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◇月※日
アザゼル様が様子を見に来てくれたっす。
そういえば、アザゼル様はオカ研の顧問だったっすね。なら居て当たり前っす。すっかり忘れちゃってたっすよ。
セラフォルーさんが教えていたらしいっす。最初から連れて来る気満々だった訳っすね……いやまぁ、支取さん達と仲良くなれたから良いんすけど。
オカ研の皆は今グレモリーさんの実家で修行をしている最中らしくて、良ければ見に来ないか?って誘われたっす。
勿論行ったっす! 皆と久しぶりに会えて嬉しかったっすよー!
グレモリーさんの実家も、支取さんの家に劣らず大きかった。やっぱりお嬢様なんすねー。ていうか、渉くんの知り合いって皆凄い人しか居ないっすね。それに驚かなくなってきたうちもアレな気がするっす。
皆頑張ってたっすけど、多分兵藤くんが一番頑張ってたっす。タンニーンさんっていう転生悪魔のドラゴンに追い掛けられてたっす。パワフルな修行っすね……
渉くんが、「ヴォーティガーンとどっちが大きいんだ?」って聞いてきたっす。圧倒的にヴォーくんっすね、間違いないっす。タンニーンさんの100倍はデカイっす。
今日は、そのままグレモリーさんの実家に泊まる事になったっす。皆と話せて楽しかったっす!
小猫ちゃんも元気そうで良かったっす。でも、ちょっと無茶してた様にも見えたっす。焦ったらダメっすよ? ちゃんと自分のキャパを考えなきゃ、元も子もないっすから。
あと……黒歌ちゃんと出会ったっす。黒歌ちゃん、冥界に居たんすね……道理で帰って来ない筈っす。
黒歌ちゃんは、やっぱり寂しそうだったっす。帰って来て良いって、もっと一緒に居たいって言ったっすけど、ダメだって断られちゃったっす。
「私は、テロリストだから」
って言って、黒歌ちゃんは去って行ったっす。……だから何すか。そんな事言ったら、うちだって渉くんと出会う前に何人か殺してるっすよ。殺人者っす。
言葉じゃ、きっと黒歌ちゃんは連れ戻せない。きっと戦う事になる……けど、それでも構わない。
必ず、黒歌ちゃんを連れて一緒に帰るんすから。うちの全力をぶつけて、連れて帰って―――また、皆で過ごすんだ。
◇月〒日
小猫ちゃんが倒れちゃったっす。無理な修行の過労だって言ってたっす。
渉くんがグレモリーさんに、
「お前『王』なんだろ? ちゃんと眷属の事見とけよ。王様が眷属ぶっ倒してどうすんだ」
って、ちょっと怒ってた。グレモリーさんも申し訳なさそうに謝ってたっす。でも、その後に声を掛けなかった俺も悪かったってフォローしてたし、やっぱり渉は優しいっすね。
話を聞くに、眷属の中では小猫ちゃんが一番弱いらしいっす。
兵藤くんが左腕を犠牲に禁手を覚醒し、木場くんが過去の据を受け入れて魔剣だけでなく聖剣も創れる様になって、ギャスパーくんも邪眼を制御し始め、朱乃さんも堕天使である事を受け入れて……皆が色んなものを乗り越える中で、小猫ちゃんだけが未だそれをしていない。
小猫ちゃんは、自分本来の力である妖怪としての力を使いたくないらしいっす。自分のお姉ちゃんが力を暴走させて、昔の飼い主を殺してしまってから色々とあったのが原因らしいっす。
小猫ちゃんにも、色んな事情があったんすね……でも、グレモリーさんのお母様、それって簡単に話して良い事じゃないと思うっす。
小猫ちゃんのお見舞いには、渉くんが行ってくれた。グレモリーさんのお母様曰く、渉くんが行った方が良いとの事っす。
確かに、渉くんの方が話しやすいかもしれないっすね。余計な事は聞かないし、ただ話を聞いて頷いてくれる……優しい人っすから。
◇月♂日
小猫ちゃんが元気になったっす! いや、嬉しいっすけど流石に早過ぎじゃないっすか!? しかも、最初見た時より滅茶苦茶調子が良さそうだったっすよ!?
理由は何となく察しがつくっすけど。多分、渉くんが『神器』を使ったんすよね? うちが怪我した時に治癒してくれたみたいな感じで、『肉体』に干渉して諸々治してあげたんだと思うっす。
小猫ちゃんが頭を下げて感謝してたけど、渉くんは、
「別にそこまでの事してねぇよ。あと、そう簡単に頭下げるもんじゃねぇぞ、塔城。次からは無理しない様に頑張れよ」
って笑いながら小猫ちゃんをわしゃわしゃしてたっす。小猫ちゃんも嬉しそうだったし、良かったっす!
