リリカルなのは 紅と青の異邦人と転生者達   作:神無 龍希

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今回は巨木事件の裏であったことをお伝えします

これでストックが切れたのでしばらくは更新がないと思いますが気長に待っててもらえると
助かります

次回更新の時点でテスタロッサ陣営の転生者募集は締め切りになります


平和な世界と殺らなきゃ殺られる世界 分かり合えない気持ち

 

 レティラ視点

 

 あたしと遊里ちゃんは久遠が女子たちにおもちゃにされてるのを尻目に翠屋から移動していた

 

 「サッカーの試合に翠屋で打ち上げとなれば間違いなく巨木イベントだよね、どうする気、と言っても発動前に回収してるわけじゃないってことはイベントは起こすつもりだよな」

 

 「まあねー、痛みってやつは実際に感じたり目の当たりにしないとなかなか理解できないもの

だからね、今回の災害による痛みを理解しないと心が弱いままになっちゃうよ」

 

 「私は転生の特典を決めた時に神器を使いこなせるようになるために女神様の聖闘士達に修行をつけてもらったけどさすがに命のやりとりまでは経験してないからね、レティラのそういう所は

まだまだ理解出来てないと思うよ」

 

 確かに前世が平和で転生した先がこの世界となると聖闘士との修行以外できついのはなかった

だろうな

 

 だからこそ白騎士物語やNarutoやネギまや永遠神剣の世界で日々を過ごして戦争を経験して命を奪いこの手を血に染めたこともあるあたしとは精神的な部分とか在り方で徹底的に違う部分があると思うしお互いに理解出来ない部分もあるだろうね

 

 でもね、これだけは言えるよ、今日のイベントをなくすのは絶対になのはちゃんのために

ならないって

 

 「遊里ちゃんは前世がある分長く生きてるし聖闘士との修行で強くなってる」

 

 「そりゃまあ、二回目の人生で外見通りの頼りなさってわけにはいかないしね」

 

 「だけど平和な世界でしか生きてない、人を殺したことはない…よね」

 

 「それは…そうだけど、だからと言って」

 

 「違うよ!」

 

 「違うって、何が違うって言うんだ」

 

 「平和な世界で生きてきたことは悪いことじゃない」

 

 「戦いの世界や戦争のある世界で生きたことのあるあたしと平和な世界で生きてる遊里ちゃんやなのはちゃんとは在り方そのものが違うからきっとあたしより遊里ちゃんの方がなのはちゃんの力になれるよ」

 

 「そんなことは…、そんなことは…」

 

 「ないとは言い切れないよね」

 

 その時ジュエルシードが発動したのか今までにない強い魔力を感じた

 

 ジュエルシードの発動をトリガーにして街全体を包み込む規模であたしの設置した条件反応型の結界が発動した

 

 「この結界は?」

 

 「こうなることはわかってたからね、予め街全体を覆うようにしてジュエルシードの発動に反応する結界を用意してたんだよ」

 

 「効果は封時結界と同じだけどあらゆるコントロールをあたしが行えるという点だけが違うね」

 

 「封時結界と同じということは街には被害は出ないけど」

 

 「結界の中のもう一つの街はジュエルシードの暴走で無茶苦茶になるね」

 

 「なるほど、これでなのはに原作と同じ経験をしてもらうということね」

 

 「そういうこと、だから遊里ちゃんはなのはちゃんを助けてあげて」

 

 「レティラはどうするんだ」

 

 「踏み台転生者って原作知識持ちが多いからこういうタイミングでなのはちゃんにちょっかい

かけようなんてのが多いと思うの、それにへっぽこランサーもいるしね、あたしはそういう奴らを止めておくよ」

 

 「わかったわ」

 

 あたしは遊里ちゃんと別れた後で結界の境目あたりでうろちょろする魔力反応を見つけて近くまで転移してから駆け付けた

 

 そこで見かけたのは何か探し物でもしてるように見えるへっぼこランサーこと踏み台転生者の

蘭巣 鈴だった

 

 「こんなとこうろちょろして何か探し物かなー」

 

 「べ…、別にあんたにゃ関係ねえよ」

 

 へっぼこランサーは何処か後ろめたいとこでもあるのか焦ったように答える

 

 「ふーん、てっきり結界の中にいるなのはちゃん達の邪魔でもするのかと思ったけどねー」

 

 「ちい、やっぱりなのははこの中か、ジュエルシードをかっこよく封印してなのはを

惚れさせようと思ったのによ」

 

 「はあ、実際の街の被害を失くすためだけじゃなくてあんたみたいなのを締め出すためにも結界を用意してたのよ」

 

 「なあ!?」

 

 「発動した時関係者は全員街の中にいるだろうなーと思って前もって結界を準備してたのよ」

 

 「発動したら関係者であるなのはちゃんとユーノくんとサッカー部の二人、それとあたしが

認めた人だけを中に入れる結界をね」

 

