「いい湯だな」
オビト、イタチ、シスイは三人で風呂に入っていた。湯の国に来てすぐに宿を取り、温泉に浸かることにしたのだ。
身体を洗い、しばらく浸かっていると温泉の端に網を見つけた。
「おい、シスイ、イタチ。温泉卵あるぞ」
温泉卵に舌鼓を売っていると身体を洗うところに、見慣れたというか見慣れない背中が見えた。あれほど特徴的な背中をしている忍はオビトの知る限り一人しかいないが、特に今関わる必要性もないためあえて無視した。
シスイが温泉が飲めると書かれた看板を見つけ、イタチと共に飲んではしゃいでをしている(厳密にはシスイのみがはしゃいでいる)とガラガラと音がなり、見慣れた客が入ってきた。
「アスマじゃん」
「オビト、お前、こんなところで何してんだ?」
「こんなところなんだから身体癒しに来てるに決まってんだろ。そっちは任務か?」
「おう、駐在任務の最中だ。ちょうど交代だったんでな」
湯の国は火の国と雷の国の間にあり、今現在は木の葉が押しているが戦線がある。そのため、戦線維持をしている駐在担当がいる。
「つっても、明日には木の葉に帰るんだがな。なんか、他の任務があるとかで」
「へぇ。そういえば紅とかは?」
「さあ?多分、女湯だと思うけど」
なるほど、と呟き、周囲を見渡す。塀の高さ、3mちょい。地面、岩づくり。温泉の敷地から少し出ると木が植えてあり土になる。逸そ変化の術で堂々と覗くか?塀から神威で顔だけだす。或いは土遁で生首状態で覗く。ダメだな、情報が少なすぎる。
「シスイ!イタチ!模擬偵察訓練だ!」
温泉卵を食べていたイタチとシスイがきょとんとなる。
「これより女湯を覗く!女湯も覗けんようで暗部の仕事が務まると思うな!さnっ!!!?
飛んできた桶がオビトの頭部に直撃する。オビトはそのまま温泉に倒れ、ザバーンッと音を立てて沈黙する。
「その声オビトでしょ!性懲りもなく覗いて見なさい!簀巻きにしてサンドバッグにするわよ!!」
その様子を見ていたアスマはため息をつき、頭を抱える。
「大声出すから・・・・・・」
オビトに当たり飛んでいった桶が温泉に浮いてきたオビトに、再び当たりカポーンと間抜けな音を響かせた。
「いやあ、なんかすいません。ご馳走になっちゃって」
温泉から上がったオビトたちはアスマたちの班の隊長に食事をご馳走になった。
「写輪眼で無理やり払わせたんだろうが」
もとい、無理やりおごらせていた。
「まあ、これも六道仙人のお導きってな」
「ちがう、絶対違う」
どうやら隊長さんは余程のダメージを受けているようだ。財布が文字通り、文字通り以上の意味で空になったのだからそれも当然だろうが。
それはそれとして影分身を作り出し、走らせる。これでこの国、というより里への用は済んだ。
「んじゃ、俺らは帰るけど、特になんかあるか?」
「ねーよ。さっさと帰れ。里だって忙しいんだから」
はいはいとだけ返すと、オビト達は木の葉へと向かった。無論というべきか神威は使ってはいないが。忍びの足ならば里までは一日とかからず、火の国にはすぐにでも入れるからだ。
木の葉についたオビトはイタチとシスイを返し、帳の本部へと赴く。
極秘資料を取り出し、中身を検める。この資料は言わば、帳の初期メンバー、つまり今現在帳入りが決定している忍のプロフィールが書かれているものだ。
ぺらぺらぺらとプロフィールをめくっていく。中々にいい忍が揃ってきたが、暗部の育成機関であった根の人間もそこそこにはいるようだ。
しばらくめくっていると覚えのある名前を見つけた。
薬師ノノウ・・・・・・「薬師」
原作において、重要な役目をになっていたカブトの母親だっただろうか?今現在の状況のところには岩隠れへの長期潜入任務と書かれていた。任務が始まったのは今年である。カブトの方は根にいるのか・・・・?
このあたりは今度、火影様に確認しよう。カブトとノノウに関係があるようなら、任務から回収するとしよう。岩隠れとの戦争は近いうちに終わるだろうし、和平がなってからバレたら再戦のきっかけになってしまうし、カブトが闇落ちする。
ノノウの資料を抜き取り、別の場所に保管する。場合によっては、カブト諸共、医療部隊で働いてもらうとしよう。
更にペラペラとめくる。シカクさんに集めてもらっといていうのはなんだが、強い忍があまりいないな。戦闘力という観点においては使えそうなのが俺と、うちはトドキ(フガク推薦の上忍)その他数名。シカクさん自体は個人での戦闘は強いとはいえない。
暗部の仕事は通常任務と違い常にチームで動くわけではないので、個人の戦闘力は必須になる。シスイとイタチが一線級で戦えるようになるまで五年はみたい。
原作の時期からみても、本来ならば再不斬を誘いたい所ではあるのだが、原作と違い血霧の里になっていないためおそらく再不斬は抜け忍にはならない。
いっそのこと、サソリを誘ってみるか?四代目風影が就任しているところを見ると既に里を抜けているだろうし・・・。
任務中に見つけたら報告するようにさせればいいし、見つけたら誘うだけ誘ってみるか。多分ではあるが、風の国で忍里を潰して回ってるだろ。
あとは・・・・・・。と考えてそこそこの逸材がこの国には隠れている。というか別に隠れてはいないがいることを思い出す。
そういえばそうだ。あそこがあった。
《火ノ寺》が