皇国の幻想〜異世界へ〜   作:大和ゆか

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第四話 異世界での戦争1

 派遣された戦力は、以下の通り。

 

 

機甲戦力

39式戦車 20両

37式対空装甲車 2両

38式装甲車 ロ型 10両 ハ型 5両

 

航空戦力

戦闘機 雷迅5機

 

ヘリコプター

大鷲 5機

 

歩兵戦力

第七師団約30000人

第三十八旅団約9000人

合計39000人

 

以上が派遣された戦力である。

 それらはクワ・トイネ首都の西30kmの地点にあるダイタル平野にて、陣地構築を行っていた。

 

 

 

「失礼します。日本皇国クワ・トイネ派遣部隊第七師団長の大内田です」

 

 

 

 その間に、エジェイ防衛の現地軍との顔合わせを行った。

 

 

 

「これはこれは、よくおいでくださった。私はクワ・トイネ西部方面師団将軍ノウと言います。

この度は援軍ありがとうございます。感謝いたします」

 

 

 

社交辞令から入った挨拶。ノウはさらに続ける。

 

 

 

「見ればお解りだと思うが、ここエジェイは鉄壁の城塞都市。これを抜くことはいかなる大軍を持ったとしても無理でしょう。なので、ここで我らの誇りにかけてロウリア軍を退ける。

よって貴公らは、駐屯地から出る必要はない!!」

 

 

 

「ああ、言ってしまった。」

 

 

 

「外交問題だぞ、これ」

 

 

 

「・・・いいでしょう。我々は駐屯地からの後方支援を主任務とします。しかしながら、偵察要員と観測員は置かせていただきたい」

 

 

 

 大内田は、その言葉をあっさりと受け入れ、以上の提案をした。。

 

 

 

「確かに貴公らも本国に戦況を報告する義務があるだろう。許可する」

 

 

 

「では、失礼します」

 

 

 

 出てきた大内田にその部下が話しかける。

 

 

 

「よかったんですか?遠回しに「邪魔だから引っ込んでろ」って言われてますよ?」

 

 

 

「なぁに、大丈夫。それに、他国のスパイや観戦武官がいる可能性もあるんだ。

手の内を晒すのは最小限がいい」

 

 

 

「そうですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大内田師団長とノウ将軍の会談から1週間後、戦況は動いていなかった。

 ノウ率いる防衛隊は籠城の構えを見せたが、ロウリア王国東部諸侯軍が動いたのは煽りだった。毎晩、弓の届かない位置でボロクソ言ってくる。しかも結構イライラするヤツな為、守備兵の士気も下がっていく。

しかも、明らかに少数で先遣隊と思われる為、こちらから打って出ると、ロウリア本隊が到着する前に戦力をすり潰してしまう。

 それをずっとやられたら、流石に我慢の限界が近づいてくる。

 

 

 

「ノウ将軍。日本軍から連絡が入りました」

 

 

 

「読め」

 

 

 

「はっっ!「エジェイ西側5km付近に布陣する軍は、ロウリア軍で間違いないか?ロウリア軍であるなら、支援攻撃を行ってよろしいか?又、攻撃にクワ・トイネ兵を巻き込んではいけないため、ロウリア軍から半径2km以内にクワ・トイネ軍はいないか確認したい」との事であります」

 

 

 

「基地から出るなと言っているのに。結局は手柄がほしいのだな。まあ良い。日本軍がどんな戦いをするか、高みの見物をするとするか。許可する旨を伝えろ!」

 

 

 

「はっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 派遣部隊は、本国からギム虐殺に関わっているロウリア軍に容赦するなとの命令がくだっている。

なので、遠慮なく攻撃が可能だ。

 

 

 

「ロ型を前に出せ!!

