遊里視点
踏み台転生者との戦いがあってから私達は原作通りに私立聖祥大学付属小学校に入学した
そして五月に入ったところでアリサがすずかをいじめてなのはの平手打ちが炸裂したことで結果的に友達になった
踏み台転生者を倒した私が言えることじゃないかもしれないけどもうちょっと穏便に
出来なかったのかな
まあ、話しを聞かない人には魔法でぶっ飛ばしてでも話しを聞かせて友達になるような子だから仕方ないか
そしてなのはの幼馴染ということで私とレティラも友達になった
そんな小学校生活二年生の二学期にそれは起きた
レティラからの念話で
すずかとアリサが誘拐されたからすぐ来てほしいと言われた
二次小説でよくあるテンプレな誘拐事件である
レティラとの待ち合わせ場所へ急いでる間に念話でレティラからわかる限りのことを聞いた
どうやらすずかとアリサが二人で塾へ向かう途中でいきなり車に押し込まれたようだ
二人は同じ塾に通っているが私もレティラも塾には行っていないために別行動になっていたのがいけなかった
なのはは、う~ん…ある程度は戦えるようにはなってるけどそれでも巻き込まれなくて良かったと言うべきかな
待ち合わせ場所につくとレティラは既に来ていて携帯で恭也さんと忍さんに連絡して準備して
おくように言ったらしい
恭也さんとはよく模擬戦をするから私とレティラが強いということは良くわかってる
それに忍さんとは熱々の恋人同士なので私達が強いというこは忍さんにも伝わっている
合流した私達はレティラが連続で転移魔法を使って恭弥さんと忍さんを拾って誘拐犯と誘拐
されたすずかとアリサのいる場所へと転移した
アリサ視点
今日は塾があるからすずかと二人で塾へ向かっていたんだけどいきなり誘拐されたわ
車二台で大人数人がかりで押えこまれたらどうしようもないわよ
まったく恥ってものを知らないのかしらね
あっ…、私達みたいな子供を攫ってる時点で恥なんて知ってるわけないか
しっかし安物の睡眠導入剤を使ってるわね
頭がガンガン痛くて寝起きは最悪よ
まったく誘拐されたとなればどうにかして助けを呼ばないといけないのにこんなに頭が痛いとやりにくくて仕方ないわ
でも、それより今はすずかは無事なの?
周りを見るとここが何処かの倉庫ですずかは私と同じように縛られて片隅に転がされてるのを
見つけた
女の子に対する扱いじゃないわね
それに見張り役おぼしき男も一人いるわね
「アリサちゃん起きたのね、大丈夫?」
「すずかこそ大丈夫、頭痛くない?」
「誘拐する時に安物の薬でも使ったんでしょうけど頭が痛くてね」
「へっ、安物を使わなきゃいけないくらいなんだから手前みてえな
見張り役の男が私達の話に割り込んできた
「だけど一緒にいたついでに攫ってきたのがあのバニングス家の娘だとはこいつはついてるぜ、何しろいくらでも手の打ちようはあるしがっぽり頂けそうだからな」
うわ、テンプレな誘拐犯だ、考えてることを隠すつもりもないわね
「それにしても私達を攫ってどうするつもりよ」
「さてな、俺達はそっちの
「つまりパシリってわけね」
「金払いがいいからな、我慢のしどきってわけだ」
「なるほどねー」
意外と話しやすいやつだけど誘拐犯の一味には違いないし見張りがついてるなら小細工することも出来ない
状況が動くのを待つしかないわね
第三者視点
レティラ達はアリサとすずかを軟禁している倉庫の近くに転移した
「近くまできたしあたしが詳しい情報を集めるね」
レティラはそう言うと魔法で小型の丸い機械のようなものを出してそれが浮いたと思ったらどんどん気配を薄くしながら倉庫へ向かっていった
隠密型のサーチャーで倉庫の中の様子を探るつもりのようだ
だが調べてる途中で新たな人物が現れたことで更に厄介なことになったのを理解した
「どうやら誘拐犯のボスらしき人がきたみたいだけどその人にくっつくようにしてノエルさん
みたいな自動人形がいるよ」
「それって狙いはすずかってこと」
「月村家の争いにアリサちゃんを巻き込んでしまったってことか」
「なら尚更助けないとね、赤龍帝の籠手」
『ブースト』
気合が入った所で更にサーチャーで調べて得た情報を伝える
「外を見張ってるのは二人一組で二組ね、それに中には見張りを含め三人いたのがボスを
加えて七人に増えてるね」
「七人か、それくらいなら難しくないな、自動人形は俺がやる、みんなはその間に二人を
助け出してくれ」
「わかったわ」
「ちゃっちゃと助けちゃおうね」
「当然、派手にぶっ飛ばすからね」
外の見張りの一人が倉庫入り口のに来たところで全員飛び出して恭也は一人を小太刀型デバイスの鳴神で打ち据えてもう一人は遊里が狙い澄ませてぶん殴ることで倉庫の奥へぶっ飛ばした
「なっ、何だ」
誘拐犯のボスらしき男が遊里にぶっ飛ばされた男が自分の方へ飛んできたので焦った声を上げていたがボスを守る自動人形の女性が両手の刃で飛んできた男を斬り刻んでボスを守る
