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◇月‼日
セラフォルーさんに拉致された。ルシファーに続いてレヴィアタンにも拉致されるなんてスゲェなー。
やかましいわ。巫山戯んなよ、マジで。蹴り飛ばすぞ。
いきなり訪ねて来て、夏休み中に妹のレーティングゲームがあるから来て欲しいって言って問答無用で冥界に転移しやがったからな。
しかも拉致されて転移したの支取の実家だし。めっちゃびっくりしてたぞ、アンタの妹。せめて何か伝えとけよ、いきなり自分の家に異性の同級生来たら驚くに決まってんだろうが。俺でもびっくりするわ。相手が相手なら蹴り飛ばしてる。
凄い勢いで支取から謝られた。気にするなと言っておいた。お前は何も悪くねぇんだ、悪いのはお前の姉貴だ。冗談抜きで。
蹴り飛ばそうとしたら逃げられた。魔王が人間相手にビビるなよと言ったら、支取が苦笑いしていた。
ただ、姉の焦った姿はそう見た事ないのでちょっとスッキリしたらしい。貢献出来たなら良かった。俺の事で迷惑掛ける事が多かったからな。
その後はお詫びとして食事を振る舞われた。冥界ってあれだな、人間の世界の食事とあんま変わらねぇんだな。まぁ、ライザーが紅茶持ってきてたから違和感はなかったけど。
ミッテルトと支取が仲良く話していた。仲良くなるの早いな、お前ら。そんなに話した事なかったよな?
俺の話で盛り上がってたんだとか。それ本人の俺に言うなよ、恥ずかしいわ。
◇月ー日
俺の同級生は令嬢しか居ないのかと疑いたくなる。改めて支取の実家を案内してもらったが、くっそ広かった。
支取の本名はソーナ・シトリーと言うらしい。シトリー家はグレモリーと同じく元72柱の悪魔の家系なんだと。普通の悪魔って居ねぇのかよ、なんで知り合いの悪魔は揃いも揃って桁違いなのばっかなんだよ。
支取はセラフォルーさんみたいな服持ってんのかって聞いたら、持ってる訳ないと怒られた。だよな、支取があんな魔法少女みたいな格好してる所は想像出来ん。
お前は今みたいな私服が似合う。そう言ったら恥ずかしそうにしていた。お前そんな顔出来るんだなと言ったら、強めに殴られた。すまん。
まぁ、だからこそお前らしいんだが。お前はそのままでいてくれよ、頼むから。
そういえば、匙達も居た。まぁ、そりゃ居るわな。だって支取の眷属だし。こっちにもびっくりされていた。
あと、何でか知らんが俺は匙から敵視されているらしい。俺、お前に何かしたか? お前と会話した憶えもあんまねぇんだが……あれか、不良の俺が支取と絡んでるのか気に入らないとかそういうのか。
そう思うのは勝手だが、あんま悟られんなよ? 支取はそういうの嫌いだろうからな。
◇月―日
近々行われるレーティングゲームは、グレモリーと支取達で戦うとの事だ。結構すげぇカードが揃ってるよな。面白そうだ。
どっちも応援してる。でもどちらかと言えば支取の方を応援してる。そう言ったら感謝された。
あと、俺はレーティングゲームをしないのかと聞かれた。いや、だからしねぇって。そもそも悪魔の駒が無いんだから出来ねぇよ。まぁ、俺がサーゼクスさんから貰ったやつ断ったから無いんだけど。
観るのは良い、だがやるのは御免だ。自分が信頼する奴等を戦わせるとか俺には出来ん。それだったら俺が一人で全員蹴散らす方がマシだ。
そう言ったら支取とミッテルトから怒られた。一人で無茶ばかりするなって言われた。はい、すんませんした。
でも、しないと断言は出来ん。大事だと思ってる奴が傷付いたら、多分やる。こればっかりは性分だ、どうにもならんわ。
◇月∥日
課題が終わらん。ヤベェなこれ。
3日とか4日とか休みまくってたから分からん所がめっちゃある。特に数学。何だってんだこの数式の長さ、巫山戯てんのか?