目標!ロウリア軍!」

 

 

 

「配置完了!」

 

 

 

「よし!全車、撃てぇー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この瞬間、ロウリア軍は地獄を見ることとなる。

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

 

 最初に気づいたのは、見張りが偶々空を見上げたからだった。

その見張りは次の瞬間に永遠と意識を失った。

 それに合わせて辺りに爆発音が響く。

 

 

 

「な、なんだ!何が起きた!!」

 

 

 

 ロウリア軍は理解する間もなく瓦解する。

次々に効率的に、殺されていく。

ロウリア軍は練度も高く、隊列も綺麗に整っていた。それが、瞬く間に文字通り消滅する。

運良く逃れられても、砲弾の破片によって傷付き、その後に飛んできた新たな砲弾に殺される。

 そうして、エジェイ近くのロウリア軍は誰も残らず全滅した。

 

 

 

 

 

 

 

「な・・・な・・・なんという威力の爆裂魔法だ!!!なんという魔力投射量だ!!日本軍はすべての兵が大魔導師クラスなのか!?いや、大魔導師6000人でもこの威力は無理だ!日本は神龍でも味方についているのか!?」

 

 

城塞都市エジェイから、ロウリア軍の惨劇を見たクワ・トイネ公国の住民達は呆然として眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが………日本軍の…強さだと…いうのか………」

 

 

ノウ将軍は、そう呟く。

ロウリア軍という強大な敵。それが、自分たちの戦闘概念からかけ離れた短時間の猛烈な攻撃によって消滅したのだ。

 自軍の死者は出ていない。本来なら喜ぶべきこの状況の中、彼は1人、敗北感を味わっていた。

 

 

 

 

 

 

 

「状況終了!辺りを警戒しつつ残党がいないか確認しろ!!」

 

 

 そう言いつつ、偵察用ドローンを飛ばす日本軍。

 やはりと言うべきか、全滅していた。

しかし、これは先遣隊。本隊が残っているはず。

 日本はその本隊の場所を既に把握していた。

ロウリア軍をクワ・トイネから追い出す為に、行動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ロウリア王国クワトイネ征伐隊東部諸侯団

 

 ギム東側20km地点・・・。

 

 

 

「先遣隊に連絡は取れないのか!?」

 

 

 

 副将アデムが、軍の通信隊を怒鳴りつける。

通信隊は、導師から魔信を送っているが、返信がなかったことを伝えた。

 アデムはわからなかった。たった1会戦で、しかも、先遣隊として見て、かなり多い約二万の大軍を通信前に全滅はありえないと考えられていなかった。

 

 

「偵察隊はどうなっている?」

 

 

 アデムは真相をつかむ為に、12騎のワイバーンをエジェイに派遣した。

 

 

「間もなく消息が絶った付近の上空です」

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろか…」

 

 

 偵察隊の竜騎士、ムーラは、消息途絶地点から一番近い場所が割り振られた。

雲が少し多い空の下、気分良く飛んでいる。

 彼の任務は、先遣隊の状況の確認。

何か人の鎧の後が見えた気がした。

 上空に到達する。彼はそこで衝撃的な光景を目にした。

 

 

「な……なんだ!!これは!」

 

 

 そこにあったのは、あちらこちらに広がるクレーターのようなもの。そうでない場所も、元は人だったと思われるパーツが放置されている。

人の一部や馬のパーツも混じっていた。そして、ロウリア王国の悪魔の象徴である漆黒の鳥がその肉をついばんでいる。

 着陸しても、動く人間は1人もいなかった。

 

 

「全…………滅?」

 

 

 信じたくない現実が目の前にある。見たくもない恐怖が目の前にある。

 突如、ムーラの相棒のワイバーンが鳴き声を発する。警戒の鳴き声だ。

東の方から飛んでくるものがあった。

 竜騎士は視力が抜群に良い。目を凝らす。

 

 

 

「あの竜はなんだ!?」

 

 

 

 竜とは違う、魂のない、むしろ物といってもいい小さい黒い点。

その点から切り離された物が、煙を出し、音速を超える速度で向かってくる。

 

 

「導力火炎弾か!」

 

 

 自分のワイバーンより射程距離が長く、速い。でも、遠いから、気づいているからこそ避けられる。不意打ちこそ効果のあるこの攻撃を避けようとした。

 

 

「!!!ついてくる!!」

 

 

