「驚いたな…」
まさか、前世界に似ているとは思わなかったのだろう。
航宙駆逐艦からの映像が、ここが地球と似ていることを物語っている。
しかし、何かがおかしい。ゆかの勘がそう言っていた。
航宙駆逐艦から続報が入った。
映像を拡大して見てみると、ありえないものが映っていた。
「艦娘?」
兵士の1人が呟く。
女性が海上で戦っていたのだ。
その中には、実物大の軍艦が混じっていた。
艦娘?どうしが、接近戦をしている。
映像には、紫色の髪をして槍を持っている女性と、白髪で橙の瞳をした短剣を持っている女性が鍔迫り合いをしていた。
「これは、面白いことになっているな」
「!?し、司令官!?」
兵士が映像に夢中になっていると、いつの間にか背後にゆかがいた。
ゆかも興味深そうに映像を見つめている。
「司令官、どうしますか?この艦娘のことも…」
「いや、あれは艦娘とは違うものだ」
ゆかははっきりと言った。
「船が人として具現化した存在であることには変わりないがな」
ゆかは一目見ただけで艦娘と違うことを見抜いた。
映像に一瞬だけ映ったもの。
それは船体が光り、いくつもの立方体に分解され、少女の身体に纏わり付いて艦装が展開されたことだ。
艦娘も船体形態や艦装形態にはなれるが、その際にこのような現象は起きない。普通に光って変わるだけだ。
「とにかく、彼女らと接触は最優先事項だ。準備しとけ」
「はっ!!」
そうゆかが言った瞬間だった。
赤と白の女性が、空母の上で世界に向けて、こう言った。
『これは宣戦布告よ、アズールレーン』
『これより重桜は鉄血と共にお前達の欺瞞を打ち砕く』
『未来とは強者に委ねられるもの。天命はこの力で大洋を制する我々にある』
「なっ!!」
船内にいるこの映像を見ている、聞いている人は驚いた。彼女らは堂々と宣戦布告し、堂々と離脱していく。
「正気か?」
実際に、そう疑ってもおかしくない。
前世界の第二次世界大戦の艦船が、日本とアメリカ・イギリスに分かれて、戦闘していてこのような状況になっているのだ。そのくらい、艦船がそっくりなのだ。
「…真珠湾攻撃」ボソッ
1人の隊員が呟く。その呟きは誰にも聞かれなかったが、ゆかには聞かれていた。
「真珠湾攻撃がどうかしたか?加賀利」
「い、いえ。単純に真珠湾攻撃に似てるなと思いまして…」
その意見にゆかは考え込む。その手元には、航宙駆逐艦からの偵察を基に作成したこの世界地図が映った端末があった。
一隊員が、真珠湾攻撃と似ていると言っていた根拠が沢山ある。
ほとんど、前世界と地形が似ていたのだ。
それに加えて、第二次世界大戦レベルの艦船。
そして、日本の艦船とアメリカ・イギリスの艦船に分かれての戦闘。
日本とドイツと酷似した国と、アメリカとイギリスと酷似した国との対立。
沢山あるどころではない。あり過ぎるのだ。
前世界の史実と同じとまでいかなくとも、似たような動きで歴史が進んでいく可能性があるのは事実。
もし、それが本当になったのならば、日本とドイツに酷似した国は将来、敗北するのは目に見えており、また、こちらの艦船も日本と酷似した国の仲間と思われ、攻撃をしてくる可能性すらある。
「加賀利、感謝する。
皆!聞いてくれ!今後の方針を発表する!」
ゆかは、そのことを念頭に置いて思考をフル回転させる。
そうして出した結論。それは…
「我々は、日本皇国単独で独自陣営を築き、第四陣営として、アズールレーン及びレッドアクシズ、また、セイレーンに宣戦布告する!!いいな!」
「はい!!」
第四陣営として、戦うことだった。
反対意見は出なかった。
日本皇国の目的はセイレーンの殲滅。なので、他の陣営に入るよりも技術レベルが圧倒的に違う日本皇国が単独で行動した方が良い。
相手の技術レベルが第二次世界大戦レベルだと思っているのもあるだろう。また、この世界は日本皇国にとって異世界というのもあるだろう。しかし、一番はゆかに対する忠誠心からだった。
「セイレーンとかいう共通の敵を前に人類同士で戦う愚か者に制裁を!」
セイレーンとは、通信傍受から得た情報。
元の世界にて、突如出現した未確認生物の名称だ。
そして、それに対峙するのは、KAN -SENという艦娘と似て非なるもの。
「とりあえず、第一段階として、ここのKAN -SENを叩く。退けるだけでいい」
そう言ってゆかは新たな映像を出した。そこには、別働隊と思われる艦隊(ユニオンとロイヤルの連合艦隊と思われる)と、ユニオン(アメリカと酷似した国)と、重桜(日本と酷似した国)と鉄血(ドイツと酷似した国)の艦隊が、戦闘を行っている様子だった。
「全艦!進路、交戦区域へ!!ワープ装置起動!ある程度、距離を離した場所に座標設定!」
「座標設定完了しました!!いつでも行けます!」
「了解!ワープ開始!」
その瞬間、その場から艦隊が消えた。
「ワープ成功しました!」
「よし。全艦速度30ノットに固定。このまま、突っ込む!空母翔鶴に伝令!我と共に航空隊発艦せよ!」
空母 翔鶴
「旗艦瑞鶴より伝令!我と共に航空隊発艦せよと」
「了解!第一次航空隊発艦準備!準備でき次第発艦せよ!!」
次々と空に上がっていく震電。その数、合計100機。
マッハ3の速度を出せるその機体は、編隊を組んで、交戦区域に突入していく。
「な、何あれ…」
最初に気づいたのは、軽巡エディンバラ。
メイド服を着ている彼女が見たのは、見覚えのある日の丸が描かれた航空機。しかし、桜を示すシルエットが入っておらず、機体の全貌は、零戦とは違うものだった。新型機と言えばそれまでなのだが、明らかに見たことのない武装がついていた。
「な、なんなの…あれは」
さらに、重桜である翔鶴、瑞鶴も知らない様子。
(重桜ではない?)
