不良男子の生活記録   作:全智一皆

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■  ■

 △月A日

 金髪堕天使との共同生活が本格的に始まった。自分で書いててもよく分からんなこりゃ、実に馬鹿げてるぜ。

 金髪堕天使は死にかけの状態だった筈なのに、一日経てば傷一つ見当たらん。あら不思議な状態だが、その傷が治った本人もよく分かっていないらしい。そしてそれを俺に尋ねてきやがった。お前に分からんなら俺には分からんわ。

 共同生活とは言うものの、ぶっちゃけ金髪堕天使は何もしていない。いや、何も出来ないというのが正しいのか。コイツをボコボコにしたグレモリー曰く、「肉体が治っても、魂に刻まれた傷が治っていない」との事だ。

 魂に傷付けるレベルの事が出来るのか。悪魔ってのは凄いもんだなと感心した。グレモリーはどうやら凄い悪魔らしい。

 まぁ、だからどうしたって話ではあるが。お前の所為で怪我人の介護をせにゃならねぇんだぞ、巫山戯んな。

 やらんつもりはねぇけど、腹立つもんは腹立つ。

 

 

 △月D日

 そういや名前を聞いてなかったと思って、金髪堕天使に名前を聞いた。ミッテルトと言うらしい。

 仮にも同居人なんだし、いつまでも金髪堕天使なんざ呼ぶ訳にはいかんだろ。堕天使であれ失礼だと思う。

 休日で時間もあったので、本人から色々と話を聞く事にした。なんでも、兵藤を馬鹿にしたらグレモリーと姫島がガチギレして、グレモリーが『滅びの力』とか言う厨二感満載の力を使ってきたんだ。

 本来ならそれで死ぬ筈だったのだが、どういう訳かミッテルトはそれに耐えて、瀕死の状態で逃げた先が俺の家の前だったらしい。もうダメだと思ったとも言っていた。

 俺を野蛮人か何かと思ってないか? 姫島と一緒にするんじゃねぇよ。堕天使だろうが殺しまではせんっつーの。

 そもそも、怪我してる奴を見捨てるなんざ出来る訳ねぇだろ。人として終わってる。目の前で倒れてる奴が居るなら、どんな理由があろうと助けるのが当然だ。

 取り敢えず、暫くは一緒に暮らすんだ。出来る限り世話は焼いてやる。

 

 

 △月F日

 支取から呼び出しを食らった。まぁ、何かやらかした事へのお叱りとかではなかったんだが。

 グレモリーから俺が堕天使と関わった事を聞いて、どうやら心配してくれたらしい。

 お前に心配されるくらい関わってはなかった筈なんだがな。不良呼ばわりされてる俺を生徒会長が心配する様は、何ともシュールな光景だったと思う。

 実際、他の役員共も訝しんでたしな。別に良いけどよ、もう慣れた事だし。

 支取も気付いてたのか、最後に謝られた。気にするなと言っておいた。優しい奴だな、流石は生徒会長。

 

 

 △月G日

 ミッテルトが動ける様になった。幾ら何でも早すぎんだろ。どうなってんだよ、堕天使の体。

 だが、これまたミッテルトもよく分からないらしい。学校に行ってグレモリーに聞いたが、グレモリーも早すぎるって驚いていた。

 グレモリーは、俺の神器が関係しているのではないか? と考えているらしい。とは言っても、お前等が持ってる神器らしきものなんざ俺持ってねぇぞ。

 そういや、オカ研の部室でアルジェントと出会った。どうやら悪魔に転生したらしい。まぁ、本人が選んだ事ならそれが良かっただろうし、俺が口出す事じゃないな。

 本人が幸せそうなら、それで良い。それが良い選択だったんだ。兵藤もよくやったんだな、すげぇなと思う。

 

 

 △月H日

 ミッテルトが頭を下げて、此処で暮らしたいと言ってきた。良いよと言ったら驚かれた。

 なんでだよ。お前が頼んで来たんだろと言ったら、そんなあっさり了承されるとは思わなかったらしい。最初の事も気にしてたとの事だ。

 一々気にする程細かくねぇし、どんな形であれそれを気にしてるって事は、根っからの悪人じゃないって事だ。諸々反省するんなら、それで良いだろ。

 死んで詫びるなんざバカのやる事だ。誰かを傷付けたなら、最期まで生き抜いて贖罪するのが詫びってやつだ。俺はそう思う、だからそれを実践させる。

 まぁ、一緒に暮らすなら家事は手伝ってもらうけどな。世話は焼いてやるが、ニートにするつもりはないぜ。

 

 

 △月J日

 せっかく動ける様になった訳だし、ミッテルトを連れて買い物に出掛けた。

 コイツの服が今着てる『ゴスロリ系』しかないのだ。服が無いのは生活的にも困るだろうってのもあって、食材やらも含めて色々買う為にデパートに来た訳だ。

 そのデパートで、まさかのグレモリー達と遭遇した。こっちはアルジェントの服の買い物らしい。目的が一緒というのもあって、一緒に見て回る事にした。

 同じ女子なら、服とかも色々と見繕ってもらおうという算段だ。生憎、男の俺にはよく分からんのでな。動きやすければ何でも良いとしか思ってないし。

 まぁ、その前にミッテルトには謝らせた。兵藤の事バカにしてたみたいだし。謝罪は必要だ。

 兵藤もそれを受け入れてくれて、グレモリー達も兵藤が許すならと許してくれた。ありがたい事だ。

 買い物をしていく中で、少し仲が縮まったと思う。良い事だ、仲良くなれるならそれに越したことはない。

 友達は居て損しないからな。友達が居ない俺が言うのもなんだが。

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