 ジグザグ飛行をする。回避行動を行う。その度に向きを変え、追いかけてくる。

 

 

「導力火炎弾がついてくる!!」

 

 

 魔導通信具に向けて叫ぶ。どうにもならないことを察する。

ムーラの目には既に走馬灯が見えていた。

 

 

笑顔で送り出してくれた妻の顔。

1歳になったばかりの娘が抱きついてくる。

謎の金属性のお守りを渡された。

いつも腰につけている。

 

 

「死んで……たまるか!!!」

 

 

必死に回避する。急上昇。急降下。それでもやはりついてくる。

腰から妻から貰った大切なお守りが外れる。

 

 

 

 

ダーーーーーン!!!

 

 

 

 

 

 ムーラの後ろで何かが爆発した。

 

 

 

 奇跡的に落ちた金属性のお守りにぶつかって爆発したのだ。

ムーラは何が起きたのかわかっていなかった。

 

 

「妻が…守ってくれたのか…」

 

 

 魔導通信具も壊れてしまったムーラは西へ向かう。

 

 

 

 

 その遥か上空を飛行する物体を見た。

ムーラは、それに意識を取られていた。故に、背後にいる気配に気づかなかった。

 

 ムーラの意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうなっているのですか!!」

 

 

 副将アデムはイラついていた。

部下は冷や汗をかいている。

 悲鳴と共に12騎の偵察隊の通信が途絶えた。導力火炎弾がついてくるという言葉を最後に連絡が取れなくなったものもいる。

 

 

「現在、調査中でして…」

 

 

「具体的にどのような方法で調査しているのか!たわけが!!」

 

 

 辺りが一瞬静まり返った時、将軍パンドールが話しかける。

 

 

「まあ、仕方ない。できることをしよう。本軍の護衛は?」

 

 

「ワイバーンが50騎常時直衛に上がります。残りはギムの竜舎で休ませています。もちろん、命令あれば、いつでも出撃いたします」

 

 

「50も?多くないか?」

 

 

「いえ、今までの軍の意味不明の消失、もしかしたら敵はとてつもない力を手に入れたのかもしれません。本軍が壊滅したら、今回のクワトイネ攻略作戦は失敗します」

 

 

「そうか・・・。」

 

 

 上空には多数のワイバーンが編隊を組み、乱舞している。その雄姿は何者が来ても勝てると思わせるほどの威容だ。

 伝説の「魔帝軍の行進」でさえ、これほどの軍があれば、きっと跳ね返せるだろう。

 しかし、敵はいったい………。

 

 

 パンドールの思考は強制的に一時中断させられた。

 

 

 上空を乱舞していたワイバーンが突如全滅した。

もとはワイバーンだったものが、降り注ぐ。血が、肉が降り注ぐ。

 

 

 

「ああああああ!!!」

 

 

「バカな…バカなぁ!!」

 

 

 

 様々な声が上がる。

その原因となるそれがロウリア軍上空を通過する。

 

 

 

 

 烏合の衆。まさしくその言葉が似合うこの光景。

 地獄が、それすらも足りない。ロウリア軍にとって、一分一秒が長い、死へのカウントダウンが始まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 




キャラ紹介

NO.4

船橋海斗 男 
ネクロマンス首脳部 特別外交官
後方支援を得意とする。
何故かスーツにはまっており、私服もスーツだという程。
同僚のすみれとよく遊びに行ったり、買い物に行ったりしてある噂が立ったことがあるが、本人も、すみれも、そういう気は一切ない。
最近スーツ以外でハマっていることは、ピーナッツだという。
能力『洗脳(マインド)』
よく、敵軍を洗脳して同士討ちさせたり、情報を吐かせたりしていた。
一度洗脳にかかると、倒さない限り解けない。強力。対抗するには、能力発動前の海斗を無力化するか、相応の精神力を持っていないといけない。

魔王編にて、登場させて欲しいキャラは?(参考として検討します)

  • レミリア・スカーレット
  • フランドール・スカーレット
  • 両方出して欲しい
  • 出さなくても良い
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