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◇月ゞ日
いやー、役得役得。私はすっごい幸せだにゃー。
好きな人とずっと一緒に居られるし、大好きな妹にも引っ付かれちゃって、おねーさんモテモテで困っちゃう。
ミッテルトが微笑ましいものを見る様な目をしてたにゃー。でもちょっと羨ましそう。ミッテルトはちょっと奥手だね、もっと大胆になっても良いと私思うよ? せっかく可愛いんだから。
でも、多分そういう事じゃないんだよね。私よりも渉と居たから、自分よりも渉と一緒に居る時間が少なかったから、私を優先してくれてるんだよね。
本当に優しいなー。嬉しいよ? けど、ミッテルトが一緒に居てくれたらもっと嬉しいんだけどにゃー。
渉としても、私と白音が一緒に居る事には何ら不満はないらしい。私と白音、その両方の事を考えてくれてる。
でもなー。
「別にそんな事せんでもお前の姉ちゃん取らねぇよ。黒歌にとっても、妹である塔城の方が大事だろうし」
って。渉、それはアウトだにゃー。という訳で抓っておいた。
そりゃ白音は大事だよ? とっても大事。けど、それと同じくらい渉の事も大事で大切なんだから。自分がそうじゃないみたいには言わないでほしい。
途中からはサーゼクスの所で、禍の団についての情報を話した。隠す意味もないし、洗いざらい吐いた。私も知ってる事は少なかったから、すぐ解放された。
帰ってからも渉と一緒に居たら、やっぱりミッテルトが羨ましそう。ミッテルトも来てって言ったら、仕方ないっすねー!って笑顔で来てくれた。うんうん、やっぱりミッテルトは笑顔が似合うにゃー。
◇月〃日
今日はミッテルトに抱き着いちゃった。でも仕方ないよね、だってミッテルトも大事なんだもん。
ミッテルトって暖かいんだよねー。なんだろ、お日様みたいな感じ? 渉のとはまた違うんだよね。落ち着くというよりは、楽しいっていうか。上手く説明は出来ないけど、とにかく暖かい。
ミッテルトの事も大事だって言ったら、抱き返してくれた。すっごく嬉しそうで、とても可愛かったにゃー。
あと、今更だけどミッテルトと白音って仲良しだよね。ミッテルトが白音に「白音ちゃんって呼んで良かったっすか?」って聞いたら、呼んでくれた方が嬉しいって白音も言ってたし。
微笑ましかったにゃー。
それはそれとして、渉とグレモリーの眷属がくっ付いてた。姫島朱乃―――悪魔でありながら堕天使の翼を持つグレモリーの眷属。会議での出来事で注目を集めてしまった渉の護衛という名目で、一緒に暮らす様になったらしい。
ミッテルトが言うには、彼女も渉に救われたんだとか。もー、渉ってばすぐ新しい女の子作るんだから。
ミッテルトは二人を夫婦みたいだって言ってた。くっ、即座に否定出来なかった自分がちょっとアレだった。
学生の身で夫婦なんてダメダメ、不純異性交遊だにゃー!
◇月仝日
渉とミッテルトと一緒にレーティングゲームを見に行った。グレモリーの眷属とシトリーの眷属達で行われる新人悪魔のレーティングゲームだ。
いやはや、中々白熱してたにゃー。正直シトリーの眷属達を嘗めていた。正直、あそこまで戦術が整っているととは思ってなかった。渉が言っていた通り、頭脳戦ではシトリーが上手だったね。
まぁ、私としては渉が思った以上に戦いに思考が回る事の方が驚きだったんだけど。どちらかを贔屓するでもなく、二人の戦術を客観視して説明してたし。
意外と戦闘にも頭回るんだね、渉。あんまり嬉しくはないけどにゃー。だって、渉は平和に暮らしてる方が似合ってるし。
北欧の神―――オーディンもレーティングゲームを観戦しに来ていた。正直アレは信用出来ない、渉に何か接触しても何ら不思議じゃない。アレはそういう神だ。
ありとあらゆる全てに干渉するなんて桁違いな能力を持ってるんだもん、寧ろ動きを見せない方がおかしい。まぁ、やっても無駄だとは思うけど。
多分、渉は神様だろうといつもみたいに蹴り飛ばすんだろうなー。あまり戦ってほしくはないけど、渉はきっと戦うんだろうね。
◇月々日
いやー……本当、何十年ぶりに帰ってきたってぐらい懐かしいにゃー。
やっと、家に帰ってきた。渉の家、ずっとずっと帰りたかった場所に帰ってきた。帰ってこれた。待ち望んでいた場所で、待ち望んでいた人におかえりって言って貰えた。
ねぇ、渉。本当にありがとう、こんな私を受け入れてくれて。
ミッテルト。私と一緒に生きるって言ってくれて、ありがとう。
―――ただいま。やっと、帰って来れたよ。
◇月◎日
もー、何なのあのドラゴン! 本当に腹が立つ!
今日、ミッテルトが持つ神器『
口を開けば罵詈雑言の嵐。しかもミッテルトの悪口まで散々! お前にミッテルトの何が分かるんだ、ミッテルトは強い。本当に強いのに。
ミッテルトもミッテルトだ。「庇ってくれるのは嬉しいっすけど、殆ど事実っすからねぇ……」って苦笑いしてたけど、もっと反論して良いと思う。
前よりも格段に強くなっている。ミッテルトは、ちゃんと成長してるよ。それなのに……あの悪口! あー、思い出すだけでムカつくにゃー!!!
多分、前にアーサー達がヴァーリから嫌な気配がするって言ってたのは間違いなくコイツだ。アルビオンの化身、アーサー王伝説の卑しき王。距離を取って当たり前だにゃ。
まぁ、途中で渉が、
「ドライグさん、アルビオンさんには『帝』とか『皇』みたいな王に関連するのが付いてるのに、お前は公爵扱いなんだな」
って笑いながら言ってくれたから、ちょっとスカッとしたけど。ざまーみろ。
◇月ฅ日
渉が私とミッテルトに、
「そういえば、二人はどうして俺にここまで気を許してくれてるんだ?」
って聞いてきた。これは流石におねーさん絶句だよ、渉。もしかして無自覚なの?
ミッテルトに聞いたら、「渉くん自身は、して当たり前の事をしただけだと思ってると思うっす」って言ってた。
なるほどにゃー。あれだね、こう言ってはなんだけど優し過ぎて歪だよね、渉って。そんなんじゃ壊れちゃうよ? 渉のそういう所は勿論好きだけど、それで渉が壊れちゃうのは嫌だよ、絶対に。
それにしても、気を許してくれたなんて言い方しちゃって。気を許すどころか、大好きになっちゃってるのににゃー、私。
まぁ、最初は単なる好奇心からだった。不思議だなーって思って遠くから見てただけで、せど渉に会う度にその優しさを知って、人柄を知って、いつしか自分から寄る様になって。
心から私に優しくしてくれた。私を家族だって言ってくれた。いつも大事にしてくれた。だから、私は渉が大好きになったんだよ。
好きって言っちゃったにゃー。まぁ、渉の言い方から察するにちゃんと気付いては貰えてないんだろうけど。
うーん、やっぱり私は渉にとってまだ猫のままかな? でも、それならちゃんと見てもらわないと。
ミッテルトも諦めるつもりはないみたいだし。まぁ、渉を掛けて争うとかそういうのはしないけど。可愛い女の子二人に迫られるなんて、渉は罪な男だにゃー。