリア「そうだったわね。
邪魔して悪かったわ。
おやすみなさい。いい夢を。」
と言うと、扉を開け出ようとすると、
何かに当たった感触がした。
美鈴「大丈夫ですか!?お嬢様!」
レミリア「大丈夫よ…と言うより、
心配する方逆よ。あんたこそ大丈夫?」
と、嘆息気味にそう問いかけた。
美鈴「えぇ、このぐらいなんて事ありません。
そんな事よりお嬢様、気付いていますか?」
レミリア「もしかして…」
美鈴「やっぱり、同じ事を考えていましたか。」
そういうと、同時に口をついた。
レミリア・美鈴「「月」」
美鈴「ですよね。」
レミリア「やっぱり私の思い違いじゃないわよね。
という事で、少し悪いのだけれど、
パチェ、少しこの異変について…」
と、ベットに入ったパチェの方を向くと、
それは見事な鼻ちょうちんを膨らませながら、
静かな鼾をかき、深い眠りに着いているのだった。
美鈴「これは…暫くは起きませんね。
見れば分かりますが、今ノンレム睡眠に入っていますね
普通は1時間ぐらいで眠りが深くなるはずなんですが…
私が門番するとゲフンゲフンお布団で寝る時位深い眠りに着いてますね。」
レミリア「これは流石に…起こすのは可哀想…
と言うより起き無いわよね。
しょうが無いわ。今回の出来事をちょっとでも情報を集める為に、
図書館で情報集めるをしましょう。」
美鈴「そうですね。」
と言い、図書館に向かうのだった。
そして、図書館の入口の扉に近づいた時、
静寂を裂くように、扉がわずかに軋んだ。
レミリア「へひっ!幽霊!?」
と言う時には、もう美鈴の体は動いており、
開き掛けの扉を足の甲で閉まらないように栓をし、
そのまま、蹴る様に思いっきりこじ開けた。
その刹那に、空中で一回転し地面に足をつき、
体制を立て直し、その者の首に爪先を立てた。
が、暗かった部屋が月光に照らされることにより、
その者が朧気に見えてきた。
美鈴・レミリア「「魔理沙!?」さん!?」
と、出てくるはずのない人物に、
美鈴の動きが凍った川の上に立たされたように、
ぎこちない動きになる。
レミリアも動揺が表情に滲み出していた。
と、その時、後ろから何者かが歩いてくる音が聞こえてくる。
ルーミア「だからしっかり許可を取ってから、
本を借りれば良かったのに」
と、こうなる事が分かっていたかのように、
ルーミアはため息混じりに口を開いた。
魔理沙「別にいいだろ〜。
本を借りるだけじゃねぇかよ〜。
こんな殺す勢いで来なくたって〜」
と、今にも泣きそうな声で喋り出すのだった。
すると、後ろから今度は忙しく歩いてくる音が聞こえてきた。
レイナ「ねぇ!見て見て!指が光るように…
これどうゆう状況?」
と、誰一人として、
この状況を理解出来ている人が居ないのだった。
そして、魔理沙とルーミアが頑張って説明をするのだった。
魔理沙「お前らは私が侵入者だと思って、」
レミリア「あなた達は、
本を勝手に借りて言ったことを怒ったからだと思った。
と、あなたはよく図書館に来るから、
ここに居ることは理解できるわ。
それに情報から見て、彼女達に魔法を教えて居たのでしょう。
でもなんで貴方が紅魔館に入った事を美鈴が知っていないの?
門番は美鈴がしているから、
魔理沙が出ていない事ぐらい分かるでしょ?
か、もしかして裏口から出て行ったの?」
と、美鈴の方を見て言うのだった。
魔理沙「ん?私は堂々と入っていったぞ?」
レミリア「じゃあなんで知ってないの?」
魔理沙「なんか、そこの門番目を閉じて下向いて、
なんか涎を垂らしながら、寝てた?と思うぞ。」
と、言うと
レミリア「ふーん、勤務中寝てたと…
夜ご飯が始まる前には、門番の仕事辞めさせてると思うのけれど?
それでいてなんで寝るのかしら?」
と、無言の圧を感じるのだった。
美鈴「ま、まぁそんなことは置いといて」
と、あからさまに話題転換をし始めた。
美鈴「魔理沙さん。
何か今回の異変の事について何か知りませんか?」
魔理沙「異変…どんな?」
と、少し声のトーンが下がった。
レミリア「何か月がなかなか降りてこないのよね。
普段ならもう降りて、
今はあの山と重なるぐらいの位置に来るはずなのに。」
美鈴「それに、月は今日は満月のはずなのに、
何故か月が欠けてる、という事を鑑みると、
異変が起こってるのじゃないかと思いました。」
と言うと、魔理沙は
魔理沙「異変!今回はこの魔理沙様が解決するぞー!」
と言うと、中の荷物を取り玄関に向かおうとする魔理沙を呼び止め、
レミリア「ちょっと待って!
宛はあるの?」
魔理沙「宛?そんなもんある訳ねぇだろ!
行き当たりばったりでもいいじゃねぇか。
お前らも来るか?」
と、問うとため息混じりに、
レミリア「私は行くわ。」
美鈴「お嬢様が行くのなら一緒に行きます。」
魔理沙「お前らは?」
と、レイナ達に聞く。
レイナ「僕は、どうせなら行こうかな。
面白そうだ。」
ルーミア「わ、私もレイナが行くのなら…」
魔理沙「よし!決まりだな!
荷物纏めろって、そんな持っていくもんねぇな。
武器持って行くぞ!」
と、魔理沙の後ろに続いて、
欠けた月の光が、足元をぼんやりと照らし、
森の中を歩き出すのだった。
もうそろそろ、
1番書きたい過去編を少しづつ書いていきたいなと、
そんな所存ですね〜。
と思いつつ、多分最後まで書けないんだろうな〜。