プリンツ・オイゲンはそう思考していた。
そして、皆を驚愕させたのはその速度。
「速い…」
航空機が通り過ぎた後に衝撃波が起こった。ソニックブームだ。
音速を優に超える航空機による編隊。彼女らにとって、未知の勢力に制空権を取られた形となる。
対空射撃をしようにも、速すぎて当たらない。
「ある程度、損傷を与えたら帰投しろとの命令だ。暴れるぞ」
「オーケー!!」
数発の対艦ミサイルだけでいい。各艦に1発、堅いところに当てれば轟沈せずとも、ある程度損傷を期待することができる。
「キャッ!」
「グッ!」
栄光のロイヤルネイビーが、航空機の対艦ミサイルによって次々と中破していく。KAN -SENは船体を艦装にして装着していく。
震電IIは、KAN -SENに急降下。迫り来る弾幕を器用に避け、再びミサイルを発射していく。
エンタープライズには、攻撃の矛先が向かなかった。単純に損傷してたからで、震電の目的はあくまで轟沈させることではない。
だが、エンタープライズは、ロイヤルネイビーが引きつけてくれたという思いが広がっていた。
重桜のKAN -SENである翔鶴、瑞鶴は、ミサイル攻撃により翔鶴はボロボロ。瑞鶴は気絶していた。
鉄血も重桜程ではないが、被害は大きかった。
一番被害が大きかったのは、やはりロイヤルネイビーだった。
ほとんど、大破よりの中破だった。
この場にいるKAN -SENのほとんどは未知の、それも重桜と似た日の丸を掲げた敵に対して恐怖していた。
その日の丸を掲げた艦船が近づいてきていた。
KAN -SENは、トドメを刺しに来たと思った。
空を見上げれば、まだ震電が飛んでいる。
しかし、その震電は誰の目から見ても巨大な空母に飛んで行って、着艦していた。
あり得ないことに、目の前で着艦していた。
そして驚くことに、中には人が乗っていた。
全ての航空機の収容を終えると、旗艦と思われる艦船から、スピーカーによってその場にいるKAN -SEN達に向けてある言葉が届けられた。
「我々、日本皇国は、第四陣営として、セイレーン殲滅の為、単独で行動することを宣言する!!」
「な、なんだよ、それ…」
クリーブランドは目の前で行われた一方的な戦闘のことが忘れられなかった。
日本皇国の艦船が撤退し、姿が完全に見えなくなった途端、ホッとしたのか気絶する者が出てきていた。鉄血と重桜は撤退し、ロイヤルとユニオンのKAN -SENは、他のKAN -SENの介護をしていた。
明らかに人間単独の陣営。そして我々の知らない技術。恐怖するのは当たり前だった。
この事件は、瞬く間に世界に広がることとなった。
キャラ紹介
NO.7
海神(創造者) 女
海の力で破壊や創造を行う神の1人。
当初はネクロマンスと敵対しており、ゆかと互角の戦いを繰り広げた人物。当時のゆかを破っており、未来がいなければ勝っていたと言われている。今はゆかの方が強い。
第四次世界大戦では、圧倒的物量の中国海軍相手に大暴れして、海神(破壊者)とともに日本のポセイドンと恐れられた。
現在、日本の海を守っており、暇があれば、日本のどこかに観光しているらしい。
能力『
自然を創造する能力。自然そのものを操ることができる。例えば、人工的に津波や竜巻を起こしたり、地面を操ったりできる。最近、日本皇国で自然災害が少ないのは、彼女がこの能力を使用して守っているから。
魔王編にて、登場させて欲しいキャラは?(参考として検討します)
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レミリア・スカーレット
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フランドール・スカーレット
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両方出して欲しい
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出さなくても良い