"とらぶる"だらけの選択肢 作:チョイス
学校は憂鬱だ。
それが"2度目"ともなれば尚更。
吾輩は転生者である。名前は"タダノジン"。
これだけ聞けば、まあ普通の名前か。とか思うことだろう。
でもこれ漢字で書くと"
読み方変えると"ただのひと"だから。キラキラネームにも程があるだろって。いじめられだろこんな名前。
この世に神様という存在がいるとすれば、そいつのイタズラなんじゃないかと思う。見つけたら即ブッコロがしてやらねば。
まあ、なんてことを考えてはいるがぶっちゃけ響きは普通の名前だ。そこまでショックは大きくない。
2度目の学校が憂鬱とも言ったけどぶっちゃけそこまで嫌なわけじゃなかったりする。
ほんとに憂鬱な理由は別にあるのだ。
昼休みの時間。
自分の席に座り、頬杖をついて窓からグラウンドを眺めながらため息をこぼす。もはや日課の行為。
そんな中、こちらに話しかけてくる人物がいた。
「よっ、ジン。一緒にサッカーしようぜ」
振り返ればそこにはイケメンフェイスの男、"結城リト"がいた。
家がお隣同士でよく遊ぶ仲。所謂、幼なじみと言うやつだ。
「────っ、よっしゃ!やるか!」
「ああ!遊ぶぞ!」
元気にボールを手に教室を出ていくリト。
その背中を追いかけながら俺はまたため息をこぼした。
さて、時間は少し飛んで放課後になった。
ランドセルに教科書類を仕舞い帰る準備を進める。
今日も何とか一日を終えられた。疲れた。主に精神が。
「なあジン。今日俺ん家に遊びに来ないか?」
「ん?リトん家?」
ふむ、そういえばお隣ではあるが家に遊びに行ったことも、来られたこともなかったな。普段は外でキャッキャウフフしてたもんなあ。
いい機会だし……行くか。
──と、その瞬間、世界が止まった。
比喩表現でもなんでもない。完全に停止した世界。
空に浮かぶ雲も、教室から出ていこうとするクラスメイトも、目の前のリトも、そして俺自身も動かない……動けない世界。
そんな中で俺の目の前に現れてくる恒例のソレ。
【是非、お邪魔させてもらう】
【ここは断っておこう】
俺の頭を悩ませ、胃に痛みを走らせる原因がこの"選択肢"だ。
ソシャゲ等のゲームでよく見るこの選択肢。この異能力とも呼べない呪いのような力を俺は手にした……してしまったのだ。
あれかな?転生した時にもらえると噂の転生特典ってやつなのかな?すごいありがた迷惑。クーリングオフとかって適用されません?あ、されない。そすか。
いやー、ほんとに頭痛が痛くなるね(?)
選択肢、全然普通じゃん?って?
馬鹿野郎!普段からこれくらいならこんな文句なんて言わないんだよ!
お前たちは
とはいえ今回は平和だ。さっさと選んでしまおう。
断る理由は無いからね。是非とも行かせてもらいましょうか。
……まあ、行ったら行ったでまた一悶着ありそうだけどね。でも遊びたいの、今の俺子供だもん。それにリトとは仲良くしていたい。普通に。
この世界で唯一と言っていい友達なんだよ…!
そんなわけで選択肢を選ぶわけなんだが……どう選ぶの?って話だな。
簡単だ。選ぼうとすると選択肢の枠がピコピコ光り出す。そのまま上か下かを選べば選んだ方の枠だけがピコピコ光るから、そうなったら決定を心の中で思うと小気味のいい音が鳴り、選択肢が消えていく。
その後、世界に"時間"が戻ってきて自分も周りも動けるように。
そうすると今度は俺の口が勝手に開き──
「是非、お邪魔させてもらう!」
「お、やったぜ!最近新しいゲーム買ったからやろうな!」
「ああ、やろうな」
愛いやつよ。そんな元気にはしゃぎおって。そんなの見てたら俺も嬉しくなる。
それにしても、なんてことを思いながら自分の口に手を当てる。
選択肢を選べば口が勝手に動く。最初の頃は慣れなかったなあ。
この選択肢、選ぶだけならまだしも選んだが最後、その選んだ選択肢に書かれた内容を完遂するまで体が勝手に動くのだ。これが一番しんどい。
どんなに恥ずかしくとも、どんなに辛くとも、どんなにキツくても、選んだらやらなきゃいけない。俺の意思に関係なくね。
……俺はいつ開放されるんだろうなあ(遠い目)
「んじゃ、荷物置いたら俺ん家集合な!」
「おっけ、ポテチとか大量に持ってく」
「マジで!?やったぜ!」
ふふふ、元気だねえ。子供は元気なのが1番だよ。
………俺も頭空っぽにして遊びてぇよぉ…!
「ただいまー」
一旦家へ帰りランドセルを部屋に置く。
そのままリビングに向かって戸棚からお菓子をいくつか。
「ジン、アンタそんなに食べるの?」
「あ、母ちゃん。いや、今からリトん家で遊ぶから一緒に食べようと思って」
「あら、いいわね。冷蔵庫にある"ケーキ"も持っていきなさいよ」
「お、サンキュー。ありがたく持ってくー」
冷蔵庫からケーキを取りだし、お菓子はビニール袋へ。
「んじゃ行ってきまーす」
「はいはい、迷惑はかけないようにねー」
家を出て、すぐ隣の家へ向かう。
それにしても迷惑かけないように、かあ。約束はできねえんだよなママ上よ…。
──ピンポーン♪
インターホンを押して少し待つと、開かれる扉。
中から出てきたのは……1人の幼女。
……………ん?だあれ?
「こんにちは……あ、リトのお友達ですか?」
たどたどしいながらもしっかりとした口調。
……そういえばリト、妹いるとか言ってたっけ?
4、5歳下だったような……となれば3、4……?いや、この成長具合なら4歳か…?
いやー、でもこの歳でわかる。この子は別嬪さんになるね。
しかもなかなかのしっかり者にみえる。こりゃ将来はいいお嫁さんなるで。
【今のうちに唾を付けておこう(物理的)】
【今のうちに唾を付けておこう(精神的)】
そして俺の将来は犯罪者かな?はははは……はぁ。
ファックッ!!
続きを書きたい欲はあるけど行き当たりばったりで描き始めたから何もまとまってない。
感想乞食なんでモチベ維持のためお願いします。何でもしますから(何でもするとは言ってない)