超越者   作:邪眼

8 / 10
お待たせいたしました

少し戦闘シーンありです

一層からこつこつ攻略していった方が
いいですかね?

そうなるとかなりの長編......

あぁ、ルビを振れるように成長しました!

これからも読みやすくなるように
日々精進していきます

感想等お待ちしております

では、ごゆっくり


7話

・・・・・

 

 

『アインクラッドの攻略』

 

簡単に言ってしまえば、各階層のボスやモンスターを倒しながら100層までたどり着き、そこに君臨する最後のフロアボス『グランドボス』を倒せばいい......のだが

 

......その道は、とても険しいものだった

 

 

 

ゲーム開始1ヶ月で約千人がゲームオーバーした

 

 

 

ゲームオーバーしたプレイヤーは、はじまりの街にある黒鉄宮の巨大碑に書かれている、プレイヤー名の上に横線が二本引かれる。親切にも、線の引かれた名前の横に死因や死亡時間まできっちりと書き込まれる

 

これは、茅場がこのゲームでの死の重さ、またプレイヤー自身の存在を大きく捉えているためだろう

 

 

 

『ゲームオーバー』

 

ゲーム内で戦闘に負けるなどして、黄緑色のヒットポイントバーを全損させることを指すのだが、他のゲームではなんともないこの『普通』の強くなるための過程も、このSAOというゲームにおいて、この言葉はとても『重い』言葉になった

 

 

「ゲームオーバーする事......すなわちこれは、現実世界での諸君らの死を意味する」

 

 

この重大事実が茅場によって伝えられてからちょうど一ヶ月がだった......いや、正確に言えば今日が12月2日なので、このゲームに幽閉されてから26日が経過したところである

 

 

なれない世界での剣を持ち、命を懸けたサバイバルが心と体を疲労させるには『一瞬の時』で十分だった。......それもほんの一瞬の......

 

茅場によって、過度な心的ストレスを無理やり押し付けられたことによって錯乱したプレイヤーも数多く存在し、狼狽したプレイヤーも多数見受けられた

 

しかし、彼らは一ヶ月間この『デスゲーム』のなかで自らの命を自分の手で散らさずに生き抜くことができた

 

 

......『救世主』と呼ばれる、青年のおかげで

 

 

彼の存在がなければ、もっと多くの命が失われていただろう

 

 

 

・・・・・

 

 

 

『トールバーナ』

第一層迷宮区の目の前にあり中世のヨーロッパの街並みが再現された空気と、景色また水がとても綺麗な街で囚われたプレイヤーの憩いの場にもなっている

 

しかし、

今日は、いつもは静かな時間が流れるこの街は、覚悟を決めた顔つきをした人間......30人前後なのだろうが、彼らが出す物々しい雰囲気に包まれてなんとも形容しがたい空気に包まれていた

 

 

トールバーナの中心にある、石段に囲まれたやや大きめの広場で一同は始めることになった

 

 

......SAO初の『フロアボス攻略会議』を......

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

「はぁ......やっぱ、結構少ないもんだな」

 

俺は辺りを見回して無意識に軽いため息を吐き出してしまった

 

 

「おぃおぃキリトよぉ、せっかく集まったってのに渋い顔してんじゃねーぞ」

 

かっかっと豪快にオレの背をバシバシ叩きながら笑うこの男は、この一ヶ月の間誰一人かけることなく仲間とレベリングして、攻略会議参加が認められるレベルノルマにギリギリ間に合うレベルまでたどり着けた......クライン

 

こいつがいるだけで俺は、心が軽くなったりするのだか......まぁ、なんとも複雑な心境だな

 

 

「それにしても、いない......か」

 

 

キリトが会いたかったのは隣の野武士面だけではない、隣の男もきっと同じことを考えているだろう......あいつのことを

 

 

『救世主』

 

正式サービス開始当日11月6日

茅場によるチュートリアル終了後に現れたカタナをもつ青年

 

 

 

「ユダ......お前は今どこで......」

 

 

キリトの呟きは右隣のクラインだけに届き、二人は自らの拳を握りしめた

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

「あー、もう切る。俺が切るっていったらそれは絶対だ!......てめぇらの死は確定事項だ」

 

人型とは言え、人語を理解できるのか怪しいレベルだが......

カタナをもつ青年は、自身を取り囲む5体の第一層植物型モンスター『マンドラゴラ』に投げ掛け、慣れた手つきで愛刀を『目にも止まらぬ早さで』抜刀する

 

 

手に良く馴染む......いや、この一ヶ月の間に慣れ親しんだカタナを今一度握り直し素早く上下に振るう

 

この一連の動作も何回行ったことか......

