やはり努力不足か…
酒を呑みたくなる様な、そんな夜に、
暗闇で奥行きが見えない廊下を、2人の少年少女が、
焦りを滲ませた顔に汗が滲む。
頬をつたい闇に呑まれていく。
レミリア「あーもう!無駄に部屋が多いなこの館!
どこに黒幕?が居るのよ!」
レイナ「それはお前の館にも言えることじゃ…」
レミリア「うっさいわね!それとこれとは話が別でしょ!
そんな事より早く見つけて倒さないと、美鈴が…」
レイナ「それもそうだよな…
とりあえず、片っ端の障子をぶっ壊すか。
そうすれば見つかるでしょ。」
レミリア「それもそうね。」
と言うと、槍を顕現させようとした。
が、レミリアの槍は要はエネルギーの塊を具現化させ、
更にそこに、能力を乗せる
ただ、普通に摂取するエネルギーからは、
出来て1日1回出来るか出来ないかぐらいだ。
能力を乗せるとなると尚更だ。
そんなエネルギーを一度に失ったら、動けるはずがない。
そもそも、今動けていることがおかしいぐらいだ。
が、勿論そんな使い勝手が悪い技という訳でもない。
レミリアは忘れている人も居るだろうが、吸血鬼だ。
吸血行為を行えば、体力を回復する事が出来る。
が、レミリア自身、昔の1件から、人の血を吸っていない。
そんな限界な体に無理にエネルギーを使うと…
レミリア「あ…れ?」
当たり前だ。
レミリアは僅かに手にホタルのように淡く紫に光る粒子が、
数個作れはしたが、小さな打ち上げ花火のように、
その粒子は弾け、消えていき、膝から崩れ落ちた。
が、レイナはその症状を見た事がある。
レイナ「ちょっと失礼…」
と言い、レミリアの体を抱き留め、膝を着き、
レミリア「あ!はっ!?ちょ?!や、やめ!?」
レイナはレミリアに抱き着き、
能力を発揮させた。
レイナもどうすれば能力を最大限活かせるのか、
試行錯誤のため抱き着き発動させた。
レミリア「あ…れ?何かしら?これ…」
『凄く心地いい…』
安心しきった顔をし、美鈴の1件が無ければ、
戦いの場ということを忘れ、眠りに着いてしまいそうな、
そんな心地良さを感じた。
レイナ「どうだ?」
レミリア「えぇ、凄く良かったわ。
それも貴方の能力なの?」
レイナ「あぁ、勿論。」
と言い、立ち上がろうとすると、
能力をレイナは今までにデメリットに目をつぶって、
使ってきたせいか、思わずふらついてしまった。
レイナ「おっと、」
レミリア「危ないわよ。」
と言い、レイナの手を繋いだ。
レイナ「ありがとう。」
レミリア「!…どういたしまして…」
『笑顔が凄く可愛い!
フランとは別のベクトルの可愛さねこれは…
って、思わずやっちゃったけど…
手握っちゃった!ど、どうしよ!
変な汗出てきた!
って、そんな事考えてる暇ないわ。
今も美鈴は戦ってくれてるのだから、
私の私情で、遅れて美鈴が…
そんな事1番あってわならない事よ。
レイナがここまでしてやってくれたのだから…、
期待に応えなくちゃ。』
と言うと、レミリアは今の気持ちを抑え、
また槍を顕現させようとした。
すると、
輝夜「幾ら屋敷が壊れにくいからってねぇ…、
限度を知らないの?仮にも人の家よ。」
と、レミリアの目の前に音もなく急に現れた。
レイナ「うわびっくりした!
