今回は二天龍を宿した遊里とライバルとの一騎打ちです
遊里視点
「游夜負けちゃったわね、じゃあ次は私の番ね」
と言っておとなしく決闘を観戦してた紫の髪の女性が立ち上がる
「とは言うものの出来れば出来ればライバルと一騎打ちしてみたいんだけどいいかしら?」
「ライバルって誰のことかなー?」
「それはこれを見ればわかるんじゃないかな、『
展開!」
彼女の言葉に答えて右手には赤龍帝の籠手によく似た宝玉のついた龍を模した蒼い籠手と足には宝玉のついた黒いブーツのようなものが装着された
「それってもしかして神器?」
『そうだ、それも俺達と同じ龍を宿した神滅具だ』
「これはね、本来宿敵として戦い続けるはずの赤い龍と白い龍が宿主を同じにするなんて
イレギュラーが発生したために急遽世界が用意したバランスをとるためのライバルとしての
イレギュラーよ」
『そういうことだ、赤いのと白いの』
『それが故にお前達と敵対する組織のイレギュラーに宿るのは必然だったと言えるだろう』
「そういうことだから数多の平行世界で赤龍帝と白龍皇がそうであるように私達も
戦いましょう」
「なるほど、あなた達が最高評議会と結びついてる組織なわけね、転生者が多くて最終的な
バランスをどうとるのかと思っていたけど第三期を目途にバランスをとるつもりなのね」
「私もそうなると思っているわ、だから今は戦いましょう」
「いいわ、あなたがどれたけ強いかも知りたいし、ただしこの世界の優しいルールと言える
非殺傷設定でね、神器でも設定出来ることはわかっているから」
「くすっ。了解よ」
ならまずは小手調べといきますか
『Boost』
「まずは軽く一発、ブレイズナックル!」
飛行魔法で飛んで上空からの右ストレートは避けられた
それどころか軽く肩ぽんされた
どっかの霊界探偵みたいに「右ストレートでぶっ飛ばす」じゃお話にもならないか
「そっちがブーストならこっちは」
『
え…、ちょっと、倍加した力が元に戻った?
「どう、蒼龍君の籠手の半減の呪いを付与する能力は、付与してる限り半減のままだし数日は
付与が消えないわよ」
なるほどね、だけど
「半減されるならその分倍加すればいいだけ」
『Boost』
『Enchantment』
再度倍加したのにまた半減された、それも今度は触れてないわよ
「言い忘れていたわね、蒼龍君の籠手の呪い付与は10秒毎に掛け続ける継続する呪いよ」
「なんですって」
「それよりも呪いばかり気にしていていいのかしら」
『
「速い」
言ってる間に殴られた
「これで速さも半減」
「そんな」
「足りない、足りないわ」
また拳を握って殴りにくる、ただ勢いをつけて殴るだけの単純な攻撃なのに速さが半減した今は避けれない
「うわぁ!」
吹っ飛ばされて地面に転がされる
転がされたままでいいわけがないから立ち上がったけど今度は腕力が半減されたことを実感した
「あなたに足りないもの、それは情熱理想理念頭脳気品気迫優雅さ勤勉さ!、そして何よりも、速さが足りないーーーーー!」
「自分で速さ半減させといて何言ってんのよ」
「あれはネタだから、冗談みたいなものだから」
アリサがぷりぷり怒ってるのをレティラが宥めている
理不尽でも何でもネタをやれる機会があればやっちゃうのは芸人根性があるということだろうね
私はそんな芸人根性よりも根性をいれて呪いを解かないといけないけど
ん…、根性を入れる、根性を入れるならその根性を倍加すれば、それに倍加と言えば対となる
半減
呪いも半減の呪いだしアルビオンの半減の力を倍加して呪いを弱めたら?
