■ ■
△月~日
グレモリーさん達は、レーティングゲームに勝つ為に修行中らしい。
グレイフィア様からそう聞いた渉くんから聞いたっす。あと、ついでに観戦を誘った理由も。
サーゼクス様が興味を持っているからという理由に対して、渉くんは「魔王様に興味を持たれるような事してねぇぞ、俺」って言ってたっす。
でも、思い返すと興味を持たれても仕方ないと思うっすよ。
だって、神器の自覚も無い人間が堕天使とフェニックスの悪魔を反撃の隙もなく蹴り飛ばすなんて、普通なら有り得ないっすもん。そんな事例は渉くんが初めてっす。
まぁ、渉くんは、
「なんか嬉しくねぇな、その初事例」
って複雑そうな顔してたっす。確かに、あんま嬉しくないっすね。
△月;日
オカ研の皆が修行から帰ってきたって、渉くんが教えてくれた。
結構時間が経った気がしたけど、実際はそんな事も無いっすね。でも、やっぱり皆が居ないのは少し寂しかったっす。
明日はレーティングゲーム本番っす。うちはオカ研の皆の事、応援してるっすよ!
ただ、渉くんはどっちでも良いみたいっす。でも、心の底から笑うのであればオカ研以外には無いだろうなとも言ってたっす。
渉くんも、なんだかんだオカ研の皆を応援してるっすね。
皆、頑張ってくださいっす! うちと渉くんも応援してるっすよー!
△月:日
渉くんと一緒に、駒王学園にレーティングゲームの観戦をしに行ったっす。
何気にうち、駒王学園初めてなんすよね。広いしデカかったっす。
部室に行くと、オカ研の皆が居たっす。でも、やっぱり緊張してたっす。うちも、実はかなり緊張してたっすよ。だってグレイフィア様も一緒に観戦するんすもん、何されるか分かったもんじゃないっす。
でも、渉くんが「そんなに緊張しなくても大丈夫だぜ」って言ってくれたっす。それだけでちょっと楽になったっす。安心感半端ないっす!
ただ、始まるまで2時間くらい待たされてたっす。小猫ちゃんとアーシアちゃんと一緒に色々聞いたり喋ったりして、ちょっとは緊張をほぐせたかなって思うっす。
別の部屋にはライザーさん達が居たっす。こっちは紅茶だったりお菓子だったりを出して歓迎してくれて、渉くんが嬉しそうにしてたっす。
同じく位のある家なのに、こうも違うもんなんすね。うちとしては、あーいう空気の方が落ち着くっすけど。
△月)日
レーティングゲームが始まったっす。
グレイフィア様が渉くんに「どちらが勝つと思われますか?」と聞いたら、渉くんは「そりゃライザーだろ」って即答してたっす。
正直、うちはオカ研の皆が勝つと思ってたし、渉くんもそうだとばかり思ってたけど、違ったす。渉くんは、私情を入れたとしても俺はライザーが勝つと思うって。
戦力差も経験も、全てライザーさんが上。グレモリー陣営には兵藤くんという『赤龍帝の篭手』を持つカードがあるけど、どんなに神器が強かろうと使いこなせないなら意味がないとも言ってたっす。
こうして改めて見ると、渉くんって学生とは思えないっすね。なんか、冷静過ぎるっていうか。
でも、「グレモリー達に勝ってほしいのも事実だ。グレモリーが笑って過ごせる場所は、オカ研しかないだろうしな」とも言ってたっす。
やっぱり、優しい人っすよね。隠し切れない優しさに溢れてるっす。
でも結局、オカ研の皆は負けちゃったっす。グレモリーさんが敗北を認めて、そのまま終わっちゃったっすよ。
渉くんは悔しむ兵藤くんを蹴って、激励してた。ちょっと無理矢理だけど、でもそれも渉くんらしいと思うっす。
うちは何も出来ないけど……グレモリーさんは、オカ研の皆と一緒に居て欲しい。うちも、そう思ってるっす。