いつからそこに居たんだよ!」
輝夜「さっきね。
というより、久しぶりにこんな好戦的な人?を見たわ。」
レイナ「咲夜の能力を見た時と似たような感じがする…」
輝夜「咲夜?さんは、いきなり現れる系の能力なの?」
レイナ「そうだな。
まぁそんな感じだな。まぁ詳しくは僕も知らんのだが…」
輝夜「まぁ、そんな事どうでも良いわ。そんな事より…」
と言い終わる前、
レミリア「あんたもう、寝てていいわ。」
と、言うと、レミリアはナイフにも見えるような大きさの槍を、
を顕現させると、
輝夜の首元に目掛け投げつけた。
大きな槍に比べ、殺傷力は減るが、
エネルギーの省エネにもなり、
かなり使い勝手が良くなる。
すると、それが見事に喉を突き抜けていき、
血が辺りを四散した。
レミリアは黒幕と良い、息巻いて居たが、
これでは期待外れもいい所だ。
レミリア「え?終わり?
と言うより、死んだ?」
レミリアは殺す気など微塵も無かった。
レミリア「え?は?私…?が?人を?
また?繰り返す?の?」
レイナ「落ち着け!
そもそも今回満月を奪って妖怪を困らせた奴だ!
死んでもいい…とは言えるほどの罪では無いけど、
その覚悟を持っていたはずだ!
もう忘れて美鈴の所に…」
輝夜「そうそう、早く美鈴?
って子の所に向かわなきゃね。
いや〜、疑問に思ってたの。
まさかえーりんが負けるはずないのに、
あなた達がここにきて。
でも…足止めしてたのね。」
レミリアとレイナの頭の中には?で埋め尽くされていた。
輝夜「流石にびっくりした?
いや〜、ドッキリ大成功って事かな?
いや〜、面白い反応も見れたわ。
それじゃあ、お返ししてあげるわ。」
と言うと、枝の様な何かを取り出すと、
暗い廊下が夜であることを忘れた様に明るくなり、
輝夜「がんばってね♪」
と言うと、前方に夥しい弾幕が展開され、
容赦なくレミリア達を襲った。
レミリアは打開するため、全てのエネルギーを使い、
相殺させようとしたが、
レイナが制止させた。
レイナ「レミリア、
今はそれは使わなくていい。
ただひとつお願いだ。
僕を受け止めて。」
レミリアは意図が理解出来なかった。
その間にレイナはその弾幕に突っ込みにいった。
レミリア「は?え?!ちょ!やめな…」
という頃にはもうレイナと弾幕は接触しており、
ものすごい轟音が辺りを支配したかと思うと、
レミリア目掛け何かが爆風により飛んできた。
レイナだ。
この時ようやく理解出来、
受け止めたが、
あまりに勢いが強く後ろに2人とも飛ばされてしまった。
が、レミリアは自らの羽を今日に使い、
上手く着地した。
この時、レイナはまた能力を発動させた。
レミリアのエネルギーはカンストした。
美鈴「お嬢様!?」
レミリア「ちょっとこれは規格外だわ。
って、貴方その格好…」
美鈴「あはは、お見苦しいものをお見せしてすみません。」
と、気恥しそうに、上半身の破れた服の部分を手で軽く隠す。
レミリア「この後、買ってあげるわよ。
どの道そのままじゃ出歩けないでしょ。」
美鈴「心ずかい感謝します。」
レミリア「こんなの心ずかいでも何でもないわ。
やって当たり前のことよ。
って、そんな事より…
勝てそう?」
美鈴「お嬢様に聞かれて出来ないと言う従者はどこにいますか。
咲夜さんも同じ事を言いますよ。
勝てますよ。」
レミリア「ふふふ、それは心強いわ。」
輝夜「何でそこの私の弾幕に突っ込んだバカは無事なのかしら?
そういう能力?だとしたら納得だわ。」
レイナ「初対面にバカは酷いんじゃないか?」
輝夜「ふふっ、ごめんなさいね。
でも、改めなくちゃいけなさそうね。
それに、どんな能力か検討もつかないわ。
解き明かしたくなっちゃうじゃない。」
レイナ「出来るもんならやってみろよ!」