帰って来た返答に耳を疑った。ここがミレニアムの郊外だということに。一体何故私が郊外に居るのかが皆目検討が付かなかった。
ハズハ「自分以外の誰かが、廃墟を抜けて郊外にたどり着けるなんてねぇ」
廃墟を抜けて? 連邦生徒会の立入禁止区域の更に先? こんなところがあるなんて。
そもそも何で郊外なんかにいたんだろう…
確か、MRIの修理をやっていたはず。飛んできた鉄板か何かに腹部を断たれて、気を失った。そこから記憶が曖昧だった。
ハズハ「あ、言い忘れてたけど、失血の影響で脳に一時的な記憶障害があるかもしれないから…だって事故の記憶覚えてないでんしょ?」
ツヅミ「事故…え、私事故のことなんて言ってな―――」
私の言葉を遮って、スマホをハズハは出してきた。
映し出されていたものは。丁度、十日前のクロノスのスクープだった。
〈ミレニアムでMRIに挟まれ修理していた女生徒が死亡。〉
『某日、ミレニアムの午後4:30頃。MRI修理を一人で行っていた女生徒が室内にあった鉄板を確認せず起動し腹部を断裂。治療の甲斐もむなしく即死と判断された。』
ツヅミ「何…これ…」
ハズハ「コレは予想だけど、ツヅミちゃん。君は追放された。誰かの陰謀でね♪」
だとしても、誰が…思い当たる人も私を追放するメリットもわからない。何かに巻き込まれたのだろうか。
ツヅミ「も、戻らなきゃ。きっと生きてることを知らないんだと―――」
ハズハ「ん〜。やめといたほうがいいよ。仮の話だけど自分の考えがあたってたら、ミレニアムから席消えてんじゃないかなぁ」
頭が真っ白になっていた。
仮に追放されたなら私をミレニアムから出した時点で終わってる。付け加えて『もし戻ったとして脅威が排除できてない以上襲われる可能性もある』と。
ハズハ「致命的なのが君が犯人に心当たりがない事だね。これじゃあ単独犯か複数犯かも解んない。君だけだと複数犯だったら対処がほぼ不可能でしょう? 生きて卒業できる自信はあるの? まあ可能性が無いわけじゃないから行ってみてもいいけどね♪」(暗黒微笑)
…どうすればよかったんだろう。普通に学園生活を送れればよかっただけだった。
研究もミレニアムの中ではあくまで基礎研究。商材にならない。只々現象の解明だけだった。誰もやりたがらない地味でパットしない作業の連続。それを楽しんでいる。
その時だけが私が私でいられる最も有意義な時間だった。
それすら、許されなかったのだろうか。その答えは知れる日は来ないのだろう。
傾いた日は『郊外』を淋しく暗い影を、私の背中と共に大きくした。まだ夜明けまでは長い。
3話目の構想が出来上がっております。後は執筆するだけですが遠いですね。