 「なんだと!、あの淫獣がなのはと一緒にいるのか、そんなの許さん!」

 

 それを聞いてあたしの踏み台転生者を見る目が下種を見る目に変わった

 

 確実に気温が-になるくらい視線が冷たくなったと思うけどそれにも気づいてないみたい

 

 「なんだ、そんな熱い視線送って、ひょっとして俺様に惚れた」

 

 ふーん、踏み台転生者の中でもそういう種類のやつなんだ

 

 アテナさんからも頼まれてるしこれは消していい転生者よね、異論は認めない

 

 前の踏み台転生者の時は相手が弱かったし戦力も十分あったから殺して消したけど今回はアテナさんから授かったこの世界限定の対転生者スキルを使った方がいいかもしれないな

 

 だけど、今はそれよりも

 

 「あたしはあなたなんか認めないからなのはちゃん達のいる結界の中に入るにはあたしを倒して結界を強制解除するしかないね」

 

 「なにやってやろうじゃないか」

 

 「でも強制解除した時にまだジュエルシードが暴走してたらきっと街は大災害になるよ、今回は原作の巨木だし」

 

 「それがどうかしたか、なのはを俺様のものにする方が大事だ」

 

 うん、間違っても負けられない

 

 でもその前に準備しないとね

 

 あたしは影分身を出すと結界の引継ぎとここで勝負するためにもう一つ結界を張ってもらった

 

 「お前Narutoの忍術も使えるのかよ」

 

 「この分身は結界全般を任せるために出したものよ、魔法は関係ない人に見られるわけにはいかないからね」

 

 「まあ、そりゃそうだけど、ならお前の方を倒せば分身も消えるのか?」

 

 「そうなるわね、絆セットアップ!」

 

 白騎士物語での世界で愛用していた鎧を模したバリアジャケットに包まれる

 

 「かわいいからお前も俺様のものにしたいとこだが邪魔をするってんなら叩きのめさせてもらうぜ」

 

 へっぽこランサーが間合いを詰めてきて数回槍で突いてきた

 

 さほど苦労せずに避けることは出来たけど瞬きするほどの時間で数回突きを出せるなんて

なかなか速いね

 

 「今のを避けるなんてなかなかやるな、だがランサーの速さに着いてこれるか」

 

 そんなこと言われたらネタで返したくなるじゃないの

 

 「確かにあなたは速いね、でもそれは日本じゃ二番目ね」

 

 「なんだと、なら一番速いのは」

 

 あたしは「チッチッチッ」と舌打ちしてから親指を突き立てて自分を指差して「はっはっはっ」と笑う

 

 「あたしだよ」

 

 そう言うとあたしはレナードの無拍子を参考にして完成させた我流無拍子で技の入りの部分を

完全に消してへっぼこランサーに気づかれないままアクセルフィンやフラッシュムーブといった

機動系魔法を突き詰めて作り上げた機動魔法の爆裂加速(アクセルブースト)で瞬時にへっぼこランサーとの距離を

詰めてX形に斬りつける

 

 へっぼこランサーは斬られたあたりを押えながら苦しそうな声で驚愕する

 

 「な…、なんだと、ランサーであるこの俺様が反応することすら出来なかっただとお、何故だ、何故なんだ!」

 

 「そんなのは簡単だよ、あなたに足りないものは、それは~ 情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!」

 

 ここで一旦息を吸い込んでから

 

 「そしてぇなによりもーーーーーー、速さが足りないーーー!!」

 

 へっぽこランサーはこれでも速さには自信があったのか見てわかるくらいにすごく怒ってた

 

 「なんだとー!、だったら速さなんか関係ないやつで仕留めてやる」

 

 そう言うとへっぽこランサーは赤い槍(デバイス)を右手で担ぐようにして構えた

 

 「くらえ、刺し穿つ…」

 

 確かに因果を逆転して心臓を刺し貫くという結果を出してから刺さる刺し穿つ死棘の槍なら避けることは出来ない、でもね

 

 「爆裂加速」

 

 へっぽこランサーが槍を投げる前に武器を弾き飛ばしてしまえば問題なし、あたしが速いって

ことを忘れていたのかな

 

 「んな!?」

 

 へっぽこランサーが愕然として表情で槍を弾き飛ばされた自分の右手を見ている

 

 「残念だね、投げる前に止めちゃえばなんてことないや」

 

 「くそ、なら切り札を使ってやる」

 

 と言いながらあたしが弾いた槍を拾いにいく

 

 槍を弾いた時に気づいたけどあのへっぽこランサーくん、ちゃんと非殺傷設定で戦ってる

 

 典型的な踏み台転生者だけど最低限の一線は越えないようにしてるんだね

 

 なら非殺傷設定で戦うランサーくんより命を奪ったことのあるあたしの方が性質が悪いのかも

しれないね

 