△月(日
渉くんがめっちゃ眠そうだったっす。まぁ、昨日は寝るのが遅かったっすからね。仕方ないっす。
あまりに眠過ぎて私服で登校しようとしてたっす。バックも忘れてたし、慌てて届けようと玄関のドアを開けたら黒服の悪魔達が沢山居たっす。
今日はグレモリーさんの婚約パーティがあるらしく、渉くんとうちを連れて来る様にサーゼクス様から命令されて来たらしい。
えっ、うちもなんすか!?ってなってたんすけど、渉くんが一瞬で全員蹴り飛ばしちゃったっす。渉くん……強過ぎっす。人間なのか疑っちゃったっすよ。
でも、気が付いたらパーティ会場に居たっす。多分転移魔法だったと思うっす。それで渉くんも「はぁ……もういいや、めんどくせ」ってなってた。ちゃんと挨拶はしてたっすけど、ハラハラしたっす。
そして現れたるはサーゼクス様。そして、レヴィアタン様。これやっぱりおかしいっすよね!? 魔王が二人っすよ二人! しかもグレモリーさんのご家族とライザーさんのご家族まで居るし! うち完全に場違いっすよねー!?
しかも渉くんお酒沢山飲んでるし! お酒って子供は飲んじゃダメなんすよね!? 一応、渉くんってまで子供なんすよ、飲んじゃダメなんすよぉ!?
そのまま色々と話してたら、サーゼクス様が「君はどうして、昨日のレーティングゲームでリアスを助けなかったんだい?」と聞いてきたっす。
渉くんはさも当然の様に、
「助ける訳ねぇだろ。あれはグレモリー達の戦いで、俺は部外者でしかない。勝負は勝負、それを邪魔するのは無粋でしかない」
って言い切ったっす。
渉くんなりに、オカ研の事を考えてたんすね。なんか嬉しかったっす。
あと、渉くんが黒服さんに頼んで椅子を持ってきてくれたっす。従者でもないのに立ちっぱなしなのはおかしいだろって。
従者じゃなくて同居人。上下関係なんて築いてない。そう言ってくれて、すっごく嬉しかったっす。
(次のページに続く)
兵藤くんたちがやって来たっす。リアス・グレモリーを攫いに来た!って。カッコよかったっすよ!
兵藤くんは赤龍帝の篭手の覚醒させて、一時的に『禁手』に至ってライザーさんをボッコボコにしてたっす。ちょっと可哀想だったっす。
そんな兵藤くんを見て、「流石は赤い竜だな」って渉くんは言ったっす。兵藤くんじゃなくて、赤い竜だって。
やっぱり渉くんは二天龍の事を知ってるんすかね……? 本当に何者なのか分かんなくなるっすよ。
まぁ、渉くんが何者であろうと、どうでもいいっすけど。渉くんは渉くんっす。不良って呼ばれてるけど、優しくて良い人。それが渉くんっすから。うちの気持ちは変わんないっすよ!
その後、兵藤くん達が帰った後に渉くんがライザー様から『悪魔の駒』を渡されてたっす。
レーティングゲームに使う駒。使えば悪魔に転生する事が出来るやつっすね。
うちは堕天使っすけど、渉くんから駒を渡されたなら喜んで受け取るっす。けど、渉くんは「気持ちだけ受け取っとくよ。俺はそういうの興味無いから」って断ったっす。
信頼出来る相手を誰かと戦わせるなんて有り得ない。戦わなくて良いなら戦う必要なんてない。今は償いの最中なんだ、そんな事に巻き込むつもりはない。
うちの為に、渉くんは色々言ってくれて……もう、恥ずかしさと嬉しさでいっぱいいっぱいだったっすよっ!
帰りはどうしようって考えてたら、扉を開いたら家の前だったっす。
いや、これ流石におかしいっすよね? だって兵藤くん達はそうじゃなかったっすもん!
もしかして……これも、渉くんの『神器』の力なんすか?