七十回辺りで数えるのを止めてからわからなくなってしまった

 

 

技のキレ、身のこなしのキレを重視したAIG一極ビルドの相乗効果により、割りと整った顔つきの『ユダ』が斬激と共に『消える』

 

 

一瞬のまばたいた間に無数のポリゴン片が散らばっている地面にユダの身軽な姿が現れた

 

 

「あーっと?縮地......だったっけか?なかなかいけるな、コレ」

 

片足でケンケンする青年を思いだしユダは頬を緩める

 

 

4体のマンドラゴラを蹂躙し、これまた何度目かわからない動作『探敵スキル』を使用し、自分の辺りにプレイヤーがいないことを確認する

 

 

まだスキルレベルが低く小さい範囲しか捜索出来ないが、近くに誰も居ないことを確認したユダは「ふぅ」と小さく息をはきだし、残り一体になったマンドラゴラに目をやる

 

そこには律儀に俺を待つ植物人間がたたずんでいた

 

 

「すまない......待たせたな、

オッケェーこっからが本番だぜ?」

 

 

そう言ってユダは手に持つ愛刀を『納刀』する

 

 

......時が止まる。マンドラゴラとユダの間に流れていた死のやり取り......殺伐とした空気の流れが止まった

 

 

「!!」

先に動いたのはマンドラゴラだった

 

理解しがたい奇声をあげてその人型のような体型から伸ばされる植物の腕、地を伝いながらユダの目の前まで本体が移動したとき

 

 

 

そのすべてが『ポリゴン化』した

 

 

チンッと小さな音をならして、いつのまにか『抜刀』されたカタナを納刀する

右手で手に入れたドロップやコルと呼ばれる通貨、経験値を確認しながらユダはマンドラゴラに小さく呟いた......

 

 

「オレの本気は納刀してからだぜ?」

 

 

すでに綺麗さっぱり消えているポリゴン片に呟きながら、ボス部屋へと続く森フィールドのマッピングのため迷宮区の奥へと歩みを進めた

 

 

「......っと、そろそろかなディアベルは......

頼むぜ、みんなを死なせてくれんなよ」

 

 

ちらりと時計を確認してふと、青髪の爽やかな青年に誘われた会議へと思考を飛ばすが、なにせボス部屋までのマッピングを済ます時間がないのだ

 

攻略に意欲的な彼ら(アインクラッドの希望)を不用意に危険な目に遭わすわけにはいかない

 

キビを返したようにトールバーナに背を向けてユダは森の奥へ消えていった

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

12月2日のアインクラッドは、晴天だった

 

12時にもなると太陽がより一層眩しく感じられ、日差しにより若干皮膚が熱を帯びているように感じられる......が、これは錯覚である

いくらSAOが最先端の結晶だといえども、太陽からの熱を表現出来るほどの情報処理能力は搭載出来なかったためである

 

......でも、かなり心地いい

 

 

俺は、そんなことを思いながら右手でさらけ出されている左腕をさすった

 

ほのぼのしながら何気なく広場の中央にある舞台を見下ろすと、唯一カスタマイズすることの出来る髪の毛を青色に染めた青年が出てくるところが見えた

 

 

「やっと始まるのかよ」

 

隣で呟くクラインの言葉に答えるかのように、青髪の青年がスッと入ってくる声を響かせた

 

 

「聞いてくれ!

待たせてすまない、今から第一層攻略会議を始めようと思う。俺は、ディアベル!気持ち的に職業(ジョブ)は、ナイトやってます」

 

 

どっと沸く石段に座る会議の参加者たち

 

 

「ナイト......俺が仕切る......か」

 

今までのゲームでは基本的にソロでやって来た俺だが『今回』ばかりは少しずつだが周りのプレイヤーと協力してレベリング等を進めてきた

 

確かにディアベルは、周りの空気を和ましたりするなどリーダー気質があるな

俺は、ディアベルと呼ばれる青年の評価を内心で高めながら静かに次の言葉を待った

 

 

広場が静かになるのを待ってからディアベルが言葉を続ける

 

 

「先日俺たちのパーティーが迷宮区の森の奥でボスフロアの扉を見つけた!」

 

 

ついに来たか、俺とクラインは自然と拳を握りしめていた周りの反応も似たようなもので、「おぉ!」などと歓声をあげるなどする者がほとんどだ

 

 

待ちに待った第一層の攻略......

 

 

俺は、ふと、ここにいないユダに意識を飛ばしていた

 

 

 

『第一層攻略』

この言葉が意味するのはもちろん現実世界への第一歩、一ヶ月という長い時間をかけてやっと一歩というのが、デスゲームとなった今の現状だ

 

そしてまた、これ以上攻略が遅れることによって引き起こされる絶望を回避するために、絶対に失敗してはならないという重圧が会場を包み込んだ

 

 

そんな重圧を壊し、黄色いサボテンのような頭をした男が声を荒げた

 

 

 

「ちょ......ちょっと待ってくれへんか、ディアベルはん」

 

 

良く響く関西弁によって意識を引き戻された俺は、サボテン男の発した言葉に目を見開き、男を凝視することになった

 

 

 

 

・・・・・

 

 




時は現代

次期ハエの王の赤ちゃんと契約した超越者

底辺高校で無双する超越者に
立ちはだかる不良高校生や魔界の住人たち

超越者は無事に赤ちゃんを育てることができるのか!?

もはや神のみぞ知るといったところだろうか

次回
ハエの悪魔と超越者 最終回

『成長を越えて』

この次も、サービスサービス!
では。

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