「先にかけたしもう勝負ありかな、なら決着をつけましょう」
相手は黒龍王の脚絆の能力でかかる摩擦やら慣性やら自分自身のいろいろなものを半分にして
どんどん速くなる
だけど速くなるということはそれだけ軽く、そして脆くなるということ
なら呪いを解除して一発入れることが出来れば勝てるはず
私は異様なまでの速さでボッコボコに殴られまくって色んなものが半分にされて動くことも
出来なくなってる中でそう考えてひたすら赤龍帝の籠手の力を溜め続けていた
「ちょっと、もうやめなさいよ、勝負はついてるでしょ!」
「やめておけアリサ」
「なんでよ!」
「遊里のやつはまだ諦めておらぬ」
その通りよ、それに準備は出来た
『Transfer』
白龍皇の半減の能力に集中的に譲渡する、そして
『Divide』
倍加された半減の能力で薬味先生のエヴァに掛けられた登校地獄もかくやと言うほど何重にも
絡みついた蒼龍君の籠手の呪いを徹底的に弱体化する
バキイィィィィィィィィン!
そして自分の中の魔力とか気とか神器のドラゴンのオーラとかを一気に噴き出して呪いを無理やり壊す
「うっそ、なんで壊せるのよ、でたらめじゃない」
相手があまりにも信じられないことを目の当たりにしたためか唖然・茫然
でもそれは戦闘中においてはあまりにも大きすぎる隙よね
「ブレイズナックル!」
右ストレート一発で面白いほど彼方まで飛んでいったわ
黒竜王の脚絆の能力で軽くしすぎよ
「やれやれ、仕方あるまいな」
レティが転移して戻ってきた時には私が彼方まで吹っ飛ばした彼女を抱えていた
「ということは勝負は遊里ちゃんの勝ちなの?」
「そういうことになるな、文句なしに」
その後蒼真が気付け薬を作って吹っ飛ばしたせいで気絶した彼女の目を覚ます
「けほっ、けほっ、なんなのこの物凄く不味いのは」
「俺は水からあらゆる薬を作ることが出来るがその分飲み薬か揮発性の薬しか作れないんだ、
我慢しろ」
「まあ、負けた俺達が文句言ってもしょうがないしな」
「ともかくだ、これで夜天の書修復計画の最終段階に入ることが出来るようになったと見て
いいんだな」
「そうだな、負けたくせに邪魔をするなんてかっこ悪いことなんて出来ないしな」
「そう言えばすっかり自己紹介するのを忘れてたわね、私の名前は
自己紹介してきたなら私も応えないとだめよね
「私の名前は榊・遊里よ、今度も私が勝つからね、ライバルさん」
「それと邪魔するつもりがないなら見学くらいはしてていいぞ、とりあえずこれ飲んどけ」
蒼真くんが黒堂さんと黒木さんに薬を渡して二人共その薬を飲んだ
「なんだこりゃ、決闘で消耗したのが全部回復したぞ」
「私もよ」
「それは俺が作ったエリクサーだ、スタミナとか一時的な消耗は全て回復するぞ」
「ほんとにとんでもないな」
「確か水からあらゆる薬を作れると言ってたわね、霧状にしたり揮発性な性質を利用したりとかやり方次第ではとんでもないことになるわね」
「エリクサーの霧で範囲回復とかか、笑えねえな」
「それで、お前達はどうするんだ?」
「どうするって?」
「邪魔をしないのであれば見学しても構わないとのことだ」
「夜天の書が完全に修復出来てもう手を出す意味がないと報告してもらえればこちらも手間が
省けるので助かります」
「あー、なるほどね」
「エリクサーを飲ませてくれた借りは返したいし状況次第じゃ手伝ってもいいぜ」
その言葉を聞いてレティが防衛プログラム(転生プログラムと再生プログラムつき)と怨念の塊と紫天領域が残ってる闇の書を封じ込めた宝玉を見晴らしのいい場所にセットした
「皆準備は良いか」
私も含めた全員から返事が返ってきてリンディさんが作戦の開始を告げる
「夜天の書修復計画の最終段階である、闇の書の闇討滅作戦を開始します」
次回はいよいよ闇の書事件のクライマックスになる闇の書の闇ナハトヴァールとの決戦です