【居住区】
所々にカイザーのマークのついた調査機器と思わしきものが散乱している。
ハズハ
「AIちゃんは、カイザーのが来ていたのは知ってるのかな」
AI
「いいえ。貴方が電源を起動するまで休眠状態でしたので、外部の情報は一切持ち合わせておりません」
ハズハ
「…あれ? AIちゃん外に出られないんじゃ無かったの?」
AI「ええ。今は本体からの共有は出来ていません」
ハズハ「手持ちの端末に潜ったの?」
AI
「アルゴリズムで作られただけなのでスムーズに入り込めました」
ハズハ
「やってること、自立したコンピューターウイルスなんだよなぁ」
AI
「私のアルゴリズムの元はコンピューターウイルスを製作する目的で作られた言語とアルゴリズムを発展、改造させただけなのである意味ウイルスそのものですね」
ウイルスからAIって原型失ってるんですが? そこには突っ込まないでおこう。
このシールドマシンモドキを、運営していた文明のIT産業はかなり発展していたのだろう。知らんけど。
???
「此処であったのもナニカの縁だ。君と私は運命共同体というやつさ!」
うん。遭遇したくないネームドが誰かと話し込んでいた。
???
「知らねぇよ。今回の調査は雷帝の遺産かどうかの話だけどろうが、温泉云々のためじゃねぇよ」
片方は…誰だ? また原作にいないキャラ? 校章はゲヘナだな。
???
「ブラックマーケットで見つけた地図には、遺跡と書いてあると言ったはずだが?」
???
「…雷帝の遺産の中にも、遺跡を改造したものがあるからな。全部かどうかは知らん。万魔殿が記録しているものだけだ」
原作では、雷帝とは丁度一世代前の生徒会長的な存在だったはず。そもそもがあまり雷帝について情報が出回っていない。
ネットにそれっぽいことが載ってあるはずだが、いかんせん信憑性にかけるものが大多数である。何故なのか。情報統制でも行われていた。又は、雷帝って隠語とか別称の類で政治面での出来事しか記載されて無いとか?
全く分かんないね。
しかし、入ってきた生徒が厄介だな。よりによって、温泉狂かぁ。交渉は無理だし、頼みごとが通る類の生き物じゃあないね。確実に。
此処は迂回だな。
【マシン入口 エントランス 昇降口付近】
侵入した子供は、10人居るかどうか。
不良生徒を並べて、様子を探る。うちの従業員と合わせて、300人程度。広すぎるこの遺跡では少々人員が少ない。
重要な調査部分に部外者が入らぬように、雇っている不良には下を探させよう。
???
「う~んと、こっちで会ってたっけ? え、通り過ぎたの? はよぉ言ってくれてもいいじゃん。 必要無くはないって…多分」
誰かが、独り言を喋っている? アレは生徒か? タブレットから合成音声が聞こえてくる。
奴はアレと対話してるのか? 調べる必要がありそうだ。そもそも、ここキヴォトスに高度な対話ができるAIはミレニアムや我がカイザーグループでも作られてはいない。あるとすれば、遺物に限られる。
カイザー役員
「お前らあいつからタブレットを回収してこい。回収しだい始末しろ」
???「せっかちな男は、女に逃げられるぞ。カイザー。」
カイザー役員「?! 貴様! いつからそk」
天地がひっくり返る。徐々に地面に昇ってゆく。そして、小娘の手が頭を掴む。
???「何しに来たの?」
何が起こったんだ…私の胴体が見える。何故…。
???
「呆けてないで、誰か答えろや。生首君、君も喋れるはずだよ」
カイザー生首「何を言っているんだ…私は」
ガシャ―――
トマトを潰すかのようにカイザー生首はその体積を半分にした。そしてその頭部から小さなアンテナを取り出した。
???「これを端末に挿して〜。どう? 読み取れそう?」
合成音声
「ええ。ソフトウェアに互換性がありますので。書式にしますか?」
???「お、マジィ? 超便利じゃん」
カイザー兵「お、おい」
???「ああ、君たちは帰っていいよ。」
合成音声「良いのですか?」
???
「グズグズしてると他の生徒とかち合うし。正直アレとは、会いたくないね」
合成音声「随分と毛嫌いされている様ですね。」
???
「赤い服のダボダボの白衣着てる娘は知能犯だからね。下手な詐欺師より質悪いし。」
合成音声「では、迂回して降りましょうか。」
―――ダダダダダ
???「何? まだ何か?」
カイザー兵
「まだ目的を果たしてないんでね。君は此処で処理させてもらう」
???「強気だなぁ。 頭は捕ったはずだけど?」
カイザー兵「我々のやることは変わらない」
???「そっかぁ。それは…」
行幸。誰が言ったのかは覚えていないが、最後に見た光景は
???「それじゃあ。リアル鬼ごっこと行こうか。鬼はこの個」
胴体だけとなった役員の体が鉄くずを巻き込みながら頭部をやたらめったらくっつけて、極めて不細工で気味の悪い浮いた下半身と壁に張り付く上半身が出来た。
その2体は身体のつなぎ目から、それぞれ口のような捕食器官が擬似的に作られ、我々を噛み砕きながら、付属機関を作り上げて大きくなってゆく。
何人かの生身の原住民を食い散らかし、血糊で部品をくっつけるかのように…