支取と真羅に手伝ってもらった。流石は会長と副会長、結構分かりやすかった。マジ助かった、戻ったら今度ジュースでも奢ろうと思う。
二人から意外だと言われた。俺にも分からない事があるんだな、と。グレモリー達と言い、お前らは俺を何だと思ってんの? 別に大して頭良くないし、分からんもんは分からんわ。
中学生時代は本の虫だったから色々と神話やら伝承やら知ってるだけで、別に頭が良い訳じゃない。俺じゃなくても知ってる人は知ってるだろ。
真羅からは少し印象が変わったと言われた。同時に謝罪もされた。いや、別に謝らんでもいいんだが。気にしてねぇし。
結局、周りの目が完全に変わってる訳じゃねぇし。駒王学園で上原渉は不良、それに不満はない。まぁ、それでお前らに迷惑は掛けるのは不満極まるから、あんま関わらん様にしてるんだが。
◇月§日
支取が俺に自分の夢を話してくれた。レーティングゲームの学校を作りたいらしい。
何でも、冥界にはレーティングゲームを学ぶ学校があるにはあるとの事だが、どれもお金が高くて誰でも通える訳ではないらしい。支取はそれが不服なんだと。
今回のレーティングゲームはその足掛かりで、誰でも通える学校を作る夢の為に頑張っているそうだ。
普通に感動した。めっちゃ良い夢じゃねぇか、是非とも応援する。お前は本当に良い奴だな、そして凄い奴だ。その夢も、その夢の為にしている努力も尊敬する。
だが、どうやら世間の悪魔達には笑われているらしい。は?ってなった。ちょっとその悪魔達揃って蹴り飛ばしてやろうかなって思ったが、支取に迷惑を掛けるので止めた。
それは、支取が夢を叶えて見返せば良い話だからな。俺が手を出すのは間違ってるし。
支取に感謝された。笑わず、真剣に聞いて応援してくれてありがとうって。
笑う訳がない。笑う奴の方がどうかしてるわ。腹立たしい。
お前らしくて、素敵で、良い夢だと思う。俺に何か出来るなら、是非協力したいと思った。
◇月※日
アザゼルさんが様子を見に来てくれた。
意外と面倒見良いんかな。そういやアザゼルさん、オカ研の顧問だったよな。そりゃ居るか、オカ研の奴等も冥界に来てる訳だし。
セラフォルーさんから聞いて、来てくれたらしい。オカ研の奴等は今は修行中で、俺さえ良ければその様子を見ないか? との事だった。
二人のお陰で課題は終わって暇だし行く事にした。勿論ミッテルトも一緒だ。オカ研の奴等に会えるのを楽しみにしていて可愛かった。
グレモリーの実家に行ってみたが、支取の実家に負けずこっちもバカみたいに大きかった。名のある悪魔は何でもかんでもデカくしなきゃ気が済まねぇのか?
修行してるオカ研の奴等がびっくりしてた。なんだ、アザゼルさん教えてなかったのか?と思ったら、黙っていた方が面白そうだったからとの事だ。良い性格してるわ、流石は堕天使。
兵藤はバカデカい龍に追い掛けられてた。タンニーンというドラゴンで、転生悪魔らしい。ドラゴンも悪魔に転生出来るのか、『駒』のシステム半端じゃねぇな。
ミッテルトにヴォーティガーンとどっちがデカいか聞いてみたら、圧倒的にヴォーティガーンとの事だ。どんだけデケェんだよ。
今日はそのままグレモリーの実家に泊まる事になった。久しぶりって程でもないが、暫く話してなかったのでかなり楽しかった。
相変わらず、ミッテルトと塔城とアルジェントが楽しそうに話している姿は和む。そんで姫島の紅茶が美味い。コイツのお陰で紅茶も好きになれそうだ。
そういや、なんでか知らんけど黒歌が居た。冥界に居たのか、そりゃ道理で帰って来ない訳だ。…うちの黒歌を冥界に連れて来たの誰だ? 絶対に蹴り飛ばす。
名前を呼んだら逃げられた。違ったのだろうか…もう数週間も会ってないが、アレは絶対に黒歌だったと思うだけどなぁ。
◇月〒日
塔城が倒れてしまった。修行のし過ぎによる過労との事だった。
まぁ、明らかオーバーだったよな。塔城はただでさえ体が小さいんだから、それに見合った修行をしなきゃそりゃぶっ倒れる。ちゃんと声掛けときゃ良かったと少し後悔した。
まぁ、グレモリーもグレモリーだが。お前『王』なんだろ? ちゃんと塔城の事見ろよ。眷属ぶっ倒してどうすんだ。声掛けなかった俺もアレだけど。
勿論見舞いに行ったが、酷く落ち込んでいた。話を聞くに、グレモリーの眷属の中では塔城が1番弱いらしい。
木場や兵藤、姫島やヴラディが自分にとっての弱さ、コンプレックスだったものを克服、或いは扱える様にしている中で、唯一塔城だけは未だ自分の力を受け入れ切れていないのだと。
塔城は猫の妖怪。だが、塔城はその妖怪としての力を嫌っているらしい。塔城の姉がその力を暴走させて、昔の主を殺めてしまったと。そこから訳あって、塔城は妖怪の力に嫌悪感を抱いている。
だが、もっと強くなりたい。自分の力を使わずに、皆と同じくらい強くなりたい。そんな思いでモヤモヤして、過労になってしまったとの事だ。
その後は、色々と話を聞いた。愚痴だったり、相談だったり、色々だ。俺みたいなやつが口出しして良い問題じゃなさそうだからな。
受け入れて強くなるのか、否定して別の道を歩むのか。それを選ぶのは、塔城自身だ。そのどちらを選んだとしても、俺は塔城を応援するぜ。