よろしければどうぞ
ゆっくり展開していくつもりです
では、ごゆっくり
1話
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人間誰もがそうであるが、一度命を落としてしまえばその段階でその者の人生は、幕を閉じる。
そして、肉体から解放された魂は死神に番号をつけられ、「池」に放り込まれ新たな肉体を待つ。
こういった秩序が出来上がってからもう何百億年たっただろうか
人々もこの理、俗に言われる「円環の理」を十分に理解していた。
しかし、その秩序を乱す『異物』が現れたことを知るものは、とても少なかった。
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何時ものことながらそれは、突然やって来た。
フリーフォールなるアトラクションさながらの不快感を突然全身に感じた
足場がなくなり、自らをここに縛り付けんとする重力からの突然の解放
......あぁ、落ちてる。
そう勘違いしてしまうような強烈な落下感から来る不快感
そして、全身を打ち付けたかのような衝撃が腰から始まり脳に響くまでおよそ5秒と言ったとこだろう
「お、おぇぇ」
腰を打ち付けてから即座に口から放出される様々な体内の異物が、大自然を思わせるだだっ広い草原の絨毯を汚した。
いきなりの嘔吐に喉をやられ、うがいがてらに近くの池に急いで這い寄ると
そこにはまったく見慣れない男が「誰だよこれ」といった表情を張り付けて写し出されていた。
目の前の真っ青な池に写る男の顔には、まだ幼さの残るため歳は成人したかその手前だろうと判断できるが、
その顔につく二つの目の奥には、歴戦の勇者を感じさせる屈託のない意志の強さを感じることができた。
「......またかよ」
開口一番、青年は『またも』自分が死の輪廻から逸脱し、記憶や身体能力・生き残る知恵を持って『超越』してしまったことを理解してしまった
自嘲気味にポツリと発せられたその一言は、一陣の風が連れ去ってしまい誰の耳にも届くことはなかった
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「............リンクスタート!!」
青年の『超越』と時を同じくして期待に胸を膨らませた約1万人のゲームプレイヤーがある『世界』に飛び込んでいく、そこにどんな悲劇が待っているも知らずに......
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『ソードアート・オンライン』
時として2022年、世界のVR(バーチャルリアリティー)技術の飛躍的な向上の産物として
天才プログラマーの茅場晶彦によってこの世に産み落とされた、VRMMORPGのことをである。
また、装着物として人間の最も重要な機能の詰まった、まさに宝の宝庫とも言える「頭部」に『ナーヴギア』を装着する。
『ナーヴギア』なる装置は
感応器官を介さずに脳に直接、仮想の五感情報を与えることができるネコ型ロボットの不思議道具のような技術の結晶のことであり
ヘッドギアさながらの見た目で、頭のてっぺんから頬など顔のほぼ全体をすっぽりと覆ってしまう代物のことである
これを付けるとあら不思議
自らが仮想の世界に降り立つことが出来るのだから世界のVR技術の進歩は、計り知れない極地までたどり着いてしまったともいえる
もちろん、その為起こる弊害も無視できないだろうが......
......っと話がそれたが、茅場を中心とした「アーガス」社の制作したソードアート・オンラインなるゲームが世界中の注目を浴び世間を圧巻している。と言うのがこの世の中の大まかな情景である。
また、この機会に事細かに説明しておくが
このゲームは、3万9800円という些か高価な価格設定であり、何かの陰謀か知らないが限定一万本しか制作されなかったという激レアな代物であり
手に入れるために世界中のゲーマーや流行り物好きが血眼になってゲームショップに行列を作った。という逸話があることをここに記しておこう。
うってかわって中身の話だが、
ゲーム性自体はとてもシンプルそのもので
LANを繋いだナーヴギアをかぶり横たわるだけで準備は完了というなんとも簡単仕様であり、実際に自分がVRMMORPGの名のもとに剣を持ち出現・存在するモンスターを攻撃・倒すと言ったこれまた単純明快なシステムに仕上がっている。
それゆえに世界中が熱中しすぎたために誰も『彼』の本当の思惑を看板出来なかったのかもしれない......
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「はぁぁぁ」
辺り一面に広がる途方もない大草原、そこにぽつんと1人寂しく立つ青年は、ホトホト困り果て大きなため息をついたのだった
まったくここがどこか想像がつかない
まさに............迷子である。
「ったく、今回も死ねなかったのかよ。あそこであの高さから落ちたらぜってー死ぬって。」
この一言が全てを物語る通り
この大自然のなかで黄昏ている青年は、前回も前々回もその前......いや、ずっと昔から「確実な死」を体験し人生の終焉を迎えたにも関わらず、体験の糧全てを所持したままで生の輪廻を巡っている
死の輪廻から外れ、生の輪廻に昇華した原因はいまだに不明でまた不幸なことに、青年と同様の機運を持つ者とも出会えてはいなかった
「それよりも、このいかにも『雑魚です』と言わんばかりの薄っぺらい服と『すぐに折れます』感が滲み出てる誰にでも想像しやすい「残念な」剣はなに?え?もしかして今回の俺、モブ?」
青年は大草原の真ん中?で独り会話を続ける
「説明しよう!!!
果てしない生の輪廻の中で青年は、自分自身と会話するという悲しい技術を習得したのである
決して読者に話しかけるようなメタい事などしていないのである!」
彼は、大声で大空に向かって叫ぶ。
こういった地の文にナチュラルに介入してくるあたりが既にメタいことを理解していないのもこの青年の特性である事をここに付け足しておくことにする。
『リゴーン リゴーン』
青年がボッチスキルをハイレベルに展開している最中、突如として草原に協会の鐘のようなベルのような音が響き渡った。
いや、『草原に』ではなく。彼の『頭の中』に......
ここは科学の衰退と共に錬金術の発展した時代
そこで出会うべくして出会った二人の兄弟と超越者
手と足片方が義手、義足の青年
全身を大きな甲冑でまとっている青年?
この二人の兄弟を見て超越者は、何を感じそしてまた、何をなすのか
果たしてこの世の真理にたどり着くことが出来るのか
次回
超越と錬金術 最終回
『全てを越えて』
この次も、サービスサービス!
では。