修行も一通り終わって、やっと一段落着き始めたって感じっす。兵藤くんは山を消し飛ばしてたっす、めっちゃ凄いっすよ!?
渉くんが「いよいよバケモノじみてきたな」って言ったら、兵藤は「先輩にはまだ敵いませんよ」って苦笑いしてたっす。兵藤くん、渉くんを比較対象に入れちゃダメっすよ。体が持たないっすから。
あと、グレイフィア様から明日はパーティがあるって聞かされたっす。でも、新人悪魔とかのパーティなのにうちらって行っていいんすかね? だってうち堕天使だし、渉くんは人間っすよ? それに噂にもなってるし……。
グレイフィア様曰く、敢えて公の場に出る事で悪魔達を牽制する意味もあるから寧ろ出た方が良いとの事っす。渉くんが「面倒だな……」って嫌そうな顔してたから、相変わらずだって皆笑ってたっす。
渉くんはまたもや私服っす。むー……渉くんのスーツ姿、見たかったっすよー。
◇月ヽ日
もうなんか、色んな事が起こり過ぎて書くのも大変っすよ……。
パーティの最初は、楽しかったっす。会場に行くまでの道程で、渉くんに綺麗だって言って貰えたのも嬉しかったすよ? 意外と邪険にされなくて、楽しかったのは事実っす。
でも、そっから後はもう大変だったっす。
まず、黒歌ちゃんが襲撃して来たっす。目的は、渉くんと小猫ちゃんを攫う為。
小猫ちゃんはともかく、渉くんとは真正面からやり合っては絶対に勝てないから、人質としてうちを狙いに来たんだって、正直に言ってくれたっす。
うちは全力で戦った。今の自分に出せる全てを出し切った。
グレイフィア様との修行で身に付けた技術、黒歌ちゃんに修行に付き合ってもらったから得た見切り。黒歌ちゃんが相手だからこそ出来た事。何もかもを、出し切ったっす。
うちだって人殺しっすよ、何も変わらない悪人っす。そんなうちが平和に生きて、黒歌ちゃんだけがダメなんておかしいじゃないっすかッ!
帰って来いって。倒して、絶対に連れて帰るって。また一緒に暮らすって。償いも、何もかも全部、最後まで一緒に居るって。全部吐き出したっす。
最後の一瞬だけ―――ヴォーくんが、力を貸してくれたっす。『堕落』は使わせられないけど、神器の出力を今のうちに合う様に上げてやるって。
そうして、ボロボロになりながらも、やっとうちは黒歌ちゃんに勝つ事が出来た。でも正直、黒歌ちゃんがもっと上手く立ち回ってたら勝てなかったと思う。
まぁ、そんな事はもう良いんだ。やっと、黒歌ちゃんと一緒に――――――
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また、渉くんに助けられてしまった。渉くんに、敵を倒してもらってしまった。
美猴とアーサー。黒歌ちゃんの同僚、黒歌ちゃんの仲間だった人達。その一人であるアーサーが、うちと小猫ちゃんを狙って……それを、黒歌ちゃんが庇ってくれた。
黒歌ちゃんが死んでしまう所だった。あと少しで、死んでしまう所で渉くんが駆け付けて、二人を纏めて蹴り飛ばして、うち等を医務室まで運んでくれた。
それだけじゃなく、また『神器』を使ってうち等の怪我を治してくれた。ずっと……渉くんに助けられてばかりっす。追う事だって出来ない。
けど、今は……また三人で会えた事を喜びたい。そう思うっす。
おかえりなさい、黒歌ちゃん。これからは、ずっと一緒っすからね。
◇月ヾ日
渉くんがサーゼクス様に呼び出されたっす。今後の黒歌ちゃんの事で色々と話したらしいっす。
結果として、黒歌ちゃんは変わらず渉くんが飼う事になったっす!
「どうするも何も俺の猫なんだからそのまま飼うに決まってんだろ。大事な家族なんだから。見捨てるとか誰かに引き渡すとかする訳ねぇだろ」
「家族を見放す馬鹿が何処に居る。家族を信頼しない馬鹿が何処に居る。アイツは俺の家族だ。例え誰が何と言おうと―――黒歌は黒歌だ」
サーゼクスに堂々とそう言って、サーゼクス様を折らせたらしいっす。流石は渉くんっす!
嬉しくて堪らなかったのか、黒歌ちゃんが抱き着いてたっす。うん、やっぱり黒歌ちゃんが渉くんに抱き着いてるのを見ると和むっすねー。
今日は三人で一緒に寝たっす。とっても暖かくて……とっても心地良かったっす。