 まぁ今更だけどね

 

 とっくにわかってることだからなのはちゃんの方に遊里ちゃんを行かせたんだしね

 

 「いかにも怪しげな黒ローブの男がくれたものだから使いたくはなかったんだけどな」

 

 そう言って取り出したのは小瓶に入った黒いへびだった

 

 ならそもそももらうなよと思ったあたしはきっと悪くない

 

 「これは虚数空間とは違う次元の狭間で偶然拾ったものを改造したものだと言ってたけど俺様の予想が当たっていればこれはオーフィスのへびに違いない」

 

 確かに次元の狭間で拾った黒いへびと言えばそれくらいしか思いつかないけど黒ローブによる

改造というのが怖いなー

 

 だけどランサーくんは躊躇わずに黒いへびを飲んじゃった

 

 「くうぅぅぅわああああああ!!」

 

 何かを押えこむように俯いていたランサーくんが突然空を仰ぎ見ると共に黒いオーラのような

ものを全身から噴き出しつつ吠えた

 

 「漲る、漲る、力が漲るぞー!」

 

 「くくく… この力があれば誰にも負けん、俺様が最強だー!」

 

 そう叫んだランサーくんはこっちを見た、何か目に剣呑な光が宿ってるんだけど

 

 オーフィスのへびなら強くはなっても凶暴にはならないよね

 

 ってことはこの冷や汗が流れるようないやーな感じは黒ローブがへびを改造したせいってこと

 

 そう考えんながらランサーくんを見てるとさっきまでの赤い槍は仕舞ったみたいで別の赤い槍と黄色い槍を構えていた

 

 うわー、厄介なことになった

 

 見た目通りならあの赤い槍はあらゆる魔法を消滅させるゲイジャルクだし黄色い槍はつけた傷はいかなる方法でも治らない呪いがかかってるゲイボウじゃないの

 

 「ガアアアアアアアアー!!」

 

 野獣のように叫び声を上げながらランサーが突撃してくる

 

 「ウラアアアアア!」

 

 叫びに乗せて二本の槍をさっきとは比べものにならない速さで突きまくってくる

 

 あたしはその攻撃をひょいひょいと余裕を持って避けてる

 

 ように見えるけど実際は内心焦っていた

 

 見た所バーサークしてるのにちゃんとした槍法に乗っ取って凄い速さで突いてくるなんて

でたらめなパワーアップじゃないの

 

 へびを改造したといってもやりすぎじゃないの?

 

こうなったらアテナさんから授かった切り札を使っちゃおう

 

 あたしの足が淡い光に包まれてランサーくんの猛攻撃を避けながらある形を描くために動き

続ける

 

 ランサーくんはバーサークしてる上にあたしに集中してるから気づかないだろうな

 

 あたしの足をペンにしてある形を描いてるなんて

 

 ランサーくんの猛攻を避け続けながら数分かけてやっと準備が出来たよ

 

 「天へ帰れ、私欲のために悪用されし力達よ特典剥奪(スキルキャンセラー)!」

 

 特典剥奪とは転生の時に得た特典ま全て消去する対転生者用のメタスキルだったりするよ

 

 「グワアアアアアー!」

 

 ランサーくんの槍もデバイスも消えたし攻撃が思いっきり遅くなったってことはこの速さ、

だけじゃなくてきっと身体能力全般も特典なんだろうね

 

 きっと特典として望んだことの中に第五次聖杯戦争のランサーの能力と宝具なんて特典でも

あったんだろうね

 

 後は、ランサーくんが復活する前に気をコントロールしてチャクラも調節して右手に仙気を

集めてランサーくんの正中線を抉り込むように鳩尾に打ち込むべしと

 

 あたしの拳はランサーくんの腹に深くめり込んでそのダメージで黒いへびを吐き出したよ

 

 このへびは空間魔法で倉庫用の空間を作ってしまっておこう

 

 あれ、空間を作った時に何か違和感を感じたような、気のせいかな

 

 まあいいや、最後の仕上げとして前に殺した踏み台くんと違って救いようがないほど最低な性格をしてるわけじゃなさそうだからちゃんとアテナさんから授かった術で送ってあげよう

 

 「転生光輪(ヘブンズゲート)

 

 周囲の魔力がランサーくんの周りに集まって光の輪を作る

 

 ランサーくんは複数の光の輪に包まれて静かに消えていった

 

 きっとアテナさんがよくしてくれることでしょう

 

 どうやら街全体を包む結界が消えたようだしあたしもなのはちゃん達と合流しよっと

 

 それに今日はいつもよりもなのはちゃんに構って喜んでもらえるようにしよっと

 

 後日空間倉庫から黒いへびが消えて代わりに「迷子のへびを送ってくれた 我感謝する」と

書かれたメモが入ってたのは何かの間違いよね

 

 うん、きっと間違いに違いない、そう決めた

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