その間レティラはもう一組の外回りの見張りに備えて魔法の罠を張っていたが何も知らない
見張りは突然足元に浮かんだ魔法陣から発せられた衝撃で昏倒した
倉庫の中へと踏み込んだ忍達は誘拐犯のボスと相対して可能性がもっとも高い人物がやったことだと知った
「安二郎おじさん、あなたがやったことなの!」
「ふん、本家の小娘か、月村の家を継ぐのは儂の方が相応しい」
そこからのやりとりはどこにでもありがちなお家騒動の言葉の応酬になっていった
そして…
「貴様らもよくこんな化け物のために動けるもんだな」
安二郎が忌々しげに吐き捨てる
「どういうことよ」
アリサは安二郎の言った言葉の意味がわからずに聞き返す
「いや…、いや…、やめて」
すずかはひたすらに隠してきた秘密を知られようとしていることに怯えている
「ほう、知られたくないのか、なら教えてやろう」
安二郎は如何にも小悪党な嫌らしい笑みを浮かべて月村の秘密を話し始める
「こいつらも儂も月村の家はな、『夜の一族』という吸血鬼の一族なんだよ」
忍は秘密がばらされたことで悲痛な表情を浮かべる
「ようするに攫ってきた小娘もそこの小娘も人間ではなく化け物ということさ」
「ふ~ん、それで、化け物化け物って言うけどどんな違いがあるっていうのよ」
アリサはショックを受けた様子もなく冷静に聞き返す
「やめて…、やめて、お願いやめて!」
すずかの悲痛で必死な叫びが響き渡る
「すずかちゃん、大丈夫だよ、絶対大丈夫」
レティラが優しく柔らかな微笑みですずかを励ます
「夜の一族はな、身体能力がやたらと高い代わりに鉄分の消費が激しいからどうしても血を
吸いたくなっちまうのさ」
「しかも好きな異性の血ほど吸いたくなるときたもんだ、その魔眼の力だって男を誑し込むためのもんじゃないのか」
誘拐犯のメンバーたちが安二郎に便乗して下卑た笑い声を上げる
「ふーん、確かにすずかは体育の授業じゃ無敵ってくらい強いけどね、だからどうしたの」
アリサは平然とした表情で「何だ、そんなことか」と言わんばかりに言い放つ
「え…」
すずかはアリサの言葉で色んな意味で衝撃を受けてどう答えていいかわからずに茫然とアリサを見つめてる
「なんだと、吸血鬼だぞ、血を吸う化け物だぞ、なぜ恐れない」
驚愕した安二郎が慌てて問い詰める、思惑が外れて焦っているようだ
「そんなの当然じゃない、あなたは化け物の定義を間違えているのよ」
遊里が呆れたように言う
「化け物とはその種族や能力のことを言うんじゃない、その心やあり方が人から外れた外道を
化け物と言うのよ」
・・・
「吸血鬼に生まれて血を吸うことが出来るというすずかちゃんよりも自分の欲望の
・・・
ために何も抵抗出来ない子供を誘拐してるきみたちの方がよほど化け物だということだね」
士郎が化け物を定義をわかりやすい形で説明する
「当然よ、すずかのことは家族の次によく知ってんだからね、人の嫌がることをしない優しい子を怖がるわけないじゃない」
アリサがそれが当然といった態度で言う
「人間だろうが吸血鬼だろうがすずかはすずかでしょ、私だってさっき人一人ぶっ飛ばしたけどすずかとアリサを助けたいと思ってる私に違いはないんだし」
「こんな時に相応しい、無敵の呪文があるよ、「それがどうした」ってね」
遊里とレティラがアリサに続く
「なるほどな、それがどうした、俺はすずかちゃんとアリサちゃんを助けるために犯人を
叩きのめすだけだ」
「それがどうした、すずかちゃんとアリサちゃんを助けにきただけだよ」
「それがどうした、ついでにすずかちゃんを泣かせたやつをぶっ飛ばす」
「そうね、それがどうした、月村の家のことなんて関係ないわ、今はただ可愛い妹を攫った
あなた達を許せないだけよ」
「それがどうした、久々に外道相手に不破の名前を解放したくなってきた」
「それがどうした」 その言葉は心に一本、確りと芯を通してくれるような気がする
そう、まるで偉大なる航路を目指す海賊の心に一本の槍を呑んでいるように
その後誘拐犯達は自動人形のイレインを戦わせたり拳銃を使ったり人質をとったりしたが心に
確りとした芯の通ったレティラ達に通用するわけもなく重症を負う者もなく二人を助け出すことに成功した
月村 安二郎を始めとする犯人達は月村家で裁かれて生き地獄を味わうこととなり月村家と
バニングス家には魔法や転生者といったレティラ達の秘密を明かして月村家と契約を結ぶことに
なった
せっかくの誘拐事件でしたが戦闘はありませんでした
原作の恭也でもエレインを倒せるのに魔法が使えるようになってる上にレティラと遊里も
いるんじゃ過剰戦力にもほどがあるというもの
雑魚が追加されていたり色々と姑息な手段で悪あがきしても絶望がゴールという未来しか見えない(笑)
無印以前のイベントは今回で終わりです
ストックがちゃんとたまってから無印編を始めたいと思いますのでしばらくおまちください